ザ・兄貴っ！

ちょっと待て。消化って何だ！？

「うん。なんかね…

友達はできるんだけど、いつもいなくなっちゃうんだ」


「「「「………………」」」」



その言葉になぜか、ピシッと固まる周囲。


「いつも三日しかもたないんだよね。三日経ったら… いつも消えちゃうんだ。不思議だよね‥。どこ行っちゃったんだろ？……みっちゃんに、さっくんに、てんちゃんにクロに… まーくんに、ねねちゃん…に、それから――」



次々と指折りであげられる名前に、よくわかっていない井ノ原を除き、青ざめていく周囲。


「ま、待て！やめとけ紫苑！！そいつだけはだめだ！」

必死にやめろと言う会長に、


「山田は知らないから、こればっかりはタチが悪いんだ…」

と、どこか諦めたかのような溜め息つく旭に、


「副会長は！？副会長は大丈夫なの？！死んでないよね!!!?」



山田の口から出た、三日で行方不明になったたくさんの"友達"の名前に完全に顔から血の気が引いた白川 秋。


「………たぶん。消化されてなければ…」



（（（し、消化ぁぁあ！？）））


「ちょっと待て。消化って何だ！？」



今にも倒れそうな会長。


「……………」

旭は目を逸らした。