攻略対象者やメインキャラクター達がモブの僕に構うせいでゲーム主人公（ユーザー）達から目の敵にされています。

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『生存率は0.0082%』

「それはつまり、君が直接介入するってこと…かな？最初と話が違う気がするんだけど？確か、最初に話し合って決めたのはバグがいるところに場面、場面でその都度、切り替えてくれる後方としてのサポート役に準じるって言ってなかった？それに、僕が困ったときにヘルプを出したら…って」


最初に僕とアリスで取り決めた内容と違うよね？と困惑を浮かべるも、ただ『異論は認めません』と繰り返す。


『最初に言ったはずです。これはイレギュラーなのだと…。そもそも、この世界はアリスである私が管轄する世界。その私が外部による不正アクセスにより攻撃を受け、バグを発生させてしまいましたが、通常のと違い、ここが人工頭脳である私の影響を受ける世界…』


「それって、つまり…」

『当然、この世界において、発生したバグには意思が生まれます。即ち、あなたの弟君がバグを見つけやすいように、対処しやすいように… と、プログラムを書き換えたことにより、通常より厄介なモノにソレは変質しました。』


「……変質だって？」

『そう。もはや、バグはバグに在らず。本物と変わらない妖魔に成り果てました』

「えっ、」

『───しかし、私は人工頭脳アリス。あなたの弟君がどのような行動を取るか、深層心理論とその人格を踏まえて、あらゆる可能性から答えを導き出すのは容易なこと。なので、勝手ながら先手を打たせて頂きました。』

……先手？

「それって、もしかして悠たちの言う君の暴走のこと？」


『そうです。いろいろな方向性、あらゆるジャンルから導き出した答えによって算出されたマスターの生存率は0.0082%』

　『限りなく、0に近いです』

「うん？よく聞こえなかったみたい。悪いけど、もう一度言ってくれる？」

一瞬、耳を疑うも、聞き間違いに違いないとアリスにもう一度言うようにお願いする。

『マスターの生存率は0.0082%。限りなく、0に近いと算出されました』


「………ひっっく！！！え、ちょっと待って。その数値どうやって出したんだ！？聞き間違いじゃないとか！！なんか僕の生存率の算出方法が低すぎて笑えるんだけど」


アリスの出した僕の生存率の数値の… あまりにもの低さに思わず突っ込む。乾いた笑みしか出ない。まいったな、突っ込みは弟の悠の役目なんだけど。