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序章 英国フォルティア学院
何が好きで聖歌隊なんてものに入らないといけないんですか
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身なりを整えたクリフェイドは扉をノックする――‥
中からの返事に扉を開けて入ると、そこには父アクシオンと腹がぽっこり出た老人がいた
「クリフェイド、こちらに来て挨拶しなさい」
父の言葉に従い簡単に自己紹介した
「クリフェイド・シュバルクと言います」
クリフェイドはあえて宜しくとは言わなかった。理由はその老人がいかにも自分の嫌いなタイプの人間だと思ったからだ。
「ほぅ… 君が… クリフェイド君か」
「はぁ…」
クリフェイドを品定めするように全身舐めるように見ると、老人は改まって名を名乗る…
「失礼。まだ紹介してなかったな…
私はポール・ヒューマン。昨日、君たち家族が礼拝に来た大聖堂の牧師の一人じゃ」
「…………」
はぁ… だから何ですか?と、さすがに言えないな
クリフェイドはただ無言で話を訊く
「クリフェイド、ヒューマン牧師は昨日クリフェイドを見たらしくてな… 気に入ったらしい。それで聖歌隊に入らないかと勧誘に来たらしいぞ?」
アクシオンはクリフェイドが勧誘されたことが嬉しいのか上機嫌だった‥。
それに比べ、クリフェイドはというと――‥心底嫌そうに顔 をしかめていた。
「は?僕に聖歌隊に入れというんですか、父さんは」
思わず本音が出てしまったにも関わらずクリフェイドは眉間に皺を寄せてあからさまに嫌な表情をした。
が、クリフェイドが嫌そうな表情していることに気付いてないのか、いるのか… アクシオンは聖歌隊に入るよう勧めた
「クリフェイド、お前も入学式までの一ヶ月暇だろう? 一ヶ月後にはジルタニアスの経営する学園の高等部に入学するんだ。屋敷に篭ってるのも精神的に参ってしまうだろうし、俺はいいと思うが…」
それは父さんが僕一人での外出を許してくれないからじゃないか!!
――‥ こうして、クリフェイドは不本意ながらロンドン聖歌隊に入ることとなった…。
――――…
――…
…コツ、
『ヒューマン牧師、なぜ彼を…?』
日が沈み、辺りが闇に包まれた静かな回廊を渡り歩く男が二人…
『……匂うのだ。あの子供… 底知れぬ力を隠し持ってる… そんな気がするのだよ』
自分を慕う男にニヤリと笑う老人は暗い道を照らす月を見て言った
『ふむ… 良い月だな?
生け贄の儀式には…… 満月が打ってつけよ…』
目を細めると、長く伸ばした白い髭を撫でた――‥。
中からの返事に扉を開けて入ると、そこには父アクシオンと腹がぽっこり出た老人がいた
「クリフェイド、こちらに来て挨拶しなさい」
父の言葉に従い簡単に自己紹介した
「クリフェイド・シュバルクと言います」
クリフェイドはあえて宜しくとは言わなかった。理由はその老人がいかにも自分の嫌いなタイプの人間だと思ったからだ。
「ほぅ… 君が… クリフェイド君か」
「はぁ…」
クリフェイドを品定めするように全身舐めるように見ると、老人は改まって名を名乗る…
「失礼。まだ紹介してなかったな…
私はポール・ヒューマン。昨日、君たち家族が礼拝に来た大聖堂の牧師の一人じゃ」
「…………」
はぁ… だから何ですか?と、さすがに言えないな
クリフェイドはただ無言で話を訊く
「クリフェイド、ヒューマン牧師は昨日クリフェイドを見たらしくてな… 気に入ったらしい。それで聖歌隊に入らないかと勧誘に来たらしいぞ?」
アクシオンはクリフェイドが勧誘されたことが嬉しいのか上機嫌だった‥。
それに比べ、クリフェイドはというと――‥心底嫌そうに顔 をしかめていた。
「は?僕に聖歌隊に入れというんですか、父さんは」
思わず本音が出てしまったにも関わらずクリフェイドは眉間に皺を寄せてあからさまに嫌な表情をした。
が、クリフェイドが嫌そうな表情していることに気付いてないのか、いるのか… アクシオンは聖歌隊に入るよう勧めた
「クリフェイド、お前も入学式までの一ヶ月暇だろう? 一ヶ月後にはジルタニアスの経営する学園の高等部に入学するんだ。屋敷に篭ってるのも精神的に参ってしまうだろうし、俺はいいと思うが…」
それは父さんが僕一人での外出を許してくれないからじゃないか!!
――‥ こうして、クリフェイドは不本意ながらロンドン聖歌隊に入ることとなった…。
――――…
――…
…コツ、
『ヒューマン牧師、なぜ彼を…?』
日が沈み、辺りが闇に包まれた静かな回廊を渡り歩く男が二人…
『……匂うのだ。あの子供… 底知れぬ力を隠し持ってる… そんな気がするのだよ』
自分を慕う男にニヤリと笑う老人は暗い道を照らす月を見て言った
『ふむ… 良い月だな?
生け贄の儀式には…… 満月が打ってつけよ…』
目を細めると、長く伸ばした白い髭を撫でた――‥。
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