- カ ミ ツ キ 御影 -

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君は、一体何者なんだ?クロ…

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『さ、行きましょう』


ひよこを頭に乗せ、クロは穴の中に入っていった。…すかさず、俺たちもその後を続くが、何せ土を掘って作られた抜け道。…当然、暗いわけだから全く前が見えなかった。

それでも俺たちはクロの後を追うように壁を頼りに足を前に進めていくと唄が聞こえてきた‥


『一の鳥居のその向こう…

              踏み締める雪路の銀の山

追われてまろびて辿り着く…

       列なる鳥居のその先は

さざめく銀の泉…』



「……クロ?」

この声は‥ クロ?


唄にしては… なんか悲しい声音だね…

唄が終わると同時に、足元が白?銀?の光で包まれ遥か先まで明るい道筋ができた。


いや、ちょっと待て。足元は明るいし、警部さんたちの顔も互いに見えるようになってよかったよ?嬉しいけど…

これ、どういう仕組みなんだい?


ほら、警部さんたちも困惑してる。

「クロ… これは一体…… ?それにさっきの唄は…」

『名前なんてないです。………故郷に伝わるただの童謡ですから』

いや、違うでしょ?
じゃあ、なんでそんな悲しそうな目をしてるんだ?


……追われてまろびて辿り着くって、一体なにを指すんだろう?

誰かに追われて、雪山に登ったってこと? 雪ってことは少なくとも、冬か冬に近い季節…


それに、この穴のことも足元のアレだって… クロには秘密が多い。

――… 君は、いったい何者なんだ?クロ…


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