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序章 英国フォルティア学院
イベントは見逃せないっス!!
しおりを挟むシフォンのストーカー事件も解決し、1ヵ月。
仕事場に、黒の星形サングラスをかけた‥
「オレっち、ふぅぅぅぅっかぁぁぁつ!したっス!イエイ☆」
復帰したノクスは何故か異常にテンションMAXだった。
「ど、どうしたんです…?まさか、今度は頭が…」
いつもとテンションの違うノクスにさすがにセイシェルも若干引いていた
「むっ!失礼だっち!!恋人に会えて嬉しくないっちか!?」
「!!…そんなことあるわけないでしょう!私も会いたかったです… ノクス…」
職場でイチャつき始めるバカップルに…
「セイシェ―― ノクス…?まだ入院中じゃなかったか?」
扉を開けて入ってきたのはクリフェイド。
開けてビックリ。病院のベッドに寝ているはずの人間がいるのだから無理もない
「そんなものっ 気力で治したっス!!医者から退院許可も出して貰ったっちよ」
えへん!と胸を張るノクスは、疑う眼差しを向けてくるクリフェイドに紙を見せる。そこには確かに医者のサインもあった。
「…………」
その紙をデスクに置き、クリフェイドはノクスを見る
「…で、なにが目的で退院許可を無理言って早めてもらったんだ?最低でも後二週間は入院が続くと医者から聞いていたが?」
ふぅ… 小さな吐息を漏らすクリフェイドにノクスは--
「腐っ腐っ腐… さすが室長だっち!そうッス!オレっちが退院を早めてもらったのは…
イベントを逃したくなかったからだっち!!!」
力説してくれました。
………は?イベント…?
熱くなるノクスに職場にいる同僚たちの頭には”?”が浮く。もちろんマコーネルも同じだった‥。
「イベント…? この時期に何かありました?」
「ちがうっス!!イベントというのは、学園にオタクルックの…いわゆる王道転校生がやって来て――…」
鼻息を荒くし、ぐっと拳を握り興奮するノクスはそれから三時間かけて熱く語ってくれた。
「――…つまり、お前はその… いわゆるイベント見たさに無理して退院した、と…? そういうことか?」
「そうっス!!」
「はぁ… 」
元気よく答えたノクスに、セイシェルは溜め息つく
「その、イベントというのに… 私は負けたんですか」
ひそかに涙ぐむセイシェルにノクスは気づくことはなかった‥。
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