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序章 英国フォルティア学院

バラしてやろうか?

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「…あんたも気付いていた」

別に大したことではない、と謙遜するカリヤをアクスは気に入っていた。いろんな意味で。


「しか――「陛下っっ!!彼はもしや… カリヤなのでは!?赤髪に眼鏡、該当する身長からして…

あの・・カリヤでございますよね?!」


青ざめた臣下が叫ぶ。

「なんですと!?あの悪名高き情報屋の赤髪のカリヤ… そんな…っまさか!王のご友人だなんて…!」


頭を抱える大臣、それも無理もない。何せ、カリヤは世界で有名な情報屋でお尋ね者だからだ。

「これはこれは… 陛下、どうなさるおつもりで?世界中にお尋ね者とレッテル貼られた人間をご友人と…?

これは王家のスキャンダルでは?」 


古株の老人貴族はニヤニヤと嫌な笑みを浮かべる

「…スキャンダルか、面白いことを…」


カリヤは、小さく笑うと目を細めて男を見据えた

「生憎だが、無謀だとわかっていて、僕に喧嘩売る馬鹿はいない」

くっくっ… と小さく笑うカリヤはまさに悪役だった。

「なんだとっ!?」


「そうだな…

 例えば、僕に目を付けられたら『終わり』ということだな。そんなに信用ならないなら……

貴様の秘密をこの場でバラそうか?」


「裏で何をやっているか、なんてどうだ?」

つまらなさそうに淡々と出る言葉に貴族の男は憤りを感じるが、カリヤに対し、鋭い視線を向けた

「何を根拠に…っ!」


今にも突っ掛かりそうな男にカリヤはただ溜め息つくだけ、しまいには‥

「助けてくれたことには感謝する。だが、これ以上、関わるつもりはないし、あんたも僕に関わるな」

借りは返した、と、王に台詞を残すとカリヤは窓の手摺りに足をかけて、飛び降りた。その行動に驚いた全員が窓から下を覗くと、既にカリヤの姿はない‥


「借りは返した、か…。

くくっ 面白い。まるで猫だな」

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