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第1章 月森ヶ丘自由学園

なぜ、知らないんですか

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「はぁ!!?どういうことだ!?」


三人は岬の後を追いかけ、状況の説明をせがんだ。

「はぁ…。山谷兄弟は別として、結城先生に幸村君。お二方は何故知らないんですか…」


岬は呆れたように小さく溜息をついた。

「…いや、だってなぁ」


「だってなぁ…じゃありませんよ。ここの病院は裏では人体実験を行っていると…

噂があるほど。同じ業界でもそれなりに噂として知られているくらいですが。何故、警察である貴方が知らないんですか結城先生…。まったく、聞き込み調査の努力不足ですよ?


それと、仮にも情報屋の君が何故知らないんですか?まったく…二人して何も知らないのに、よくもまぁ……

ここまで来るとは、呆れを通り越して、感嘆ものですね」


わざと聞こえるように溜め息つく岬に

「「ゔっ…」」


二人は表情を顔が引き攣らせる

「…いいですか。そこの二人も」

「お、俺ら!!?」


いきなり岬に呼ばれ他人事のように見ていた光は慌てたように聞き返す


「当然です。まったく、誰のために、こんな所まで来ていると思っているのです?

感謝の誠意があるのなら、話を聞きなさい」



…まったく、面倒くさい。


僕は眼鏡のブリッジを指先で軽く押し上げた。
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