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瞬きした瞬間、奴は来る…
しおりを挟む「はぁー… 山田、俺達が来たのは… お前の同室者だった倉井から苦情を受けたからだ。」
「苦情?俺、何かした覚えないけど……」
んん??と唸る山田に何処からか聞こえた溜め息。
「いや、お前… 思いっきり何かしてるだろ。つか、このジャングル化した部屋をどうにかしろ!!ついでにあの化け物もだっ!!」
茂村の大きな声に、旭達は一瞬にして部屋の空気が変わった気がした。
「えっと… あまり大きな声を出さないほうがいいと思うよ。ジャングルにはそれぞれ生き物たちの縄張りがあるから・・・
見慣れない他所者には攻撃してくるかも………って、アレ?先生は?」
ほんの一瞬、瞬きしたときだった。山田の視界から茂村が消えたのは――。
「「「……………」」」
茂村が消える寸前を見てしまった渚、旭、静の三人は無言になった。
「あれ?なんか、さっきより空気が… 重くなったような…」
三人の重い沈黙に、理由を知らない山田だけが首を傾げていた。
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