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両想い!?

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2ヶ月が経った。
学園生活も、残り1週間である。
この3年、様々なことがあった。
友が増え、自分の研究棟が建ち、国……国王陛下直々の依頼を受けたりなど…。
そして、今がある。


「リフィ。リフィ…!」

「…!殿下、どうかなされましたか?」

「それはこちらが聞きたいよ…。何度呼んでも反応しないし、考えている感じもない。本当にどうしたんだ?」

「いえ……この3年を振り返っていました。とても濃い日々だったなと……。」

「確かに、かなり濃い3年だったね。まぁそれもこれも、君とエフェンが色々していたからだけれどね?」

「……二つ名をつけたのは、国お……いえ、これ以上は言わないでおきましょう。不敬罪になってしまいますからね。ですが、結果的には戦争を回避できたのです。さらには、この国に手を出す愚か者もいなくなったはずです。」

「そうだな…。それについては、本当に感謝しているよ。」


休日の今日、私はディルジアに呼ばれ王城に来ていた。
今は2人きりなので、殿下の口調は軽いものになっている。


「おや、ディルジアにヴァリフィア。」

「こ、国王陛下!ご機嫌麗しゅう。」

「まぁ、そうかしこまるでない。通りすがっただけのこと。余が居ては邪魔になるだろう。ではまたな。」



そう言うと、国王陛下は去っていった。
私は気を緩める。


「ふぅ……驚きました。」

「いくら僕しか居ないからって、気を緩めすぎじゃないか…?」

「そんなことはありませんよ。しかし、残り1週間か……。」

「ええ…。そういえば、メイナの好きな人……聞くのを忘れていましたね。」

「気になっていたのか?」

「当然です。女性にとっては、誰でも気になることなのですよ。」

「そうなのか……ああ、彼女はエールズに関することを聞きに来たことがあったな。」

「えっ!?それは本当ですか!?」

「お、おお……近いぞ。」

「あっ、申し訳ありません。」

「いや、それはいいが……。エールズも彼女のことを聞いてきたぞ?僕はヴァリフィアに聞いた方が早いだろうと答えたけれどね。」

「そう言われてみれば……私にメイナのことを聞きに来ましたね。つまりは両想い……ふふっ。」

「そういうことなんだろうね。」


恋の予感に、私は嬉しくなる。
それと同時に、1つ思い出してしまった。


(え、ちょっと待って…。エールズとヒロインであるメイナが結ばれると、悪役令嬢である私は国外追放になるよね!?)


かなり大変な事になると思ったが、きっと大丈夫だと、心を落ち着かせる。
私には、心強い友人と殿下がいるのだから……。
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