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昔はモテた
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以前は色々あった、、、
地位も人望もお金も勢いもあった。
今あるもの、、、
勘違いしたままの変なプライドと
ポコッと出たお腹、それに栄光の記憶。
定年間際なのに、酔っ払うと自分を
『オチャメなちょい悪オヤジで~す。』
ニコっ
笑
その男の名前は三枝勇人さえぐさはやと
勘違いしたまま、3年後定年を迎えようとしている。
勇人の口癖、、、昔はモテた
決して言葉通りに受けとってはいけない。
なぜなら、
この言葉を得意とするオヤジ達は当然、今もモテると真剣に思っているからだ。
実際、勇人は今も、お肌のツヤをキープするため、
お肌のより良い環境を維持することを目的として毎週、
六本木の男性専用エステに通っている。。
そして、それは飲み会では定番のように会話に組み込まれている。
女子
『三枝さんって、肌がとても綺麗ですね。』
勇人
キタキター!はい、予定通りだ。
内心そう思いながらも相手には謙虚に『本当!ありがとう。』
と返事をする。
女子
『何かお手入れしてますか?』
勇人
『特に何もしてないよ。』
傍
おーい(笑)
しかし、勘違いオヤジ達は逞しい。
このやり取りを何気ない会話としてスルーなど決してしない。
彼らにとっては全てがチャンスなのだ。
勇人
『あっ、でも男女問わずお肌に無茶苦茶いいと医学的にも認められた
ある食材があるんだけど、君、知ってる?』
女子
『えーっ!何?三枝さんも食べてるんですか?』
勘違いオヤジ達は知っているのです。
女子はすべからく美肌に大きな関心があることを。
勇人
『知りたい?』
女子
『お願いします。』
勇人
『どうしようかなぁ~♂』
女子
『えぇ~、イ..ジ..ワ..ル..♀』
勇人
満面の笑みを浮かべて
『みんなに内緒でその食材をたくさん使った
料理が得意なレストラン一緒に行ってみるぅ~?♂♂♂』
女子
『本当!ですかぁ、嬉しいぃぃぃ♀』
傍
(笑)(笑)(笑)マジですか?
決して、逃さない。会話の展開は緻密そのもの。
最後は女子からのお願いになってしまってる。
傍
有り得ない(笑)(笑)(笑)
三枝は、惜しい!中年後期の代表みたいな男。
この『惜しい!中年後期』にカテゴライズされる、
自称、ちょい悪オヤジ達はどうも皆さん相当に元気な人が多い。
そして、女子が大好き、好き、好き。
男であればみんな女子のことが好きなのでは???
では、表現を変えよう。
女子のことが半端なくすき!
そう、半端なく好きであり、その為には努力を惜しまない。
ぷるる、ぷるる♀、ぷるる♀♀
勇人の内線が鳴った。
ディスプレイに表示された発信者番号を見て、
勇人は少し口元を緩めながら独り言
「トランキーロ、あせんなよ。」
勇人は受話器を取った。
女子
『三枝さん?』
勇人
『はい、三枝です。失礼ですが、
そちら様のお名前を教えてください』
勇人は努力を惜しまない。
飲み会の翌日、出社して最初にしたこと
勿論?当然?、、、当たり前???
飲み会で仲良くなった女子の内線番号チェックだ。
そして、それを語呂合わせで記憶する。
ディスプレイに表示された内線番号は
775、、、そう
勇人の独り言
「トランキーロ、あせんなよ、菜々子!」
この語呂合わせがこんなにもしっくりくることは
今まで経験がなかった。
傍 (笑)
勇人は当然?勘違いする。しかも激しく
傍 (笑)
勇人
Destiny...運命だぁあ。
とうとう出会ってしまった。
ヤバいなぁ。
傍
何が???(笑)
たまたま語呂合わせがハマっただけ
じゃないの???(笑)(笑)(笑)
勇人
「菜々子、、、ごめんな。」
傍
(笑)何が???
勇人はディスプレイに表示された775で
電話をかけてきたのが誰なのか、直ぐにわかっていた。
それなのに何故『あなた様のお名前を教えてくたさい』
と、言ったのか?
勿論、本人確認もある。
しかし、その目的の大部分は菜々子の声色を確かめる為だった。
菜々子は言葉にはしなかったが
「私の声、忘れたの?」
と、その声色から勇人は読み取った。
傍
(笑)凄いな
勇人
『忘れてないよ!』
中年後期になると、発声するつもりがないにも関わらず、
心で思ったことが無意識に大きな音になって口から出てしまう
ことがよくあるのだ。
菜々子
『???』
勇人
汗、汗、汗 『あ、いや、あや』
菜々子
『アヤ?私、下の名前は菜々子です』
勇人
汗、汗、冷や汗
『あ、いや、この前の話、忘れてないよ、っていいたかったの』
菜々子
『そう、そのことでご連絡したんです。お肌に良いレストラン』
勇人
ちょい焦ったけど、菜々子のヤツ、俺に会いたいばっかりだな。。。
傍 (笑) はぁ? 興味あるのはお肌に良いレストランだよね!
菜々子
『お友達に話したら是非生きたいと言うので、
お店だけ教えてもらおうと思いまして、、、』
三枝 『あっ、そうなんですか、、、
良い店ですから、行ってみてください』
その後、淡々とレストランの説明をして電話を置いた。
中年後期のオヤジたち、、、
激しく勘違いするが、諦めも、見込み薄の判断も
素晴らしく良いという傾向がある。
傍
はぁ~↓↓↓
傍観者の私の方がなぜかブルー
そして、勇人に頑張れ!と言いたくなる。
勇人ぉー、頑張れ~。
しかし、私達の心配は実は全くの杞憂。
三枝勇人が属するカテゴリーの中年後期のオヤジ達は
『落ち込む』とか、『ブルー』とか、言葉は音としては
知っているが、感情としては良く理解できていない。
落ち込む?そんな暇なし!
ブルー? ブラックじゃなくて良かった!
そう、まさにこんな感じなのだ。
生きる上で最も大切なこと、
辛い経験や悲しい出来事の記憶を風化させること。
傍 (笑)
勇人は記憶に留まるとかじゃなく、その手前!
勇人
菜々子??? 誰? あー、飲み会で隣りにいた女子だよね?
傍
おーい!運命的な出会いじゃなかったの?
地位も人望もお金も勢いもあった。
今あるもの、、、
勘違いしたままの変なプライドと
ポコッと出たお腹、それに栄光の記憶。
定年間際なのに、酔っ払うと自分を
『オチャメなちょい悪オヤジで~す。』
ニコっ
笑
その男の名前は三枝勇人さえぐさはやと
勘違いしたまま、3年後定年を迎えようとしている。
勇人の口癖、、、昔はモテた
決して言葉通りに受けとってはいけない。
なぜなら、
この言葉を得意とするオヤジ達は当然、今もモテると真剣に思っているからだ。
実際、勇人は今も、お肌のツヤをキープするため、
お肌のより良い環境を維持することを目的として毎週、
六本木の男性専用エステに通っている。。
そして、それは飲み会では定番のように会話に組み込まれている。
女子
『三枝さんって、肌がとても綺麗ですね。』
勇人
キタキター!はい、予定通りだ。
内心そう思いながらも相手には謙虚に『本当!ありがとう。』
と返事をする。
女子
『何かお手入れしてますか?』
勇人
『特に何もしてないよ。』
傍
おーい(笑)
しかし、勘違いオヤジ達は逞しい。
このやり取りを何気ない会話としてスルーなど決してしない。
彼らにとっては全てがチャンスなのだ。
勇人
『あっ、でも男女問わずお肌に無茶苦茶いいと医学的にも認められた
ある食材があるんだけど、君、知ってる?』
女子
『えーっ!何?三枝さんも食べてるんですか?』
勘違いオヤジ達は知っているのです。
女子はすべからく美肌に大きな関心があることを。
勇人
『知りたい?』
女子
『お願いします。』
勇人
『どうしようかなぁ~♂』
女子
『えぇ~、イ..ジ..ワ..ル..♀』
勇人
満面の笑みを浮かべて
『みんなに内緒でその食材をたくさん使った
料理が得意なレストラン一緒に行ってみるぅ~?♂♂♂』
女子
『本当!ですかぁ、嬉しいぃぃぃ♀』
傍
(笑)(笑)(笑)マジですか?
決して、逃さない。会話の展開は緻密そのもの。
最後は女子からのお願いになってしまってる。
傍
有り得ない(笑)(笑)(笑)
三枝は、惜しい!中年後期の代表みたいな男。
この『惜しい!中年後期』にカテゴライズされる、
自称、ちょい悪オヤジ達はどうも皆さん相当に元気な人が多い。
そして、女子が大好き、好き、好き。
男であればみんな女子のことが好きなのでは???
では、表現を変えよう。
女子のことが半端なくすき!
そう、半端なく好きであり、その為には努力を惜しまない。
ぷるる、ぷるる♀、ぷるる♀♀
勇人の内線が鳴った。
ディスプレイに表示された発信者番号を見て、
勇人は少し口元を緩めながら独り言
「トランキーロ、あせんなよ。」
勇人は受話器を取った。
女子
『三枝さん?』
勇人
『はい、三枝です。失礼ですが、
そちら様のお名前を教えてください』
勇人は努力を惜しまない。
飲み会の翌日、出社して最初にしたこと
勿論?当然?、、、当たり前???
飲み会で仲良くなった女子の内線番号チェックだ。
そして、それを語呂合わせで記憶する。
ディスプレイに表示された内線番号は
775、、、そう
勇人の独り言
「トランキーロ、あせんなよ、菜々子!」
この語呂合わせがこんなにもしっくりくることは
今まで経験がなかった。
傍 (笑)
勇人は当然?勘違いする。しかも激しく
傍 (笑)
勇人
Destiny...運命だぁあ。
とうとう出会ってしまった。
ヤバいなぁ。
傍
何が???(笑)
たまたま語呂合わせがハマっただけ
じゃないの???(笑)(笑)(笑)
勇人
「菜々子、、、ごめんな。」
傍
(笑)何が???
勇人はディスプレイに表示された775で
電話をかけてきたのが誰なのか、直ぐにわかっていた。
それなのに何故『あなた様のお名前を教えてくたさい』
と、言ったのか?
勿論、本人確認もある。
しかし、その目的の大部分は菜々子の声色を確かめる為だった。
菜々子は言葉にはしなかったが
「私の声、忘れたの?」
と、その声色から勇人は読み取った。
傍
(笑)凄いな
勇人
『忘れてないよ!』
中年後期になると、発声するつもりがないにも関わらず、
心で思ったことが無意識に大きな音になって口から出てしまう
ことがよくあるのだ。
菜々子
『???』
勇人
汗、汗、汗 『あ、いや、あや』
菜々子
『アヤ?私、下の名前は菜々子です』
勇人
汗、汗、冷や汗
『あ、いや、この前の話、忘れてないよ、っていいたかったの』
菜々子
『そう、そのことでご連絡したんです。お肌に良いレストラン』
勇人
ちょい焦ったけど、菜々子のヤツ、俺に会いたいばっかりだな。。。
傍 (笑) はぁ? 興味あるのはお肌に良いレストランだよね!
菜々子
『お友達に話したら是非生きたいと言うので、
お店だけ教えてもらおうと思いまして、、、』
三枝 『あっ、そうなんですか、、、
良い店ですから、行ってみてください』
その後、淡々とレストランの説明をして電話を置いた。
中年後期のオヤジたち、、、
激しく勘違いするが、諦めも、見込み薄の判断も
素晴らしく良いという傾向がある。
傍
はぁ~↓↓↓
傍観者の私の方がなぜかブルー
そして、勇人に頑張れ!と言いたくなる。
勇人ぉー、頑張れ~。
しかし、私達の心配は実は全くの杞憂。
三枝勇人が属するカテゴリーの中年後期のオヤジ達は
『落ち込む』とか、『ブルー』とか、言葉は音としては
知っているが、感情としては良く理解できていない。
落ち込む?そんな暇なし!
ブルー? ブラックじゃなくて良かった!
そう、まさにこんな感じなのだ。
生きる上で最も大切なこと、
辛い経験や悲しい出来事の記憶を風化させること。
傍 (笑)
勇人は記憶に留まるとかじゃなく、その手前!
勇人
菜々子??? 誰? あー、飲み会で隣りにいた女子だよね?
傍
おーい!運命的な出会いじゃなかったの?
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