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3部
151話 甘えていたいリナルド
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リナルドにとって、日曜日は楽しみな日だ。
ハローに連れ添われ、リナルド達は教会へ向かっている。週に一度の日曜学校の日だ。
「遅いよリナルド、早く早く!」
「う、うん!」
ミコに手を引かれ、リナルドはよろけながら駆け出した。
日曜学校は大好きだ。勉強は楽しいし、分からない所はシスターが優しく教えてくれるから、安心して取り組める。知識が増える喜びと充足感は得も言えない感覚だ。
「慌てるなよー、教会は逃げたりしないからさ」
「慌ててないよ、ミコの方がリナルドよりお姉さんだからリードしてるの!」
「すっかりリナルドの姉貴分だな。将来有望だよ」
「そう! ミコは将来有望なの!」
えっへんとミコは胸を張った。リナルドも真似してみたら、ハローは笑って頭を撫でてくれた。
ハローに撫でられるのも大好きだ。父の大きな手に触れると、ほっとする。
「勿論リナルドも将来有望さ、きっと俺より大物になれるよ」
「でもお父さんは、勇者だったんでしょ? 僕、なれるかな」
「たまたまなっただけさ、俺はまともに教育を受けられなくて、エドに教わるまで自分の名前すら書けなかったんだ。五歳で読み書きができるリナルドの方がずっと凄いよ」
ハローはリナルドを肩車した。ハローの目線で見る世界はとても高くて、リナルドはわくわくした。
「僕もお父さんくらい、大きくなれる?」
「好き嫌いせず、ちゃんと食べてればな」
「ねぇねぇハロー兄、ミコも!」
ハローがミコも抱え上げると、子供達が我も彼もと抱っこを要求してくる。ハローは片っ端から子供達を持ち上げたが、きりがない。
「よし! 教会まで追いかけっこだ! 俺を捕まえたら抱っこしてあげるよ!」
ハローを追いかけ、リナルド達は走り出した。
教会に着く頃には疲れてしまい、皆くったりしてしまった。
ハローはシスターから「子供達がへとへとじゃないですか」と怒られていた。リナルドはミコと一緒に叱られる父を見つつ、
「ハロー兄がお父さんでよかったね」
「うん、大好きなお父さんだよ」
時々格好悪いけど、リナルドにとって自慢の父親だ。
シスターから解放されたハローはリナルドの頭を撫で、
「じゃあ一旦村に戻るよ。帰りの時間に迎えに来るから、しっかりな」
「うん」
帰っていく父に手を振り、リナルドはミコに手を引かれて教会へ向かった。
「でもリナルドはもうすぐお兄ちゃんになるんだよね。そうなったらお父さんに甘えてばっかじゃだめだよ」
「そうなの?」
「お兄ちゃんお姉ちゃんは、ミコみたいにお手本にならないといけないの。だから、お父さんとお母さんのお手伝いとかしっかりやって、下の子を守ってあげないとダメなんだよ」
姉のシェリーも、横暴な元母からリナルドを守り続けてくれた。赤ちゃんが産まれたら、リナルドも同じように弟妹を助けないといけない。
……でも、僕だってお父さんとお母さんに抱きしめてもらいたいな。
ハローに連れ添われ、リナルド達は教会へ向かっている。週に一度の日曜学校の日だ。
「遅いよリナルド、早く早く!」
「う、うん!」
ミコに手を引かれ、リナルドはよろけながら駆け出した。
日曜学校は大好きだ。勉強は楽しいし、分からない所はシスターが優しく教えてくれるから、安心して取り組める。知識が増える喜びと充足感は得も言えない感覚だ。
「慌てるなよー、教会は逃げたりしないからさ」
「慌ててないよ、ミコの方がリナルドよりお姉さんだからリードしてるの!」
「すっかりリナルドの姉貴分だな。将来有望だよ」
「そう! ミコは将来有望なの!」
えっへんとミコは胸を張った。リナルドも真似してみたら、ハローは笑って頭を撫でてくれた。
ハローに撫でられるのも大好きだ。父の大きな手に触れると、ほっとする。
「勿論リナルドも将来有望さ、きっと俺より大物になれるよ」
「でもお父さんは、勇者だったんでしょ? 僕、なれるかな」
「たまたまなっただけさ、俺はまともに教育を受けられなくて、エドに教わるまで自分の名前すら書けなかったんだ。五歳で読み書きができるリナルドの方がずっと凄いよ」
ハローはリナルドを肩車した。ハローの目線で見る世界はとても高くて、リナルドはわくわくした。
「僕もお父さんくらい、大きくなれる?」
「好き嫌いせず、ちゃんと食べてればな」
「ねぇねぇハロー兄、ミコも!」
ハローがミコも抱え上げると、子供達が我も彼もと抱っこを要求してくる。ハローは片っ端から子供達を持ち上げたが、きりがない。
「よし! 教会まで追いかけっこだ! 俺を捕まえたら抱っこしてあげるよ!」
ハローを追いかけ、リナルド達は走り出した。
教会に着く頃には疲れてしまい、皆くったりしてしまった。
ハローはシスターから「子供達がへとへとじゃないですか」と怒られていた。リナルドはミコと一緒に叱られる父を見つつ、
「ハロー兄がお父さんでよかったね」
「うん、大好きなお父さんだよ」
時々格好悪いけど、リナルドにとって自慢の父親だ。
シスターから解放されたハローはリナルドの頭を撫で、
「じゃあ一旦村に戻るよ。帰りの時間に迎えに来るから、しっかりな」
「うん」
帰っていく父に手を振り、リナルドはミコに手を引かれて教会へ向かった。
「でもリナルドはもうすぐお兄ちゃんになるんだよね。そうなったらお父さんに甘えてばっかじゃだめだよ」
「そうなの?」
「お兄ちゃんお姉ちゃんは、ミコみたいにお手本にならないといけないの。だから、お父さんとお母さんのお手伝いとかしっかりやって、下の子を守ってあげないとダメなんだよ」
姉のシェリーも、横暴な元母からリナルドを守り続けてくれた。赤ちゃんが産まれたら、リナルドも同じように弟妹を助けないといけない。
……でも、僕だってお父さんとお母さんに抱きしめてもらいたいな。
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