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序章 英国フォルティア学院
この馬鹿っっ!!!なんてことしてくれたんだ!!
しおりを挟む「な゙……っ」
寝室に入った瞬間、クリフェイドは絶句。
何一つ無いのだ。置いていた書類の束、設置していたはずの沢山の機具が‥。本当に何一つ残っていなかったのだ。
「エヘンッ!驚いただろ!?大変だったんだぞ!ごちゃごちゃしてるみたいだから片付けてやったんだよ!
いやさぁ、クリフェイドが片付けできないイメージとかなかったから、ビックリしたぜ」
か、片付け… た、だと!?
「何処にやったんだ!!!」
「え?なんで怒るんだよっ!あのごちゃごちゃした機械ならきちんと捨てたし、あの散らばった紙も捨てたぞ!」
「す… 捨てた、だと!?」
部屋の外に出されたパンパンに膨らんだ大きなゴミ袋。
まさかっ! 急いで駆けより、袋を破くと‥
「あ゙ーーっ!!!なにしてんだよ!せっかく綺麗にしてやったのに!!」
隣で周が、ぎゃーぎゃーと喚くが、クリフェイドはそれどころじゃなかった。
「なっ… な……っ…」
ありえない方向に曲がった無惨に壊れた機具、強引に引っ張った痕跡が見受けられるコンセントは途中で線はちぎられている。そこからは導線が剥きだし、
時おり、バチバチッ!という音が聞こえる。
さらに悲惨なのは、生徒会の大事な書類や、仕事場の、陛下に提出すべき書類や近いうちに行われる会議に使う報告書…
それら全てが破り捨てられていたことだった。
もはや、言葉も出ないほどクリフェイドのショックは大きかった。
「この馬鹿っっ!!!なんてことしてくれたんだ!!」
あ… っあ… 泣きたい… ものすごく泣きたい…。一体、これをまとめあげるのに何日かかったと思ってるんだ!!!
クリフェイドは震える手で無惨にも破り捨てられた紙切れを拾う
「な!?なんでそんなこと言うんだよ!!馬鹿なのはクリフェイドのほうだろ!人がせっかく、ゴミを片付けてやったのに!!袋を破いて、また散らかすなよ!!!」
僕が悪いのかっ!?
くっそ…
「あ、オイっ!聞いてんのか!!!って、どこ行くんだよ!?」
お前がいないところだよ!!!!
引きちぎられた配線-
壊された機器、無理だ!全く使い物にならない…
諦めたクリフェイドはビリビリに破かれた紙切れをかき集めると袋に入れ、後ろで喚く周を無視し、理事長室へと直行した。
―バンッ!!!!
「兄さんっ!!これは一体どういうことですか!?」
ノックも無しに開けたクリフェイドは中で書類と睨めっこしているジルタニアスに詰め寄った。
「Σうわ゙っ!ど、どうしたの!?そんな怖い顔して…」
凄い形相で詰め寄ってくるクリフェイドにジルタニアスは驚いた顔。
「どうしたの!? …じゃないですよ!!寮に入れるにしても、 どうして、あんなモジャモジャマリモ頭を僕と同室にしたんですか!!!」
「モジャモジャ… あー… 周のこと?」
「それ以外に誰がいるんですかっっ!!!」
クリフェイドの怒涛の声が廊下にまで響いた。
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