- カ ミ ツ キ 御影 -

山神様と妖怪に育てられた俺は… ある日、こっそり山を下りた。
ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー

山神の杜に住む妖怪と山神に育てられた俺は人でもなく、純粋な妖怪でもない… 半端な存在。

ーーまだ物心がついたばかりの頃、

幼い俺は母に雇われた男達に追われ追われて、地元の人間からは山神の杜と呼ばれているこの山に逃げ込み、崖から落ちても怪我した足を引きずり幾つも連なる朱い鳥居をくぐり冷たい雪路を肌足で進む…

真白の雪が降り積もる中、俺の足も寒さと怪我で動けなくなり…

短い一生を終えようとしたときーー


山神様が俺に新しい生命を吹き込んでくれた。
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