317 / 516
第1章 月森ヶ丘自由学園
…暫く旅に出ます。捜さないで下さい
しおりを挟む相棒という強き味方に、
情報通な僕自身。
ふと、僕は思う。学生生活を満喫してみるのも、また面白いと‥。
特に私立のお坊ちゃま校なら、尚更だ。あぁいう場所ほど陰険な金持ちがこぞって息子を入れたがる。所謂、見栄だな。
特にエスカレーター制の全寮制となれば…
問題が起こらないわけがない!!さらに、僕の得た情報では、生徒会とか関わると、生徒会を崇拝する親衛隊という連中が絡んでくるという……
とにかく、関わるとロクなことにならないという話だ。そんな面倒な事に首を突っ込む程、僕も馬鹿じゃないが‥
売られた喧嘩を買わないような馬鹿でもない。やられたら、やり返す。
だが、まぁ‥‥
面倒は嫌いだが、交渉という名の取引、ビジネスは大好きだ。
困ったときには、遠慮なくネタを売らせてもらえば……
取引という名で、僕は儲けるが、目立ってしまっては、父と長兄が何処からか聞き付けて来ることは間違いなく‥
マコーネルもまた来るだろう。それでは今までの苦労が全て水の泡だ。
そんなこんなで…
僕の今の姿は、ノンフレームの眼鏡をかけ、黒髪に黒目の、仕事を完璧に熟せそうな優等生へと変装した。
この変装には自信がある。そう、簡単には見付からないだろう。
僕のいた情報機関には、置き手紙をあらかじめ、置いてきた。
【…暫く旅に出ます。捜さないで下さい】
という内容の簡単な文だが、無いよりはマシだろう…。室長もマコーネルに譲ると書いたし、何か言われても僕に非はない。
今日は入学式。4月。門の横に高々と表札がある。
僕は見上げる。
「…月森ヶ丘自由学園か」
ズレる眼鏡を押し上げ…目を細める。
僕は身内以外の人と話す際、敬語で接しているから敬語キャラは難無くクリアだなと僕は、ほくそ笑んだ。
0
お気に入りに追加
687
あなたにおすすめの小説
ザ・兄貴っ!
慎
BL
俺の兄貴は自分のことを平凡だと思ってやがる。…が、俺は言い切れる!兄貴は…
平凡という皮を被った非凡であることを!!
実際、ぎゃぎゃあ五月蝿く喚く転校生に付き纏われてる兄貴は端から見れば、脇役になるのだろう…… が、実は違う。
顔も性格も容姿も運動能力も平凡並だと思い込んでいる兄貴…
けど、その正体は――‥。
生徒会補佐様は平凡を望む
慎
BL
※《副会長様は平凡を望む…》 の転校する前の学園、四大不良校の一つ、東条自由ヶ丘学園でのお話。
♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢
『───私に喧嘩売ってるのでしょうか?』
南が前の学園で、副会長として君臨するまでの諸々、武勇伝のお話。
本人の主張する平凡とは言い難い非日常を歩む… そんな副会長サマもとい南が副会長になるまでの過程と副会長として学園を支配… 否、天下の副会長様となって学園に降臨する話である──。
親衛隊総隊長殿は今日も大忙しっ!
慎
BL
人は山の奥深くに存在する閉鎖的な彼の学園を――‥
『‡Arcanalia‡-ア ル カ ナ リ ア-』と呼ぶ。
人里からも離れ、街からも遠く離れた閉鎖的全寮制の男子校。その一部のノーマルを除いたほとんどの者が教師も生徒も関係なく、同性愛者。バイなどが多い。
そんな学園だが、幼等部から大学部まであるこの学園を卒業すれば安定した未来が約束されている――。そう、この学園は大企業の御曹司や金持ちの坊ちゃんを教育する学園である。しかし、それが仇となり‥
権力を振りかざす者もまた多い。生徒や教師から崇拝されている美形集団、生徒会。しかし、今回の主人公は――‥
彼らの親衛隊である親衛隊総隊長、小柳 千春(コヤナギ チハル)。彼の話である。
――…さてさて、本題はここからである。‡Arcanalia‡学園には他校にはない珍しい校則がいくつかある。その中でも重要な三大原則の一つが、
『耳鳴りすれば来た道引き返せ』
和泉くんの受難
慎
BL
『こっちへおいで…』
翁のお面を付けた和服の青年に手を引かれ、少年はその手を掴んだ。
――――――――‥
――‥
「…ってことで、和泉くんにはそろそろ うちの学園に入ってもらいたいんですがねぇ」
「え、無理」
首を傾げる翁お面の青年に顔をしかめる。
「だって、俺は…」
遠い昔、人間であったことを捨てた少年は静かに溜め息ついた-
副会長様は平凡を望む
慎
BL
全ての元凶は毬藻頭の彼の転入でした。
ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー
『生徒会長を以前の姿に更生させてほしい』
…は?
「え、無理です」
丁重にお断りしたところ、理事長に泣きつかれました。
笑わない風紀委員長
馬酔木ビシア
BL
風紀委員長の龍神は、容姿端麗で才色兼備だが周囲からは『笑わない風紀委員長』と呼ばれているほど表情の変化が少ない。
が、それは風紀委員として真面目に職務に当たらねばという強い使命感のもと表情含め笑うことが少ないだけであった。
そんなある日、時期外れの転校生がやってきて次々に人気者を手玉に取った事で学園内を混乱に陥れる。 仕事が多くなった龍神が学園内を奔走する内に 彼の表情に接する者が増え始め──
※作者は知識なし・文才なしの一般人ですのでご了承ください。何言っちゃってんのこいつ状態になる可能性大。
※この作品は私が単純にクールでちょっと可愛い男子が書きたかっただけの自己満作品ですので読む際はその点をご了承ください。
※文や誤字脱字へのご指摘はウエルカムです!アンチコメントと荒らしだけはやめて頂きたく……。
※オチ未定。いつかアンケートで決めようかな、なんて思っております。見切り発車ですすみません……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる