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序章 英国フォルティア学院

寝言は寝てから言ってください

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――屋敷

            コンコンコン…

「どうぞ…」

― ガチャッ


「ク~リフェイドーっ!」

クリフェイドの部屋に入ってきて早々、両手を広げハグしてきたのは‥

「わぷっ!ちょっ!もう…っどうしたかしたんですか、ジル兄さん?」

夜分遅くの――‥珍しい訪問者にクリフェイドは瞬きする


「たまには理事長室に遊びに来てよ」

抱き着いたまま、クリフェイドの頭上でブーブー不満を漏らす兄にクリフェイドは溜め息、

「わざわざ…

わざわざ、そんなことを言うためにこんな夜遅くに僕の部屋に来たのではないでしょう?

今日は特に疲れたので、早く寝たいんです。
…ですから、その‥ 率直に本題に入って頂ければありがたいのですが」

ジルタニアスはクリフェイドを離し、疲れた表情をするクリフェイドに苦笑する

「んー… 実はね、クリフェイドに副会長なってもらいたいんだよね」

………は?


「すみません、兄さん… 僕の聞き間違いでしょうか…?」

「ちょ、ちょっと待って…っ クリフェイド!く、首!首絞まってるからッ!!」

自分の胸倉を両手で掴み寄せる末弟のクリフェイドに必死な顔で、手を離すよう説得するジルタニアス‥

ハッ!僕と したことが…っ


「すみません、少々取り乱してしまったようで……」

クリフェイドが、パッと手を離した途端、ジルタニアスは安堵の吐息‥

「すみません。理由は何ですか?」

「いや、ね?そのー… アシス王子が気に入ったというのもあるけ…ど?! って、ちょっと待って!その椅子どうすンの!?ま、待って!な、投げないで!!!!ほ、他にも理由はあるよ!?」

ジルタニアスの言葉にクリフェイドは‥


ーチッ 小さく舌打ちして、持ち上げていた椅子を床に下ろした。

「実はさぁ、副会長の席が空席っていうのが問題なんだよねぇ…

これから、いろいろ行事あるし‥‥ 生徒会に副会長がいないってのも、なんだから… 周りを冷静に見れるクリフェイドを抜擢しちゃおうかなぁ…って」

ね? 首を傾げて笑顔で迫るジルタニアスに怪訝な表情を見せるクリフェイド


「嫌ですよ。入って何のメリットが? ……そもそも、あの生徒会役員とは相性が悪いので」

はぁー…と嫌そうに、クリフェイドは盛大に吐息を漏らす

「まぁ…

兄さん直々の頼みですし? どーしても!っていうのなら、その話を引き受けないこともないですが……」

「えっ!? 本当!?」


抱き着いてくるジルタニアスをやんわり押すと、クリフェイドは口角を突き上げる‥

「えぇ…

 ただし、条件付きですが」


 え…?
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