93 / 111
93 別離
しおりを挟む
トリスを数回絶頂へと導いて、少し休憩させている。
行為の最中のトリスの表情や髪のゆらめきも美しいが、まだ他の女性たちのように何度も連続で限界までイケるほど肉体が成熟していない。女性の開発というのは気遣いが大変過ぎてあまりスキではないのだが、トリスが相手だとそれほど苦にもならないな。
「アラヒト様のお帰りはいつになるのでしょうか?」
会話がまだ成立する。言葉も話せないケダモノのような声を聞いてしまったら、俺が興奮してトリスを壊してしまうかもしれない。
「ちょっと分からないな。サーシャの話では長くなるかもしれないから、出かける前に君を抱いている」
トリスのさらなる開発を含めやりたい事が無いわけではないが、国内情勢の安定に俺が必要とされているのならばラドヴィッツの領土まで行かなくてはいけないだろう。
俺の胸にトリスは顔をうずめて来た。アルピノ特有の白く透明な髪の毛が俺の身体をこする。
「寂しくなります。私はアラヒト様に女性にされたばかりだというのに・・・」
天然でこういう甘え方ができるタイプなんだな。
「よく顔を見せてくれ」
トリスの灰色の瞳は涙で潤んでこぼれ落ちそうになっていた。頭を包み込むように抱いて顔を近づけキスをすると、トリスも上手にキスを返してくる。床の技術全般に対して筋がいいな。そのままゆっくりとトリスの身体を支えながら押し倒す。もう一度、前戯からだ。
トリスの口角を下唇ですくい上げるように刺激し、アゴから首のラインへと舌を進めてゆく。トリスに掴まれたシーツがしわを作っているのが見えた。力が入った腕にはうっすらと筋が入っているのが視界に入る。
首筋から鎖骨へと舌を動かしてゆく。ゆっくりと感度を上げたい時は、神経節が集中している場所に拘らず、あえて他人が触れることの無い場所をゆっくりと攻めてゆく。鎖骨や腰骨、肋骨やくるぶしといった骨のかたちが分かる部分を攻めてゆくのが俺の好みだ。
トリスの悩ましい吐息が聞こえてくる。
体質なのだろうな。トリスは毛穴が少なく、体毛自体もそれほど濃くは無い。体毛に覆われていないことでアルピノ特有の透明な肌の艶はより引き立つ。触れるほどに男に精気が満ち溢れるような肌だ。
鎖骨から胸を軽く経由して、肋骨へ。指は筋繊維に対して直角に攻められるのがトリスの好みだ。
「もう一度私の中に入って来てください・・・」
「まだだ」
挿入して絶頂させることは容易い。だがこの肌をじっくりと楽しまないと、しばらくはお預けになる。
トリスの呼吸が不規則になり、より荒くなる。愛撫されながら吐息をかけられるうちに、早く中へ欲しくなるのだろう。
肋骨から脇腹を経由して、腰骨へしゃぶりつく。
「んっ・・・ふっ・・・そこっ!」
トリスの腰がくねりながら、愛撫から逃げてゆく。ここが感じやすいところなのだな。逃げる腰を追いかけて愛撫を続ける。
「ずっとそこを攻められ続けたら、おかしくなってしまいそうです・・・早く・・・私の中へ」
「まだだ」
「もう我慢できません・・・お逸物を迎えさせてくださいっ・・・んっ!」
トリスの灰色の目から涙が溢れ出てきている。これ以上の前戯は無理か。下半身まできちんと攻め続けるつもりだったけれど、女性の求めには応じてやらないとな。
ちんこをトリスの中へとゆっくり入れる。
「んっ!」
トリスは声を出さないな。前戯の時は息づかいが荒くなる上によく抱き付いて来るので、今は不規則に降りかかる生暖かい快楽の吐息が心地いい。トリスの手首を頭よりほんの少しだけあげて、俺の手でベッドに押さえつける。拘束されているかのような正常位がトリスの好みだ。
ゆーっくりと動いて、トリスのポイント周辺をカリで探る。
「求めたら与えていただけるのですね」
ん?ちんこの話か?
「ずっとお預けにして、君の肌をもっとたくさん楽しみたかったけれどね」
「お優しい・・・大切にしていただける殿方に貰われて嬉しいです」
色々と経験してくれば、たっぷりと焦らされるようなセックスもそのうちやりたくなってくるだろう。
「トリスはなんで腕を掴まれるような恰好がスキなの?」
「アラヒト様から与えられる絶頂から逃げられない感覚が好きなのです」
上から圧し掛かられ、腕は封じられ、そのまま何度も絶頂へと導かれる。仮に逃げようとしても逃げる手段は無い。トリスのこの恰好自体、俺が十分だと思うまで、好きなように何度もイカせ続けてくれとせがまれているようだ。そうこうしている間に再びトリスの肌が波打って来た。荒くなった呼吸で胸は上下に不規則に揺れ動き、硬直と弛緩を繰り返す全身の筋肉がトリスの絶頂を予感させる。
「イク・・・イキます・・・」
この体位は絶頂へと向かう女性の表情が映える。快楽で上げ続けられなくなったまぶたが閉じられてゆくと、瞳に溜まっていた涙が自然と一筋こぼれ落ちてゆく。どれほど汗まみれになっていても、絶頂とともにこぼれ落ちるその涙だけは一段と光り輝いて見える。
準備期間はもう終わりでいいか。
「このまま続けて何度もトリスを絶頂へと導く。身体が攣ったり痛みが出たら、すぐに知らせてくれ」
聞こえているかな?
「トリス?」
「はい・・・オカしくなったら伝えればよろしいのですね?」
まだ言葉が通じる状態のようだ。
「しばらく会えないかもしれないからね。トリスの中に出していくから」
「・・・嬉しいです・・・やっと・・・頂けるのですね」
・・・あれ?
そういえばトリスの中ではまだ射精したことが無いか。奥イキ自体が目的になると、射精みたいなどうでもいい事を忘れてしまう。きちんと女性の身体で男が果てるという行為が、女性にとっては大事なことなんだよな。
ちょっとした別れになるんだ。しっかりとトリスの中に出してから出かけるとするか。
行為の最中のトリスの表情や髪のゆらめきも美しいが、まだ他の女性たちのように何度も連続で限界までイケるほど肉体が成熟していない。女性の開発というのは気遣いが大変過ぎてあまりスキではないのだが、トリスが相手だとそれほど苦にもならないな。
「アラヒト様のお帰りはいつになるのでしょうか?」
会話がまだ成立する。言葉も話せないケダモノのような声を聞いてしまったら、俺が興奮してトリスを壊してしまうかもしれない。
「ちょっと分からないな。サーシャの話では長くなるかもしれないから、出かける前に君を抱いている」
トリスのさらなる開発を含めやりたい事が無いわけではないが、国内情勢の安定に俺が必要とされているのならばラドヴィッツの領土まで行かなくてはいけないだろう。
俺の胸にトリスは顔をうずめて来た。アルピノ特有の白く透明な髪の毛が俺の身体をこする。
「寂しくなります。私はアラヒト様に女性にされたばかりだというのに・・・」
天然でこういう甘え方ができるタイプなんだな。
「よく顔を見せてくれ」
トリスの灰色の瞳は涙で潤んでこぼれ落ちそうになっていた。頭を包み込むように抱いて顔を近づけキスをすると、トリスも上手にキスを返してくる。床の技術全般に対して筋がいいな。そのままゆっくりとトリスの身体を支えながら押し倒す。もう一度、前戯からだ。
トリスの口角を下唇ですくい上げるように刺激し、アゴから首のラインへと舌を進めてゆく。トリスに掴まれたシーツがしわを作っているのが見えた。力が入った腕にはうっすらと筋が入っているのが視界に入る。
首筋から鎖骨へと舌を動かしてゆく。ゆっくりと感度を上げたい時は、神経節が集中している場所に拘らず、あえて他人が触れることの無い場所をゆっくりと攻めてゆく。鎖骨や腰骨、肋骨やくるぶしといった骨のかたちが分かる部分を攻めてゆくのが俺の好みだ。
トリスの悩ましい吐息が聞こえてくる。
体質なのだろうな。トリスは毛穴が少なく、体毛自体もそれほど濃くは無い。体毛に覆われていないことでアルピノ特有の透明な肌の艶はより引き立つ。触れるほどに男に精気が満ち溢れるような肌だ。
鎖骨から胸を軽く経由して、肋骨へ。指は筋繊維に対して直角に攻められるのがトリスの好みだ。
「もう一度私の中に入って来てください・・・」
「まだだ」
挿入して絶頂させることは容易い。だがこの肌をじっくりと楽しまないと、しばらくはお預けになる。
トリスの呼吸が不規則になり、より荒くなる。愛撫されながら吐息をかけられるうちに、早く中へ欲しくなるのだろう。
肋骨から脇腹を経由して、腰骨へしゃぶりつく。
「んっ・・・ふっ・・・そこっ!」
トリスの腰がくねりながら、愛撫から逃げてゆく。ここが感じやすいところなのだな。逃げる腰を追いかけて愛撫を続ける。
「ずっとそこを攻められ続けたら、おかしくなってしまいそうです・・・早く・・・私の中へ」
「まだだ」
「もう我慢できません・・・お逸物を迎えさせてくださいっ・・・んっ!」
トリスの灰色の目から涙が溢れ出てきている。これ以上の前戯は無理か。下半身まできちんと攻め続けるつもりだったけれど、女性の求めには応じてやらないとな。
ちんこをトリスの中へとゆっくり入れる。
「んっ!」
トリスは声を出さないな。前戯の時は息づかいが荒くなる上によく抱き付いて来るので、今は不規則に降りかかる生暖かい快楽の吐息が心地いい。トリスの手首を頭よりほんの少しだけあげて、俺の手でベッドに押さえつける。拘束されているかのような正常位がトリスの好みだ。
ゆーっくりと動いて、トリスのポイント周辺をカリで探る。
「求めたら与えていただけるのですね」
ん?ちんこの話か?
「ずっとお預けにして、君の肌をもっとたくさん楽しみたかったけれどね」
「お優しい・・・大切にしていただける殿方に貰われて嬉しいです」
色々と経験してくれば、たっぷりと焦らされるようなセックスもそのうちやりたくなってくるだろう。
「トリスはなんで腕を掴まれるような恰好がスキなの?」
「アラヒト様から与えられる絶頂から逃げられない感覚が好きなのです」
上から圧し掛かられ、腕は封じられ、そのまま何度も絶頂へと導かれる。仮に逃げようとしても逃げる手段は無い。トリスのこの恰好自体、俺が十分だと思うまで、好きなように何度もイカせ続けてくれとせがまれているようだ。そうこうしている間に再びトリスの肌が波打って来た。荒くなった呼吸で胸は上下に不規則に揺れ動き、硬直と弛緩を繰り返す全身の筋肉がトリスの絶頂を予感させる。
「イク・・・イキます・・・」
この体位は絶頂へと向かう女性の表情が映える。快楽で上げ続けられなくなったまぶたが閉じられてゆくと、瞳に溜まっていた涙が自然と一筋こぼれ落ちてゆく。どれほど汗まみれになっていても、絶頂とともにこぼれ落ちるその涙だけは一段と光り輝いて見える。
準備期間はもう終わりでいいか。
「このまま続けて何度もトリスを絶頂へと導く。身体が攣ったり痛みが出たら、すぐに知らせてくれ」
聞こえているかな?
「トリス?」
「はい・・・オカしくなったら伝えればよろしいのですね?」
まだ言葉が通じる状態のようだ。
「しばらく会えないかもしれないからね。トリスの中に出していくから」
「・・・嬉しいです・・・やっと・・・頂けるのですね」
・・・あれ?
そういえばトリスの中ではまだ射精したことが無いか。奥イキ自体が目的になると、射精みたいなどうでもいい事を忘れてしまう。きちんと女性の身体で男が果てるという行為が、女性にとっては大事なことなんだよな。
ちょっとした別れになるんだ。しっかりとトリスの中に出してから出かけるとするか。
0
お気に入りに追加
492
あなたにおすすめの小説
おっす、わしロマ爺。ぴっちぴちの新米教皇~もう辞めさせとくれっ!?~
月白ヤトヒコ
ファンタジー
教皇ロマンシス。歴代教皇の中でも八十九歳という最高齢で就任。
前任の教皇が急逝後、教皇選定の儀にて有力候補二名が不慮の死を遂げ、混乱に陥った教会で年功序列の精神に従い、選出された教皇。
元からの候補ではなく、支持者もおらず、穏健派であることと健康であることから選ばれた。故に、就任直後はぽっと出教皇や漁夫の利教皇と揶揄されることもあった。
しかし、教皇就任後に教会内でも声を上げることなく、密やかにその資格を有していた聖者や聖女を見抜き、要職へと抜擢。
教皇ロマンシスの時代は歴代の教皇のどの時代よりも数多くの聖者、聖女の聖人が在籍し、世の安寧に尽力したと言われ、豊作の時代とされている。
また、教皇ロマンシスの口癖は「わしよりも教皇の座に相応しいものがおる」と、非常に謙虚な人柄であった。口の悪い子供に「徘徊老人」などと言われても、「よいよい、元気な子じゃのぅ」と笑って済ませるなど、穏やかな好々爺であったとも言われている。
その実態は……「わしゃ、さっさと隠居して子供達と戯れたいんじゃ~っ!?」という、ロマ爺の日常。
短編『わし、八十九歳。ぴっちぴちの新米教皇。もう辞めたい……』を連載してみました。不定期更新。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
髪を切った俺が『読者モデル』の表紙を飾った結果がコチラです。
昼寝部
キャラ文芸
天才子役として活躍した俺、夏目凛は、母親の死によって芸能界を引退した。
その数年後。俺は『読者モデル』の代役をお願いされ、妹のために今回だけ引き受けることにした。
すると発売された『読者モデル』の表紙が俺の写真だった。
「………え?なんで俺が『読モ』の表紙を飾ってんだ?」
これは、色々あって芸能界に復帰することになった俺が、世の女性たちを虜にする物語。
※『小説家になろう』にてリメイク版を投稿しております。そちらも読んでいただけると嬉しいです。
ピンクの髪のオバサン異世界に行く
拓海のり
ファンタジー
私こと小柳江麻は美容院で間違えて染まったピンクの髪のまま死んで異世界に行ってしまった。異世界ではオバサンは要らないようで放流される。だが何と神様のロンダリングにより美少女に変身してしまったのだ。
このお話は若返って美少女になったオバサンが沢山のイケメンに囲まれる逆ハーレム物語……、でもなくて、冒険したり、学校で悪役令嬢を相手にお約束のヒロインになったりな、お話です。多分ハッピーエンドになる筈。すみません、十万字位になりそうなので長編にしました。カテゴリ変更しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる