100 / 172
Chapter-06
Log-094【迅雷錯綜、鉄火鉄血、人魔大戦-壱】
しおりを挟む
魔物は災厄。
そんな事を、誰が言ったのだろう。言い得て妙とはこのことか。
倒せぬものではない、だが決して潰えぬものだ。
如何に堤を築こうとも、万魔の波濤は止められぬ。
ならば人は、滅びる定めなのか?
人は、抗う術を持てぬのか?
否、答えはまだ出てはいない。
ゆえに、ここで問おう。人が人として、この世に生まれた、その意義を。
間もなく、滅びの試練が始まる。
未来が篩に掛けられる。
天と地と人を掛けた戦いが、幕を開ける。
―――
大地が鳴動する、まるで地震かの如く小刻みに。人々は知っていた、大地を踏み鳴らす者の正体を。それが人類に仇なす者だということを。
「満を辞してのご登場か。ちと待ち草臥れたぜ」
目を瞑り、白い息をゆっくりと吐いて、精神を落ち着かせた。雪積もる地面に突き立てた等身大ほどの大剣、その柄を力強く握り締める。
城郭都市の西門、その外には各国の精鋭と、セプテム軍および魔術師達を配した連盟部隊が陣形を組み、遠望に見える魔物の群勢を待ち構えていた。皆一様に分厚い外套を纏い、準備運動で身体を暖める。部隊の最前には総司令官アレクシアが直々に立っていた。その隣に駐屯兵団長ジェラルドが並ぶ。
「……あれ、全部魔物か……ハ、ハハ……」
思わず空笑いを漏らすジェラルドの目には、想像を絶する光景が広がっていた。それはあたかも、陽炎のように揺らめく地平線が迫り来るかのよう。遠景に点在する夥しい数の斑点、その一つ一つが魔物だった。
雪煙を上げ怒涛となって押し寄せる魔物。その大群を、アウラ・グラティア連合軍の到着まで押し留め続けること。それが、連盟部隊に課せられた任務。
「怖気づくのも無理ねえさ。今や歴史として語られるだけの戦いが、目前にあんだからよ」
そんな共感を示しつつも、アレクシアは不思議とほくそ笑んでいた。
「だがよ、何だか燃えてこねえか? この状況にさ」
「なっ……も、燃える?」
ジェラルドは自分が抱く感覚とは一線を画す、彼女の前のめりな言葉に驚愕する。此の期に及んで、なお闘志が奮い立つというのか。
「考えてもみろよ。今や俺たちの肩にゃ、全人類が乗っかってんだぜ? これってもう英雄だろ俺達。手前の命に代えたって負けるわけにゃいかねえ戦いなんて、そうあるもんじゃねえ。まあ、人それぞれだろうがよ……俺はこの戦いに、命の名誉を掛けられるって思うんだ」
拳で掌を叩いて打ち鳴らす。だが彼女の表情は柔らかく、内に秘めた情熱の炎は静かに滾っていた。膨れ上がる英雄願望が勇み足とならぬよう、心を慣らし、手綱を締めるように。
「格好いいな、その生き様……」
「へっ、洒落臭えこと言ったな。でもこれは、俺の飾りっ気ねえ本懐だ。ここで己の全てを賭けなきゃ、どこで賭けるんだって話だろ」
アレクシアは照れくさそうに満面の笑みではにかむ。するとジェラルドは、考え事をするような仕草で顎に手を置いた。
「……俺も、賭けていいか?」
ジェラルドは真剣な表情を湛え、アレクシアの方を向く。その瞳には覚悟を孕んでいた。
「おっ、何だぁジェラルド。お前も小洒落た言葉、吐きたくなったか?」
彼の気丈な物腰に一つの決意を見た彼女は、興味津々にその胸の内を問う。
「この戦い、生き残ったらさ……俺と……デートしてくれ」
「は……はぁ!? 何ふざけたこと――」
「――本気だ、これが俺の本懐だよ。俺はまだ死ねないな、アレクシア。貴女とデートするまではさ」
彼女の言葉に被せて語る、嘘偽りのない、真っ白な告白を。
「へ、へへ……アンタの方がどうかしてるぜ。んな死線を前にして口説いてくるなんざよ」
そっぽを向いて鼻を搔く。高い鼻が霜焼けで紅潮していた。
「チッ……俺まで死ねなくなっちまったじゃねえか……」
「それって……」
目を見開き、アレクシアを見遣る。そっぽを向いていた彼女は、更に顔が隠れるほど背ける。
「お、俺がくたばってなかったらの話だ! ったく、魔物よりタチ悪いぜ」
深く吐いた溜息は、頬染める朱とは対照的なほど白かった。
―――
「不肖ティホン、我が聖女の頼みとあらば、たとえ海でさえ裂いてみせましょうぞ!」
「その聖女ってのやめてよ。あたしそんなタチじゃないし」
「人は決して、羨望する己で在ることなど叶わん。ゆえに貴女が望まずとも、私にとっての聖女という事実は変わらんのだ!」
「はぁ……もういいわ。好きに呼んで頂戴」
「……アンタたち、暢気だな」
長く続いた地下道の突き当たり。レンガ造りの側壁とは異なり、のっぺりとした鉄壁が塞いであった。だがそこに取っ手のようなものはない。一見、完全な行き止まりだ。
「ふーん、仕掛け扉ね。来た道から見て五番街の方角、ならこの先は地下室……革命軍の根城ってとこかしら」
「その通り。俺も驚いたが、この地下道は東西南北の各拠点に繋がっているそうだ」
ボブロフが王に即位してから、王族のための避難経路であるこの地下道は無用と判断された。命欲しさの手段が存在することを嫌ったからだ。それを内部から知り得たサルバトーレはゴドフリーら革命軍と共に長い歳月を掛けて掘り進めたそうだ。もしも無血革命を果たせず武力行使が避けられなくなった場合、城塞を内側から攻め込み短期決戦に持ち込む為に。
「……ったく、あたしにも内緒にしてたわねアイツら。まあ、ちゃんと次善の策を長期に及んで用意する仕事ぶりには脱帽するし、そのお陰で難なく助かったんだけども」
苛立ちと感心が同居した複雑な表情を湛えながら、そう呟くウルリカ。
エフが手袋を嵌めた手を差し伸べ、氷のように冷たい鉄壁に触れる。するとその壁が、フッ、と仄かな光を帯びた。歯車が回り鎖を引く金属音が地下道に響き渡る。足下に風が吹き抜けた。鉄壁の下から光が漏れてくる。カビ臭かった地下道に薪を焚いた煤の臭いが漂う。
「次第に開く。まあ、少し待っててくれ」
ふと、ウルリカが気づく。彼の右手だ。
「貴方、右手……」
彼の右手にあった五本の指はあの時、失われたはずだった。
「アンタ、本当に何でも見抜くんだな。そう、これは義指だ」
「それ、どこで?」
「匿名希望の寄贈、なんだとさ。グラティアで装着施術の担当医に言われたよ。世の中、奇特な人間もいるもんだな」
――そんなの、この世に一人だけに決まってんじゃない。この鈍感。
「ふーん、へぇ……そうね、変な人もいるもんね」
「貴様……どこかで見たことがあるような気がしていたが……まさかルカニ――」
「略式、能鷹爪隠」
ウルリカが即座に唱えた魔術、『能鷹爪隠』は、被術者から発せられる音の一切をかき消す魔術。ポカンと口を開いたティホンは、口に手を当てたり、喉を摩ったりして当惑していた。
「え?」
「何でもないわ。さあ、気を引き締めていくわよアンタたち」
そんな事を、誰が言ったのだろう。言い得て妙とはこのことか。
倒せぬものではない、だが決して潰えぬものだ。
如何に堤を築こうとも、万魔の波濤は止められぬ。
ならば人は、滅びる定めなのか?
人は、抗う術を持てぬのか?
否、答えはまだ出てはいない。
ゆえに、ここで問おう。人が人として、この世に生まれた、その意義を。
間もなく、滅びの試練が始まる。
未来が篩に掛けられる。
天と地と人を掛けた戦いが、幕を開ける。
―――
大地が鳴動する、まるで地震かの如く小刻みに。人々は知っていた、大地を踏み鳴らす者の正体を。それが人類に仇なす者だということを。
「満を辞してのご登場か。ちと待ち草臥れたぜ」
目を瞑り、白い息をゆっくりと吐いて、精神を落ち着かせた。雪積もる地面に突き立てた等身大ほどの大剣、その柄を力強く握り締める。
城郭都市の西門、その外には各国の精鋭と、セプテム軍および魔術師達を配した連盟部隊が陣形を組み、遠望に見える魔物の群勢を待ち構えていた。皆一様に分厚い外套を纏い、準備運動で身体を暖める。部隊の最前には総司令官アレクシアが直々に立っていた。その隣に駐屯兵団長ジェラルドが並ぶ。
「……あれ、全部魔物か……ハ、ハハ……」
思わず空笑いを漏らすジェラルドの目には、想像を絶する光景が広がっていた。それはあたかも、陽炎のように揺らめく地平線が迫り来るかのよう。遠景に点在する夥しい数の斑点、その一つ一つが魔物だった。
雪煙を上げ怒涛となって押し寄せる魔物。その大群を、アウラ・グラティア連合軍の到着まで押し留め続けること。それが、連盟部隊に課せられた任務。
「怖気づくのも無理ねえさ。今や歴史として語られるだけの戦いが、目前にあんだからよ」
そんな共感を示しつつも、アレクシアは不思議とほくそ笑んでいた。
「だがよ、何だか燃えてこねえか? この状況にさ」
「なっ……も、燃える?」
ジェラルドは自分が抱く感覚とは一線を画す、彼女の前のめりな言葉に驚愕する。此の期に及んで、なお闘志が奮い立つというのか。
「考えてもみろよ。今や俺たちの肩にゃ、全人類が乗っかってんだぜ? これってもう英雄だろ俺達。手前の命に代えたって負けるわけにゃいかねえ戦いなんて、そうあるもんじゃねえ。まあ、人それぞれだろうがよ……俺はこの戦いに、命の名誉を掛けられるって思うんだ」
拳で掌を叩いて打ち鳴らす。だが彼女の表情は柔らかく、内に秘めた情熱の炎は静かに滾っていた。膨れ上がる英雄願望が勇み足とならぬよう、心を慣らし、手綱を締めるように。
「格好いいな、その生き様……」
「へっ、洒落臭えこと言ったな。でもこれは、俺の飾りっ気ねえ本懐だ。ここで己の全てを賭けなきゃ、どこで賭けるんだって話だろ」
アレクシアは照れくさそうに満面の笑みではにかむ。するとジェラルドは、考え事をするような仕草で顎に手を置いた。
「……俺も、賭けていいか?」
ジェラルドは真剣な表情を湛え、アレクシアの方を向く。その瞳には覚悟を孕んでいた。
「おっ、何だぁジェラルド。お前も小洒落た言葉、吐きたくなったか?」
彼の気丈な物腰に一つの決意を見た彼女は、興味津々にその胸の内を問う。
「この戦い、生き残ったらさ……俺と……デートしてくれ」
「は……はぁ!? 何ふざけたこと――」
「――本気だ、これが俺の本懐だよ。俺はまだ死ねないな、アレクシア。貴女とデートするまではさ」
彼女の言葉に被せて語る、嘘偽りのない、真っ白な告白を。
「へ、へへ……アンタの方がどうかしてるぜ。んな死線を前にして口説いてくるなんざよ」
そっぽを向いて鼻を搔く。高い鼻が霜焼けで紅潮していた。
「チッ……俺まで死ねなくなっちまったじゃねえか……」
「それって……」
目を見開き、アレクシアを見遣る。そっぽを向いていた彼女は、更に顔が隠れるほど背ける。
「お、俺がくたばってなかったらの話だ! ったく、魔物よりタチ悪いぜ」
深く吐いた溜息は、頬染める朱とは対照的なほど白かった。
―――
「不肖ティホン、我が聖女の頼みとあらば、たとえ海でさえ裂いてみせましょうぞ!」
「その聖女ってのやめてよ。あたしそんなタチじゃないし」
「人は決して、羨望する己で在ることなど叶わん。ゆえに貴女が望まずとも、私にとっての聖女という事実は変わらんのだ!」
「はぁ……もういいわ。好きに呼んで頂戴」
「……アンタたち、暢気だな」
長く続いた地下道の突き当たり。レンガ造りの側壁とは異なり、のっぺりとした鉄壁が塞いであった。だがそこに取っ手のようなものはない。一見、完全な行き止まりだ。
「ふーん、仕掛け扉ね。来た道から見て五番街の方角、ならこの先は地下室……革命軍の根城ってとこかしら」
「その通り。俺も驚いたが、この地下道は東西南北の各拠点に繋がっているそうだ」
ボブロフが王に即位してから、王族のための避難経路であるこの地下道は無用と判断された。命欲しさの手段が存在することを嫌ったからだ。それを内部から知り得たサルバトーレはゴドフリーら革命軍と共に長い歳月を掛けて掘り進めたそうだ。もしも無血革命を果たせず武力行使が避けられなくなった場合、城塞を内側から攻め込み短期決戦に持ち込む為に。
「……ったく、あたしにも内緒にしてたわねアイツら。まあ、ちゃんと次善の策を長期に及んで用意する仕事ぶりには脱帽するし、そのお陰で難なく助かったんだけども」
苛立ちと感心が同居した複雑な表情を湛えながら、そう呟くウルリカ。
エフが手袋を嵌めた手を差し伸べ、氷のように冷たい鉄壁に触れる。するとその壁が、フッ、と仄かな光を帯びた。歯車が回り鎖を引く金属音が地下道に響き渡る。足下に風が吹き抜けた。鉄壁の下から光が漏れてくる。カビ臭かった地下道に薪を焚いた煤の臭いが漂う。
「次第に開く。まあ、少し待っててくれ」
ふと、ウルリカが気づく。彼の右手だ。
「貴方、右手……」
彼の右手にあった五本の指はあの時、失われたはずだった。
「アンタ、本当に何でも見抜くんだな。そう、これは義指だ」
「それ、どこで?」
「匿名希望の寄贈、なんだとさ。グラティアで装着施術の担当医に言われたよ。世の中、奇特な人間もいるもんだな」
――そんなの、この世に一人だけに決まってんじゃない。この鈍感。
「ふーん、へぇ……そうね、変な人もいるもんね」
「貴様……どこかで見たことがあるような気がしていたが……まさかルカニ――」
「略式、能鷹爪隠」
ウルリカが即座に唱えた魔術、『能鷹爪隠』は、被術者から発せられる音の一切をかき消す魔術。ポカンと口を開いたティホンは、口に手を当てたり、喉を摩ったりして当惑していた。
「え?」
「何でもないわ。さあ、気を引き締めていくわよアンタたち」
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
【完結】王甥殿下の幼な妻
花鶏
ファンタジー
領地経営の傾いた公爵家と、援助を申し出た王弟家。領地の権利移譲を円滑に進めるため、王弟の長男マティアスは公爵令嬢リリアと結婚させられた。しかしマティアスにはまだ独身でいたい理由があってーーー
生真面目不器用なマティアスと、ちょっと変わり者のリリアの歳の差結婚譚。
なんちゃって西洋風ファンタジー。
※ 小説家になろうでも掲載してます。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
悪役令嬢の私は死にました
つくも茄子
ファンタジー
公爵家の娘である私は死にました。
何故か休学中で婚約者が浮気をし、「真実の愛」と宣い、浮気相手の男爵令嬢を私が虐めたと馬鹿げた事の言い放ち、学園祭の真っ最中に婚約破棄を発表したそうです。残念ながら私はその時、ちょうど息を引き取ったのですけれど……。その後の展開?さぁ、亡くなった私は知りません。
世間では悲劇の令嬢として死んだ公爵令嬢は「大聖女フラン」として数百年を生きる。
長生きの先輩、ゴールド枢機卿との出会い。
公爵令嬢だった頃の友人との再会。
いつの間にか家族は国を立ち上げ、公爵一家から国王一家へ。
可愛い姪っ子が私の二の舞になった挙句に同じように聖女の道を歩み始めるし、姪っ子は王女なのに聖女でいいの?と思っていたら次々と厄介事が……。
海千山千の枢機卿団に勇者召喚。
第二の人生も波瀾万丈に包まれていた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる