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1-3 制裁
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大志の問い掛けに悠一が困っていると、みーちゃんが一言
「隣町のヤンチャくれ坊主にやられたんだよ」
と、僕は何でも知ってるんだ、という訳の分からない上から目線で言い放った。
すると、悠一は、
「どうして言っちゃうんだよ!大志がまた仕返しに行っちゃうじゃん。大志、、、」
視線の先に大志の姿は既にいなかった、、、。
怒りでこめかみの血管をピクピクさせながら大輝は、自転車に跨り隣町にある海里中学校に向かっていた。
そんな大志だが、彼は勢いだけでケンカをするほど初ではなく、野球の試合の時既に名札を確認し記憶していた。
海里中学校の手前まで来ると、コンビニに自転車を止め、刑事ばりの聞き込みを開始。
「野球クラブに入ってる野坂君知らない?」
10分くらいで自宅を突き止めることに成功。
学校と自宅の間で必ず通らなければならない場所を特定し、張り込み開始。
誰かに教えてもらったわけではなく、繊細な大志だからこそ出来る仕業である。
野坂が友達と談笑しながら歩いてくるのが見えた。大志は電柱の後ろに身を隠して奴らが近付いてくるのを待った。
そして、その時が来た
「おい、野坂くん、久しぶりだなぁ。俺とは野球の試合以来だよなぁ。」
野坂は直ぐに大志のことを認識し、何故目の前にいるのか一瞬のうちに理解することが出来た。
理解したことで、今自分がどれだけピンチなのか目の前の大志様の表情から感じ取ろうとした。
すると、頭の中で考えるより先に膝がガクガクとわらったのだ。カラダが危険を感じ警報を発動しているようだった。
大志は怒りを押し殺しながら、静かな声で聞いた。
「うちの悠一君、知ってるよな?」
野坂はもう戦闘意欲など全くなく、ひたすら逃げることばかり考えていた。しかし、大志の怒りに満ちた顔が怖すぎて、カラダが麻痺状態で動くことが出来ない
「ふぁい、しってえりやす」
完全にビビリまくって、まともにしゃべることさえ出来ない。
「あっ、待ってぇえい」
一緒にいた友達が半べそかきながら走って逃げて行った。
完全に終わった。。。。。
いやいや、終わった気分なのは野坂君だけだった。
「ごめんなさい、本当に」
野坂に出来ることは土下座しかなかった。
大志は
「謝る相手、違うよな」
明らかに中学生の台詞ではないが、大志にとっては普段と変わらないやり取りなのだ。
「あ、はい。悠一様に謝りたいです。」
「今度謝りに行きます。」
「はぁー?今度?」
「いいえ、すぐに、今から謝りに行かせてください」
「まだ、学校の教室にいる。今から行って謝れ、分かったか!ヤンチャくれ坊主」
「はいー」
そう、大志はまだ幼い頃から、仲間の為にカラダを張ることを全く躊躇しない人間性だった。このことは、大人になるにつれ彼の人生に大きな影響を与えていくことになるのだった。
「隣町のヤンチャくれ坊主にやられたんだよ」
と、僕は何でも知ってるんだ、という訳の分からない上から目線で言い放った。
すると、悠一は、
「どうして言っちゃうんだよ!大志がまた仕返しに行っちゃうじゃん。大志、、、」
視線の先に大志の姿は既にいなかった、、、。
怒りでこめかみの血管をピクピクさせながら大輝は、自転車に跨り隣町にある海里中学校に向かっていた。
そんな大志だが、彼は勢いだけでケンカをするほど初ではなく、野球の試合の時既に名札を確認し記憶していた。
海里中学校の手前まで来ると、コンビニに自転車を止め、刑事ばりの聞き込みを開始。
「野球クラブに入ってる野坂君知らない?」
10分くらいで自宅を突き止めることに成功。
学校と自宅の間で必ず通らなければならない場所を特定し、張り込み開始。
誰かに教えてもらったわけではなく、繊細な大志だからこそ出来る仕業である。
野坂が友達と談笑しながら歩いてくるのが見えた。大志は電柱の後ろに身を隠して奴らが近付いてくるのを待った。
そして、その時が来た
「おい、野坂くん、久しぶりだなぁ。俺とは野球の試合以来だよなぁ。」
野坂は直ぐに大志のことを認識し、何故目の前にいるのか一瞬のうちに理解することが出来た。
理解したことで、今自分がどれだけピンチなのか目の前の大志様の表情から感じ取ろうとした。
すると、頭の中で考えるより先に膝がガクガクとわらったのだ。カラダが危険を感じ警報を発動しているようだった。
大志は怒りを押し殺しながら、静かな声で聞いた。
「うちの悠一君、知ってるよな?」
野坂はもう戦闘意欲など全くなく、ひたすら逃げることばかり考えていた。しかし、大志の怒りに満ちた顔が怖すぎて、カラダが麻痺状態で動くことが出来ない
「ふぁい、しってえりやす」
完全にビビリまくって、まともにしゃべることさえ出来ない。
「あっ、待ってぇえい」
一緒にいた友達が半べそかきながら走って逃げて行った。
完全に終わった。。。。。
いやいや、終わった気分なのは野坂君だけだった。
「ごめんなさい、本当に」
野坂に出来ることは土下座しかなかった。
大志は
「謝る相手、違うよな」
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「あ、はい。悠一様に謝りたいです。」
「今度謝りに行きます。」
「はぁー?今度?」
「いいえ、すぐに、今から謝りに行かせてください」
「まだ、学校の教室にいる。今から行って謝れ、分かったか!ヤンチャくれ坊主」
「はいー」
そう、大志はまだ幼い頃から、仲間の為にカラダを張ることを全く躊躇しない人間性だった。このことは、大人になるにつれ彼の人生に大きな影響を与えていくことになるのだった。
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