295 / 360
三
しおりを挟む
赤い麻紐を、トュラクス自身にからみつかせ、根本で軽く縛ってやると、トュラクスは狼狽し、身体をふるわせる。
飴色にねっとり光る全身と、燃える真紅の紐の対比は、地下牢に素晴らしい芸術作品を生みだした。
しかも臀部には相変わらず異形の物体を装着されており、なめし革の黒帯が存在感を放っている。
前後を真紅と漆黒の戒めに飾られたトュラクスからは、男の悲哀が匂いたつようだ。
しばしエリニュスとともにトュラクスの屈辱に震える姿を鑑賞したマヌグスは、敏感そうなトュラクス自身を掌につつみこむ。
「ほう……。あんまり大きくないな」
わざとトュラクスに聞こえるように、わざとらしく驚いた口調で言ってみる。
トュラクスの頬が恥辱に燃え、マヌグスを満足させてくれる。
実際、トュラクスの身体つきに比べると、それは細身ともいえるが、そこからまた言いようのない被虐美があふれだし、意外な清潔感ともあいまってマヌグスの加虐の欲望をいっそう煽る。
トュラクスの背後で、やはり苦しそうに喘いでいる青年貴族も文句なく美しいが、トュラクスのような男が羞恥と恥辱におののく様子は、滅多に見られるものではない。そう思うとマヌグスは否応なしに興奮した。
おそらく、この先二度と、このトュラクスほどに強く誇りたかく美しい戦士は世に出ないだろう。すくなくとも、自分が出会うことはないだろう。マヌグスは一瞬、もの悲しい苦しさすら覚えて、ついトュラクスを握っている手に力を入れていた。
「うううっ!」
かすかな圧力だったが、相手にとっては苦痛のようで、トュラクスは苦しそうに首を横に振る。
「は、放せ! た、たのむ、手を、は、はなしくれて」
(おっと、いけない)
思っていた以上に手に力を込めていたようだ。
すぐに力を抜き、しばらく待ってから、ゆっくりと手を動かした。
「ああ……!」
トュラクスが絶望と諦めの吐息を放つ。
マヌグスは手の動きを少し早めてみる。そして緩め、トュラクスの呼吸がおさまるまで待ってやったりもする。だが、手の動きを完全に止めることはない。
「も、もう、よせ!」
飴色にねっとり光る全身と、燃える真紅の紐の対比は、地下牢に素晴らしい芸術作品を生みだした。
しかも臀部には相変わらず異形の物体を装着されており、なめし革の黒帯が存在感を放っている。
前後を真紅と漆黒の戒めに飾られたトュラクスからは、男の悲哀が匂いたつようだ。
しばしエリニュスとともにトュラクスの屈辱に震える姿を鑑賞したマヌグスは、敏感そうなトュラクス自身を掌につつみこむ。
「ほう……。あんまり大きくないな」
わざとトュラクスに聞こえるように、わざとらしく驚いた口調で言ってみる。
トュラクスの頬が恥辱に燃え、マヌグスを満足させてくれる。
実際、トュラクスの身体つきに比べると、それは細身ともいえるが、そこからまた言いようのない被虐美があふれだし、意外な清潔感ともあいまってマヌグスの加虐の欲望をいっそう煽る。
トュラクスの背後で、やはり苦しそうに喘いでいる青年貴族も文句なく美しいが、トュラクスのような男が羞恥と恥辱におののく様子は、滅多に見られるものではない。そう思うとマヌグスは否応なしに興奮した。
おそらく、この先二度と、このトュラクスほどに強く誇りたかく美しい戦士は世に出ないだろう。すくなくとも、自分が出会うことはないだろう。マヌグスは一瞬、もの悲しい苦しさすら覚えて、ついトュラクスを握っている手に力を入れていた。
「うううっ!」
かすかな圧力だったが、相手にとっては苦痛のようで、トュラクスは苦しそうに首を横に振る。
「は、放せ! た、たのむ、手を、は、はなしくれて」
(おっと、いけない)
思っていた以上に手に力を込めていたようだ。
すぐに力を抜き、しばらく待ってから、ゆっくりと手を動かした。
「ああ……!」
トュラクスが絶望と諦めの吐息を放つ。
マヌグスは手の動きを少し早めてみる。そして緩め、トュラクスの呼吸がおさまるまで待ってやったりもする。だが、手の動きを完全に止めることはない。
「も、もう、よせ!」
0
お気に入りに追加
157
あなたにおすすめの小説
令嬢の名門女学校で、パンツを初めて履くことになりました
フルーツパフェ
大衆娯楽
とある事件を受けて、財閥のご令嬢が数多く通う女学校で校則が改訂された。
曰く、全校生徒はパンツを履くこと。
生徒の安全を確保するための善意で制定されたこの校則だが、学校側の意図に反して事態は思わぬ方向に?
史実上の事件を元に描かれた近代歴史小説。
魔族に捕らえられた剣士、淫らに拘束され弄ばれる
たつしろ虎見
BL
魔族ブラッドに捕らえられた剣士エヴァンは、大罪人として拘束され様々な辱めを受ける。性器をリボンで戒められる、卑猥な動きや衣装を強制される……いくら辱められ、その身体を操られても、心を壊す事すら許されないまま魔法で快楽を押し付けられるエヴァン。更にブラッドにはある思惑があり……。
表紙:湯弐さん(https://www.pixiv.net/users/3989101)
【R-18】クリしつけ
蛙鳴蝉噪
恋愛
男尊女卑な社会で女の子がクリトリスを使って淫らに教育されていく日常の一コマ。クリ責め。クリリード。なんでもありでアブノーマルな内容なので、精神ともに18歳以上でなんでも許せる方のみどうぞ。
部室強制監獄
裕光
BL
夜8時に毎日更新します!
高校2年生サッカー部所属の祐介。
先輩・後輩・同級生みんなから親しく人望がとても厚い。
ある日の夜。
剣道部の同級生 蓮と夜飯に行った所途中からプチッと記憶が途切れてしまう
気づいたら剣道部の部室に拘束されて身動きは取れなくなっていた
現れたのは蓮ともう1人。
1個上の剣道部蓮の先輩の大野だ。
そして大野は裕介に向かって言った。
大野「お前も肉便器に改造してやる」
大野は蓮に裕介のサッカーの練習着を渡すと中を開けて―…
僕が玩具になった理由
Me-ya
BL
🈲R指定🈯
「俺のペットにしてやるよ」
眞司は僕を見下ろしながらそう言った。
🈲R指定🔞
※この作品はフィクションです。
実在の人物、団体等とは一切関係ありません。
※この小説は他の場所で書いていましたが、携帯が壊れてスマホに替えた時、小説を書いていた場所が分からなくなってしまいました😨
ので、ここで新しく書き直します…。
(他の場所でも、1カ所書いていますが…)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる