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第1章 月森ヶ丘自由学園
……さ、最悪だ!
しおりを挟む「「……………」」
一瞬沈黙後、二人は無言で学園長は学園長室に。岬は角度を曲がろうと互いに走る‥
(な、なんてことだ!!ま、まさかとは思うが私の部屋から出て来たのでは!?)
学園長がダッシュで部屋へと向かったとき、
――カンッ!
コロコロ…
何かが床に落ちる音がしたが、重たい巨体を揺らし汗ばんで走っていた学園長は、そんな小さな音に気に取られるほどの余裕を今は持ち合わておらず、気付くことなく部屋へ入ってしまった。
バタンッ
岬は今のうちに、ずらかるべきだと思ったが、学園長が走る際、服ポケットから落ちた物が何なのか気になり、直ぐさま拾い上げた
そして、それを見た瞬間すぐに後悔する――…
(な…何故、この指輪をあのタヌキジジイが!!?)
岬が拾った物とは…
中央にとぐろを巻く蛇の紋章が彫られたゴツイ指輪だった。
……嘘だろ!? さ、最悪だ。まさか、崙の言うとおりスネークが? だが、あれは僕とシフォンで…片付けた筈。だが、この紋章にこの指輪は間違いなくスネークの奴らが監視が行き届かぬ下っ端の監視にチップが埋め込まれたこの指輪を付けさせる為のもの‥。
と、するとやはり…
残党か。
「……まずいな。この件の事実は僕とシフォンの奴しか知らない。後々の面倒が嫌だからと多少隠蔽工作はしたが‥
マコーネルの奴にバレたら、本気で始末書だけじゃ済まないかもしれない」
岬は一つ溜息をつくと、こうしてはいられない…と急いでその場を後にした。
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