- カ ミ ツ キ 御影 -

法師

「まったく、あの人は何処に行ったんだろ…」

でも、何だろう…


すごく嫌な予感がする。

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ーーーー…


ガサッ！

    ピヨッ！

『はぁー、まずい。人間が来て思わず草むらに隠れたが、御影とまさか、はぐれるとは…』


ピヨ？

『ん、なんだ。この気配は…？』


一匹のひよこが草むらにガサガサと入っていくと、

『ぐぎゃぁぁああああ！！！』

『！！』


「弱いな…」

そこには髪を剃った頭、袈裟・衣を身に纏う…
菅笠を被った法師が錫杖で蜥蜴を突いていた。


ーー シャンッ！

錫杖の頭部につけた金属製の環と数個の小環がぶつかり音が鳴る-


ジュ… ゥッ！

焦げ臭い匂いと白い煙に包まれ、やがてそこには…


蜥蜴らしき形の黒い焦げ跡しか残っていなかった。