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序章 英国フォルティア学院

フラグとかやめて!

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一方、その頃 王宮政務室では‥ 急に部下との連絡が取れなくなったアクシオンが眉間に皺を寄せていた。

「……………」

沈黙が痛い。

「…ロイ?」

トランシーバーを前に連絡の取れなくなった部下の名前を呼ぶが、

『…………』

連絡は取れているはずなのだ… なのに、相手はなぜか無言を貫き、一向に喋ろうとしない。明らかに様子がおかしかった‥。

「シュバルク…? どうした?何かあったのか…?」

何度も何度も繋がっているはずのトランシーバーで自分の部下に呼びかけるが、やはり応答一つしない。

「わ…かりません。ただ、トランシーバーに異常はありませんし、部下に繋がっているはずなのですが、何故か… 先ほどから応答一つしないんです」

困惑の表情を浮かべるアクシオンに若き王は、ふむ…と顎に手を当て考える。


何か… あったのか――‥?

一方、二人の部下はというと――‥

部屋の端のほうでビクビク震えていた‥。


ヤバい!ヤバいヤバいヤバいっっ!!!!
絶対、シュバルクさん怪しんでるよ!怒ってるよ!! けど、しかたねぇだろ!!!?ただでさえ、ヤツ・・(クリフェイド君)の視界に入らないように、こっちは必死で息をも殺してるっつーのに応答できるかよ!!マジ、死ぬって!!

あの、人として糞だと思う理事長に対して同情すらしてしまう俺は‥ もう末期かもしれない。

「…………」

相方もやはり顔が青い。その視線は、先ほどからピクリとも動かない理事長へと向けられていた‥。

相棒よ、お前の気持ち…  痛いほどわかるぞ。

俺も恐らく青ざめた表情をしていると思う。……だってさ、あのアゼル王子でさえ俄に青ざめてるし!つか、この状況で平常心を保たれられるヤツがいるようものなら、紹介してほしい…

いや、俺とバトンタッチで代わってくれ。

そう、俺は切なに願うばかりだーー。


ーーーーーーーーーー……
ーーーーーー…



ど、どどどうしましょう!!トランシーバーを切れば、連絡が途絶えたことにシュバルクさんが不審に思うでしょうし…

かと言って、ポケットに隠しているとはいえ、シュバルクさんに大声で呼びかけられたりされたらっ!!

私は奴らの二の舞っっ!!!気づかれる前に逃げるべき!

相方のロイも私のアイコンタクトが伝わったのですかね… ヤツの標的が理事長の息子になってる間に…

私と彼は視線を交わし、頷く。

――‥今だっっ!!


さりげなく扉付近に移動し、タイミングを見計らったロイが扉に手をかけた瞬間、


― - ビュッ

ガシャァァァァァン!!!!

二人の不審な行動に気づいたクリフェイドは目を細め口角を突き上げると、手にしていた鞭を一振りし…

近くにあった酒瓶を鞭を使って二人目掛けてぶん投げた。

「………なぁ?


なぁーに逃げようてしてンだ? お二人さんよぉ!!!」

部下の二人に死亡フラグが立った瞬間だった--


「ひっ…」

   ひぃぃぃーーッッ!!!!

俺ら死亡フラグ!? フラグ立っちゃった??! マジで!?マジ死ぬ!?あの理事長親子の二の舞になるのか!!!!?

あまりの恐怖にパニックになるロイ、ーーが、ここでさらに最悪なことに・・

 カシャンッ!!

相方が恐怖に誤って隠していたトランシーバーを下に落としてしまった。

「「「……………」」」

お、終わった…


誰もがそう思った。
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