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しおりを挟む「で、どうだった? 」
五反田に聞かれて、何と答えるべきか悩む。
まあ悪くはないのだ。
「嗚呼、よかったよ」
だから結局そう答えたのだ。
あれから何度か会う事になり、堪能しているのだから。
「だろ? じゃあ、ほれ」
「何だよ? 」
手を出す五反田に言う。
「お前のも見せてくれよ」
そうだ、こいつはそういう奴だった。
★★★★★★★★★★★★
「あれ、また新しいの買ったの? 」
「まあね、気になってたからついね」
「最近ずいぶん羽振りがいいじゃない? 」
「まあ、長く使えるものだから」
私はそう言って話を終わらした。
ついつい余裕があると使ってしまうのは悪い癖だなと思う。
でも一回でそれなりの金額が入ってくるのだから少しくらいならと考えてしまう
のはいけない事だろうか?
小湊さんと出会ったのは最近である。
初めは彼が何も言わずに普通にしていたから、私は彼がこれが初めてだった
なんて気付く事もなかったが、何度目かで教えてもらったのだ。
「実は初めてだったんだ。だからリードしてくれて助かったよ」
そう言ってくれた小湊さんはとてもいい人だった。
だから私も小湊さんと会う事に何の罪悪感もなく会えた。
例え関係がお金だけなのだとしても。
だから小湊さんが動画を撮りたいと言った時も了承した。
まあ変な事にはならないだろうと思えたし、その分のお金も貰えたので
問題はない。
★★★★★★★★★★★★
俺にとって小湊は気さくに話せる相手だった。
だから教えてあげたのだが、どうしてこうなった?
小湊に見せてもらった動画には明らかに二つあったのだ。
一つは小湊のモノ。もう一つは相手のモノ。
見せろと言っておいて何だが、
どうしてこんなモノを見せられないといけないのか!
小湊は決して悪い奴じゃない、でもこれだけは俺の許容範囲を超えていた。
これからの小湊との付き合い方は少し考えた方がいいかもしれないと俺は
少しばかり尻に力を入れた。
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