平凡くんの憂鬱

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自他認める平凡は今日も憂鬱に溜め息つく。。

この学園に編入して早一ヶ月が経つ‥

「アッキー！おはよ」


「おはよ」

アッキーは俺のあだ名。
名前は野崎 亜希。前の学園から訳あって一ヶ月前にこの学園に編入した自他認める平凡。

いや、


寧ろ平凡バンバンザイだ。前の学園からこっちに来て痛感した

平凡はいい…


小中高大一貫校の全寮制。必然と性欲が同性に向けられる中、平凡という自分は安全だし、可愛い顔の子や美形な奴らはその点、

強姦などの危険もある。
そう考えると、平凡に生まれた俺はつくづく運がいいと思った…

その点では。


ただ、予想外だったのは…

「聞いてるの！？」



最近、やたらと親衛隊のチワワ共に絡まれること。まったく… 見た目だけは可愛いのに、なんて残念な奴らだ。

「……聞いてるよ」


とか俺が思っているなんて、チワワ共は知りもしない… そう思うと、おかしくて心の底から笑えてくる。


「……何をしている」

その声にバッと散らばるチワワ共…

そう、要するに平凡みたいな俺が


「亜希」

キリッとした目に鼻筋がスッと通ったシルバーフレームのインテリ眼鏡の黒い瞳に、艶のある黒い髪… 美形だけども不良のトップで族をやってる生徒会と対立してるどっかの族の総長だというコイツの近くにいることが気にくわないらしい


…んでもって、クラスメートの友人モドキからは鬼畜攻めktkr!!と毎回言われてる。鬼畜攻めって‥ 何？って聞くと知らなくていいと返された。

「…亜希、内心ぼろかす言うくらいなら直接言ってやったらどうだ？」


溜め息ついて呆れた目を向けてくる美形な彼は皇 彼方(ｽﾒﾗｷﾞ ｶﾅﾀ)。

なんでバレたし。


「顔が無表情だ」

あー… なるほど。


「亜希」

「………」


もう何度目になるかわからない溜め息をついた。