ザ・兄貴っ!

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やだな、野暮なことは聞かないでよ?

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「ん?あ、俺のことは気にしないで」

いや、気にするでしょ!


…じゃなくて、

「で?今までなんの音沙汰もなかったくせに、うちの学園に不法侵入した理由は?」


「やだな啓(ケイ)くん。
不法侵入だなんて…。明日からこの学園の一生徒になる俺にとんでもなく失礼だよ」

……なんだって!?

「むぅ…。だって仕方ないじゃん。

あ、そうそう!
俺、明日から一生徒って言ったけど…


正しくは前からこの学園の在学生デース」



「…は?どういうこと?」


「元々こうなることはわかってたってことだよ。
父さんが入れた学園だからね、いつか父さんが俺を学園から連れ出すことくらい予想ついてたもん。

だから、


俺もそれにいろいろ備えてたってわけ。
ちなみにハル達は何も知らないよ。」


……備えてた?

「いろいろ?」


眉を寄せて問えば、

「やだな、野暮なことは聞かないでよ?啓くんだってわかってるくせにー。」



読んでいた本から目を離し、奈桜は頬を膨らませた。
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