無理矢理異世界転生！ 調子にのったら人類の敵になっていた

39話

安らかな寝顔を湛えているブリギッドを起こさない様に布団を抜け出すと、
完成した剣を確認しに作業場へ向かった。
そこには完成した時と同じように刃だけ剥きみでおいてあるだけだった。
その剣はステータス鑑定なんてしなくても、
コレがなんとなく“普通じゃない物”というのが分かるくらいだった。

まさか俺と共同？で作ったから魔剣でも作れちゃったのか・・・？
ドキドキしながらステータス鑑定をしてみた。


名前：
年齢：0
身長：0.5
体重：1
種族：伝説の魔剣
職業：魔剣
レベル：1
HP：9
MP:9
STR：9
VIT：9
DEX：9
AGI：9
INT：9

スキル
HP吸収Lv99
MP吸収Lv99
攻撃変換Lv99

称号
アーティファクト



なんじゃこりゃ・・・
本当に魔剣だよ、しかも称号に凄いの付いてるな。
名前が無いのはまだ刀だけだからか？

詳細鑑定してみますかね。

HP吸収Lv99：使用者のHPを吸収する。

MP吸収Lv99：使用者のMPを吸収する。

攻撃変換Lv99：使用者の媒介を攻撃力へ変換できる。

なるほどな。
完全によくある系の魔剣だな。
だからブリギッドが作っている時に辛そうな顔をしていたのか。
あいつ一人で作っていたら死んでいたんじゃないのか・・・？
なんだかしらないけど、
とにかくブリギッドは死亡フラグが簡単に立ちすぎだよなぁ・・・。
早めにどうにかしないといけないのかもしれない。
一応・・・約束したしな。

次は称号か。

アーティファクト： 永遠に性能が劣化する事がない。破壊不可能。

永遠に手入れ不要で性能変わらず、絶対に壊れない武器かよ・・・。
俺には丁度いいかもな・・・ってか俺くらいしか使えないよなぁ。
持っているだけで常時HPとMPが吸収され続けるんだもんな・・・。
迂闊に使おうとすると、吸い尽くされて死ぬだろうし。
そんな事を考えていたら、不意に声をかけられた。

「こんな所にいた！
また帰ったのかと思って凄く寂しかったんだけど！！」
シーツを身体に巻きつけたブリギッドに睨まれながら声をかけられた。

「あ、ああ・・・ごめん。作った剣が気になって、つい」

「もー！あたしと共同で作った“愛の結晶”だから気になったの～？」
照れながらモジモジしている。

「はいはい・・・それよりもこの剣を使える様にしてくれないか？」

「えぇ～・・・今日しなくちゃ駄目？」
不機嫌そうに俺を睨む。

そうだな、今日はもう“色々”体力使ったもんな・・・。
無理させ過ぎても、な。

「1週間後位にまた来てもいいか？」
3日後とも思ったけど、ある程度日を空けた方がいいんじゃないかと
思ってコレぐらいにしておいた。

「分かった！それまでに仕上げておくね！」
そういうと、満面の笑みで俺に抱き付き、
マーキングをし始めた。

満足するまで、マーキングをさせると、
今度はお風呂を催促されたので、お姫様抱っこで連れて行ってあげた。
流石に今度は一人で入るだろうと思ったが、
風呂場に着くと、ブリギッドはおもむろに身体に巻いたシーツを脱ぐと、
ただでさえ大きい胸を更に強調する様に腕を組み、
「洗ってくれないの？」と艶っぽい声でおねだりしてきた。

・・・ちょっと本能には逆らえなかったので、
全身隈なく洗ってあげた後に、帰路へついた。

本当に精神年齢1/2か・・・？
ファルに確認しておこう・・・。