室長サマの憂鬱なる日常と怠惰な日々

文字の大きさ
上 下
23 / 516
序章 英国フォルティア学院

駒は弱い持ち札ともなれば強いカードにもなるんですよ?

しおりを挟む
「ふふっ、自ら墓穴掘るなんて本当に馬鹿な方達ですね… 自分たちの口からさんざんやってきた悪事をバラしてしまうなんて。
会社?本当に自分の会社でそんなことをやっていたなんてね… 確証はなかったんですよ?僕はあくまで貴方の会社の社員たちが噂してることを多少変えて言っただけなのですから。

しかも、監禁とか玩具とか… 犯す、とか僕の欲しかった言葉を言ってくれてありがとうございますね理事長。
最高の喜劇のフィナーレを着飾るには欠かせませんからね… ふふっ」


クリフェイドは目を細めるとよりいっそう口角を上げた

「あぁ、"ピッ"の音源が知りたいんですか?あれは、携帯電話ですよ?僕のね」

「携帯だとっ!?」

「えぇ、それも通話中だったんですよ… あるマスコミとね?ふふっ… 貴方々の数々の意味深なる発言に加えて、僕の叫び声。
おまけに繋がっていた通話が突然切れるんです。そうなると… 嫌でも想像してしまいますよね? 彼の身に何かあったんじゃないかって、ね。おまけに貴方々の監禁やら玩具やら犯すやらの発言を聞いていたのなら…

尚さら、そう考えるでしょう? くすくすくす…」


「なっ!?そ、そんな馬鹿な!!」

ガタッと椅子から立ち上がる理事長は顔を真っ赤に怒りで肩が震えていた

「僕の言葉が信じられないようなら、窓から校門を見てみてはどうです? クスッ… 報道陣の群れが押しかけているでしょう?」

今は教諭が抑えているようですが、それももたないでしょうね… と本当に愉しそうにクリフェイドはひたすら笑う。

だって、ほら…


そう言ってクリフェイドは目を細め口角を突き上げる

「貴方々が自分たちの駒だと思っていた生徒たちがしっかり発言してくれていますからね… 」


クリフェイドが見つめる先には止める教師たちを押しのけて次々と生徒たちがマスコミに訴えているという光景…

「駒は、それを持つ人間によって弱い持ち札ともなれば強いカードにもなるんですよ」

クリフェイドは不敵な笑みを浮かべる。

.
しおりを挟む
感想 42

あなたにおすすめの小説

親衛隊総隊長殿は今日も大忙しっ!

BL
人は山の奥深くに存在する閉鎖的な彼の学園を――‥ 『‡Arcanalia‡-ア ル カ ナ リ ア-』と呼ぶ。 人里からも離れ、街からも遠く離れた閉鎖的全寮制の男子校。その一部のノーマルを除いたほとんどの者が教師も生徒も関係なく、同性愛者。バイなどが多い。 そんな学園だが、幼等部から大学部まであるこの学園を卒業すれば安定した未来が約束されている――。そう、この学園は大企業の御曹司や金持ちの坊ちゃんを教育する学園である。しかし、それが仇となり‥ 権力を振りかざす者もまた多い。生徒や教師から崇拝されている美形集団、生徒会。しかし、今回の主人公は――‥ 彼らの親衛隊である親衛隊総隊長、小柳 千春(コヤナギ チハル)。彼の話である。 ――…さてさて、本題はここからである。‡Arcanalia‡学園には他校にはない珍しい校則がいくつかある。その中でも重要な三大原則の一つが、 『耳鳴りすれば来た道引き返せ』

副会長様は平凡を望む

BL
全ての元凶は毬藻頭の彼の転入でした。 ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー 『生徒会長を以前の姿に更生させてほしい』 …は? 「え、無理です」 丁重にお断りしたところ、理事長に泣きつかれました。

生徒会補佐様は平凡を望む

BL
※《副会長様は平凡を望む…》 の転校する前の学園、四大不良校の一つ、東条自由ヶ丘学園でのお話。 ♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢ 『───私に喧嘩売ってるのでしょうか?』 南が前の学園で、副会長として君臨するまでの諸々、武勇伝のお話。 本人の主張する平凡とは言い難い非日常を歩む… そんな副会長サマもとい南が副会長になるまでの過程と副会長として学園を支配… 否、天下の副会長様となって学園に降臨する話である──。

笑わない風紀委員長

馬酔木ビシア
BL
風紀委員長の龍神は、容姿端麗で才色兼備だが周囲からは『笑わない風紀委員長』と呼ばれているほど表情の変化が少ない。 が、それは風紀委員として真面目に職務に当たらねばという強い使命感のもと表情含め笑うことが少ないだけであった。 そんなある日、時期外れの転校生がやってきて次々に人気者を手玉に取った事で学園内を混乱に陥れる。 仕事が多くなった龍神が学園内を奔走する内に 彼の表情に接する者が増え始め── ※作者は知識なし・文才なしの一般人ですのでご了承ください。何言っちゃってんのこいつ状態になる可能性大。 ※この作品は私が単純にクールでちょっと可愛い男子が書きたかっただけの自己満作品ですので読む際はその点をご了承ください。 ※文や誤字脱字へのご指摘はウエルカムです!アンチコメントと荒らしだけはやめて頂きたく……。 ※オチ未定。いつかアンケートで決めようかな、なんて思っております。見切り発車ですすみません……。

俺の愉しい学園生活

yumemidori
BL
ある学園の出来事を腐男子くん目線で覗いてみませんか?? #人間メーカー仮 使用しています

ザ・兄貴っ!

BL
俺の兄貴は自分のことを平凡だと思ってやがる。…が、俺は言い切れる!兄貴は… 平凡という皮を被った非凡であることを!! 実際、ぎゃぎゃあ五月蝿く喚く転校生に付き纏われてる兄貴は端から見れば、脇役になるのだろう…… が、実は違う。 顔も性格も容姿も運動能力も平凡並だと思い込んでいる兄貴… けど、その正体は――‥。

俺の義兄弟が凄いんだが

kogyoku
BL
母親の再婚で俺に兄弟ができたんだがそれがどいつもこいつもハイスペックで、その上転校することになって俺の平凡な日常はいったいどこへ・・・ 初投稿です。感想などお待ちしています。

目覚めたそこはBLゲームの中だった。

BL
ーーパッパー!! キキーッ! …ドンッ!! 鳴り響くトラックのクラクションと闇夜を一点だけ照らすヘッドライト‥ 身体が曲線を描いて宙に浮く… 全ての景色がスローモーションで… 全身を襲う痛みと共に訪れた闇は変に心地よくて、目を開けたらそこは――‥ 『ぇ゙ッ・・・ ここ、どこ!?』 異世界だった。 否、 腐女子だった姉ちゃんが愛用していた『ファンタジア王国と精霊の愛し子』とかいう… なんとも最悪なことに乙女ゲームは乙女ゲームでも… BLゲームの世界だった。

処理中です...