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64話 覚悟の結果
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エルマーは気がかりだが、今どうこうできるもんじゃねぇ。って事で俺様達は事態の収束に奔走した。
俺様の活躍でエアロタウンは見事に無傷、周辺にも一切被害がない。やっぱ俺様ってば天才だぜ、あんだけの大物を相手にしながら、レディの宝物まで守っちまうんだから。
ま、問題はまだ残ってんだけどな。
「聖獣テンペスト……間近で見ると、凄く綺麗だね……」
「ええ……ガンダルフに負けないくらい、神々しい存在です……」
ハワードガールズが風の聖獣テンペストに見とれている。偽物にこっぴどくやられていたが、俺様の手できっちり回復しておいたからな。今は嘴を背中に埋めて眠っていた。
鳩胸の圧倒的もふもふ感がたまらんが、こいつはフウリちゃんを眷属にしようとやってきた。どうしてテンペストが風の大精霊を眷属にするのか、その謎を解き明かさにゃならねぇからな。
―わふぅ……
「ん? 二人が別のもふもふに浮気してるって? 大丈夫だ、お前さんの毛皮に勝るもんはねぇからよ」
―わふっ!
俺様に体を擦りつけて、そんなに主張すんなよ。惚れちまうぜ。
「んで、フウリちゃんよ。やっぱり緊張するかい?」
『うむ……テンペストがどう判断するのかが、恐くての。もし万一、機嫌を損ねたらと思うと……』
「大丈夫だ、俺様が君の大事にしている物全てを守る。さっきの騒動を見て、信用できないかい?」
『いいや、出来る。汝は約束を必ず守る男じゃからの』
理解していただいたようで幸いだ。そんじゃ、テンペストが起きるまで酒盛りでもするか……って時に、動き出す聖獣。こんにゃろ、丁度ボトル開けた時に目を覚ましやがって。
「ま、丁度いいや。お前さんと酒酌み交わすのも悪くねぇさ。アルコールはいけるかい? エアロタウン名物のブランデーを用意してるぜ聖獣テンペスト」
―くるるぅ……
純粋な瞳で俺様達を見下ろし、首をもたげてくる。何となく手を伸ばすと、「撫でろ」と言わんばかりに頭を押し付けてくる。おおー、こいつは中々、feelingな手触りだ。
「俺様が助けたのを理解しているのか、がるるといい、聖獣は頭がいい奴ばかりだぜ」
テンペストの性質は非常に穏やかなもんだと聞いている、だからこそ風の大精霊をかっさらうような乱暴なことをする理由がわかんねぇんだよな。
『テンペストよ、汝はわらわを迎えに来た。違い無いな』
―ピイッ
『……頷くか、そうか……やはりわらわは、連れていかれるのか……』
「Hey、早速give upかい?」
背中を叩いてやると、フウリちゃんは顔を上げた。
「心配するな」
『……うむ、そうじゃの。汝が居るのならば、恐がる必要などないな』
「その通り。ぶつけてみろよ、君の思いのたけを」
『うむ。テンペストよ、わらわは汝と共には行けぬ。眷属になりとうないのじゃ』
―ピョッ?
『確かに、汝がこの羽衣を与え、眷属にすると申したのは分かっておる。じゃが、わらわはここを離れとうない。ここにはわらわの大切な宝がうんと沢山、沢山つまっておるのじゃ。その宝を残して、旅立ちとうない。わらわはずっと、ずっとここで暮らしていたいのじゃ!』
―……ピヨォ……
『代々の大精霊達が、汝らとともに旅立ってきたしきたりは知っておる。じゃが、それで汝達はわらわ達に何を残してきた? ただわらわ達ばかりが代償を出してばかりでは、不公平であろう。わらわの意志を無視しないでくれ、わらわにも大切な物が沢山ある。それをわらわから奪わんでくれ、わらわにとってここは……命よりも大切な場所なのじゃから』
フウリちゃんの思いのたけを受けて、テンペストは黙っていた。
しっかりと彼女のハートを受け止めてくれたはずなんだが、答えはどうなる事やら……。
するとおもむろに、テンペストは翼を広げた。反射的にフウリちゃんを背に隠したら、
―ピョエッ!
っと、翼を器用に使ってサムズアップ。これってつまり……。
「オッケィ、わかった! って事かい?」
―ピョッ!
「だってよ、フウリちゃん」
『……え? そりだけ? な、なんかこう、しきたりを破ったな! とか、許すものか! なんて事は?』
―ピュウイ、ピィッ
『何? そもそも眷属にするために来ているのではない? 人生の、伴侶として迎えに来ているじゃと?』
「それって……お嫁さんにしに来てるって事!?」
―ピッ!
またまた翼でサムズアップ。こいつ色々感情豊かだな。
「しかし、驚きです。まさかテンペストが風の大精霊を迎えに来るのが、求愛のためだったなんて」
「聖獣の生態なんざ俺様でも知らねぇからな、こいつは世紀の発見になるぜ。しかし、どうして大精霊達を連れて旅立っちまうんだ?」
―ピッピッピッ、ピャッ
『単に……わらわ達が勝手に大げさな解釈をして、ついて行っているだけ、だそうじゃ……』
「それって、要するに勘違いって奴?」
「まー察するに、たまたま最初に嫁になった大精霊が大恋愛でもして、テンペストと一緒に旅立っちまったんだろうよ。それがいつしか風習になっちまったわけだ」
―ピャッ♪
「その通りってか。ま、よくある事さ。勘違いが重なり重なって、気づいたら大事になってたなんてな」
―ピョロロロロ
『君が望むなら、ここに残ってもいい、自分もここに住むから、じゃと? そんな、よいのか? 汝にも帰るべき場所があるじゃろう?』
―ピョリッ、ピョリリリリ
『帰る場所はない。この翼ある限り、世界全てが住処だから。君がここに居たいと申すなら、自分もここに居る。テンペストは風のように、自由な存在なのじゃから……!』
ものすごく軽く、そしてフランクな申し出に、フウリちゃんはへなへなとへたり込んだ。
『な、なんと簡単に解決してしまったのじゃ……い、今までのわらわの悩みは、一体なんだったのじゃ!?』
「だから言ったろ? 意外と物事は、簡単に解決できるもんだとさ。大精霊は頭が固くていけねぇや。だろう? テンペスト」
―ピョーッ!
「って、なんでもう意気投合してんのあんた達。気づけばふつーに会話してるしさ」
「まぁハワードですし。がるるが簡単に懐いたのと同じ理由でしょう」
―わふっ♪
「そーゆー事。この賢者ハワードの風のように自由なハートを感じ取ってくれたのさ」
『自由すぎてついてこれぬわ……じゃが、そうか……わらわはここを離れなくてよいのか……共にここを、守ってくれるのじゃな』
―ピョエーッ!
「へへ、豪快な返事だな。こうまで熱烈に告白されたら、返す必要があるんじゃないかい?」
『そうじゃの……気概を見せてもらった以上、応えぬのは卑怯じゃの。風の聖獣テンペスト、わらわと共にあろう。この地を、一緒に守ってもらえぬか』
―ピィヤッ!
フウリちゃんが手を触れるなり、両翼を広げて喜んでら。美女からOK貰ったんだ、男ならそりゃ大喜びだよな。
―ピッヒャー! ピャー!
テンペストの鳴き声が激しくなっていく。すると奴を中心に光を帯びた風が舞い始めた。
こいつは、スキルだ。テンペストだけが持つ、世界でまだ発見されていない固有スキル。
風はいつしかエアロタウンを中心に、シルフ山脈全域に行き渡っていた。するとどうだ、植物は勿論、動物や土壌、空気に至るまで。全ての存在の生命力が上がっていた。
「私達も、心なしか体調が良くなったような気がしませんか?」
「いいや、実際コンディションが上がっているんだ。こいつがテンペストの本当のスキル、名づけるなら【命の旋風】って所か? この風を受けた命あるものを回復させるどころか、全ステータスを上昇させる力だろう。こいつは来年、エアロタウン周辺は豊作になるぜ」
「ねぇ、ちょっとテンペスト見て。足元に何かあるよ」
確かに、丸っこい何かが転がっている。一抱えもある乳白色の楕円形の物体……っておい。
「卵じゃねぇか、しかもこれ……やっぱり有精卵だ」
「えっ、えっ、えっ!? 雛が生まれるの? というかいつの間に!?」
驚く俺達の前で、テンペストとフウリちゃんの魔力の光が交じり合っていく。そしたら、二個めの卵がころんと現れた。最終的に、四つの卵が出来上がったよ。
「……テンペストがどのように繁殖するのか、見てしまいましたね」
「ああ……こいつは驚きだ。大精霊と聖獣の魔力を混ぜて、ゼロから卵を作ってしまうんだ。まさかこんな、貴重な光景を目の当たりにしちまうとはな」
『歴代の大精霊達が、テンペストの命を今日まで支えておったのか……そうやって汝らは、血を繋いでおったのじゃな』
―ピィッ
『うむ、共に守っていこう。わらわ達の大事な宝をな』
聖獣と精霊が心通わす場面か、中々に感動的じゃねぇか。
重圧から解放され、フウリちゃんは穏やかに微笑んでいる。彼女が諦めなかったからこそ実現した、彼女が望んだ結果だ。
俺様の活躍でエアロタウンは見事に無傷、周辺にも一切被害がない。やっぱ俺様ってば天才だぜ、あんだけの大物を相手にしながら、レディの宝物まで守っちまうんだから。
ま、問題はまだ残ってんだけどな。
「聖獣テンペスト……間近で見ると、凄く綺麗だね……」
「ええ……ガンダルフに負けないくらい、神々しい存在です……」
ハワードガールズが風の聖獣テンペストに見とれている。偽物にこっぴどくやられていたが、俺様の手できっちり回復しておいたからな。今は嘴を背中に埋めて眠っていた。
鳩胸の圧倒的もふもふ感がたまらんが、こいつはフウリちゃんを眷属にしようとやってきた。どうしてテンペストが風の大精霊を眷属にするのか、その謎を解き明かさにゃならねぇからな。
―わふぅ……
「ん? 二人が別のもふもふに浮気してるって? 大丈夫だ、お前さんの毛皮に勝るもんはねぇからよ」
―わふっ!
俺様に体を擦りつけて、そんなに主張すんなよ。惚れちまうぜ。
「んで、フウリちゃんよ。やっぱり緊張するかい?」
『うむ……テンペストがどう判断するのかが、恐くての。もし万一、機嫌を損ねたらと思うと……』
「大丈夫だ、俺様が君の大事にしている物全てを守る。さっきの騒動を見て、信用できないかい?」
『いいや、出来る。汝は約束を必ず守る男じゃからの』
理解していただいたようで幸いだ。そんじゃ、テンペストが起きるまで酒盛りでもするか……って時に、動き出す聖獣。こんにゃろ、丁度ボトル開けた時に目を覚ましやがって。
「ま、丁度いいや。お前さんと酒酌み交わすのも悪くねぇさ。アルコールはいけるかい? エアロタウン名物のブランデーを用意してるぜ聖獣テンペスト」
―くるるぅ……
純粋な瞳で俺様達を見下ろし、首をもたげてくる。何となく手を伸ばすと、「撫でろ」と言わんばかりに頭を押し付けてくる。おおー、こいつは中々、feelingな手触りだ。
「俺様が助けたのを理解しているのか、がるるといい、聖獣は頭がいい奴ばかりだぜ」
テンペストの性質は非常に穏やかなもんだと聞いている、だからこそ風の大精霊をかっさらうような乱暴なことをする理由がわかんねぇんだよな。
『テンペストよ、汝はわらわを迎えに来た。違い無いな』
―ピイッ
『……頷くか、そうか……やはりわらわは、連れていかれるのか……』
「Hey、早速give upかい?」
背中を叩いてやると、フウリちゃんは顔を上げた。
「心配するな」
『……うむ、そうじゃの。汝が居るのならば、恐がる必要などないな』
「その通り。ぶつけてみろよ、君の思いのたけを」
『うむ。テンペストよ、わらわは汝と共には行けぬ。眷属になりとうないのじゃ』
―ピョッ?
『確かに、汝がこの羽衣を与え、眷属にすると申したのは分かっておる。じゃが、わらわはここを離れとうない。ここにはわらわの大切な宝がうんと沢山、沢山つまっておるのじゃ。その宝を残して、旅立ちとうない。わらわはずっと、ずっとここで暮らしていたいのじゃ!』
―……ピヨォ……
『代々の大精霊達が、汝らとともに旅立ってきたしきたりは知っておる。じゃが、それで汝達はわらわ達に何を残してきた? ただわらわ達ばかりが代償を出してばかりでは、不公平であろう。わらわの意志を無視しないでくれ、わらわにも大切な物が沢山ある。それをわらわから奪わんでくれ、わらわにとってここは……命よりも大切な場所なのじゃから』
フウリちゃんの思いのたけを受けて、テンペストは黙っていた。
しっかりと彼女のハートを受け止めてくれたはずなんだが、答えはどうなる事やら……。
するとおもむろに、テンペストは翼を広げた。反射的にフウリちゃんを背に隠したら、
―ピョエッ!
っと、翼を器用に使ってサムズアップ。これってつまり……。
「オッケィ、わかった! って事かい?」
―ピョッ!
「だってよ、フウリちゃん」
『……え? そりだけ? な、なんかこう、しきたりを破ったな! とか、許すものか! なんて事は?』
―ピュウイ、ピィッ
『何? そもそも眷属にするために来ているのではない? 人生の、伴侶として迎えに来ているじゃと?』
「それって……お嫁さんにしに来てるって事!?」
―ピッ!
またまた翼でサムズアップ。こいつ色々感情豊かだな。
「しかし、驚きです。まさかテンペストが風の大精霊を迎えに来るのが、求愛のためだったなんて」
「聖獣の生態なんざ俺様でも知らねぇからな、こいつは世紀の発見になるぜ。しかし、どうして大精霊達を連れて旅立っちまうんだ?」
―ピッピッピッ、ピャッ
『単に……わらわ達が勝手に大げさな解釈をして、ついて行っているだけ、だそうじゃ……』
「それって、要するに勘違いって奴?」
「まー察するに、たまたま最初に嫁になった大精霊が大恋愛でもして、テンペストと一緒に旅立っちまったんだろうよ。それがいつしか風習になっちまったわけだ」
―ピャッ♪
「その通りってか。ま、よくある事さ。勘違いが重なり重なって、気づいたら大事になってたなんてな」
―ピョロロロロ
『君が望むなら、ここに残ってもいい、自分もここに住むから、じゃと? そんな、よいのか? 汝にも帰るべき場所があるじゃろう?』
―ピョリッ、ピョリリリリ
『帰る場所はない。この翼ある限り、世界全てが住処だから。君がここに居たいと申すなら、自分もここに居る。テンペストは風のように、自由な存在なのじゃから……!』
ものすごく軽く、そしてフランクな申し出に、フウリちゃんはへなへなとへたり込んだ。
『な、なんと簡単に解決してしまったのじゃ……い、今までのわらわの悩みは、一体なんだったのじゃ!?』
「だから言ったろ? 意外と物事は、簡単に解決できるもんだとさ。大精霊は頭が固くていけねぇや。だろう? テンペスト」
―ピョーッ!
「って、なんでもう意気投合してんのあんた達。気づけばふつーに会話してるしさ」
「まぁハワードですし。がるるが簡単に懐いたのと同じ理由でしょう」
―わふっ♪
「そーゆー事。この賢者ハワードの風のように自由なハートを感じ取ってくれたのさ」
『自由すぎてついてこれぬわ……じゃが、そうか……わらわはここを離れなくてよいのか……共にここを、守ってくれるのじゃな』
―ピョエーッ!
「へへ、豪快な返事だな。こうまで熱烈に告白されたら、返す必要があるんじゃないかい?」
『そうじゃの……気概を見せてもらった以上、応えぬのは卑怯じゃの。風の聖獣テンペスト、わらわと共にあろう。この地を、一緒に守ってもらえぬか』
―ピィヤッ!
フウリちゃんが手を触れるなり、両翼を広げて喜んでら。美女からOK貰ったんだ、男ならそりゃ大喜びだよな。
―ピッヒャー! ピャー!
テンペストの鳴き声が激しくなっていく。すると奴を中心に光を帯びた風が舞い始めた。
こいつは、スキルだ。テンペストだけが持つ、世界でまだ発見されていない固有スキル。
風はいつしかエアロタウンを中心に、シルフ山脈全域に行き渡っていた。するとどうだ、植物は勿論、動物や土壌、空気に至るまで。全ての存在の生命力が上がっていた。
「私達も、心なしか体調が良くなったような気がしませんか?」
「いいや、実際コンディションが上がっているんだ。こいつがテンペストの本当のスキル、名づけるなら【命の旋風】って所か? この風を受けた命あるものを回復させるどころか、全ステータスを上昇させる力だろう。こいつは来年、エアロタウン周辺は豊作になるぜ」
「ねぇ、ちょっとテンペスト見て。足元に何かあるよ」
確かに、丸っこい何かが転がっている。一抱えもある乳白色の楕円形の物体……っておい。
「卵じゃねぇか、しかもこれ……やっぱり有精卵だ」
「えっ、えっ、えっ!? 雛が生まれるの? というかいつの間に!?」
驚く俺達の前で、テンペストとフウリちゃんの魔力の光が交じり合っていく。そしたら、二個めの卵がころんと現れた。最終的に、四つの卵が出来上がったよ。
「……テンペストがどのように繁殖するのか、見てしまいましたね」
「ああ……こいつは驚きだ。大精霊と聖獣の魔力を混ぜて、ゼロから卵を作ってしまうんだ。まさかこんな、貴重な光景を目の当たりにしちまうとはな」
『歴代の大精霊達が、テンペストの命を今日まで支えておったのか……そうやって汝らは、血を繋いでおったのじゃな』
―ピィッ
『うむ、共に守っていこう。わらわ達の大事な宝をな』
聖獣と精霊が心通わす場面か、中々に感動的じゃねぇか。
重圧から解放され、フウリちゃんは穏やかに微笑んでいる。彼女が諦めなかったからこそ実現した、彼女が望んだ結果だ。
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