ザ・兄貴っ!

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ふんふふっふーん♪

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その頃、山田は‥


なにも知らないで呑気に鼻歌うたって中庭を歩いていた。ジョーロを持って‥。


「ふんふふっふーん♪」

スキップしてご機嫌の山田はいつもの散歩コースを回っていく



"ピチチチチ…"


小鳥の囀りが聞こえれば、


「ピチチチチ♪」


自分も真似する山田、



そして固まる。

青と黄と赤のタイツを着た三人と… いかにも悪役の黒いマントに宇宙人のような顔(マスク)を被った彼らに… 固まった。

吃驚したのは何も山田だけじゃなく、彼らもだった。そして撮影してるスタッフも‥ 入るはずのないカメラに山田が入っていることに驚いていた。

野次馬は山田の姿を見るなり、"あの山田!?"…ざわめきが増した。


誰もが一端、撮影を止め、撮り直しするかと思ったがプロデューサの続行のジェスチャーに頷く。


─ガッ!!─


『ガハハハハ!!人質がいればお前たちカラフルレンジャーには手も足も出せない!』


悪役のモンスターが山田の腕を掴み、目の前の赤黄青、三人のカラフルレンジャーに笑う


『く…っ!』

『人質を取るなんて卑怯だぞ!!ザキ!』


悪役モンスターはザキというらしい。

カメラはもう回っていた。


『だが、聞こえる…』

『子供たちの応援の声が!』


『力がみなぎってくる…っ!』

そして、三人はポーズを決める。



『私の名前はレッド!』

『僕の名前はイエロー!』


『そして俺の名前はブルーっっ!!』

『『『三人合わせて… カラフルレンジャーただ今参上!!!』』』



スチャッ、と正義のヒーローのポーズを決める三人を‥

ばっさり斬ったのは、



「え?デコレンジャー??」

『『『ちがうから!!』』』



三人の的確なツッコミが入った。ヒーローの決め台詞も山田によって台なしだ。 
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