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序章 英国フォルティア学院

お父様は息子が心配です

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――…ふぅ、いよいよ来てしまった。


僕はこの学園に来たるところから今までの成り行きを長い長い『回想』で思い返す…。小さく溜息ついた僕は平凡な学生ライフに終止打つべが如く、理事長室へと足を運ぶ。

……が、このとき僕は気づかなかった。



まさか、この学園に父さんの部下たちが教師に紛して、紛れ込んでいたなんて――…


"あの"父さんたちのことを甘く考えていた僕に落ち度があった。後になって自分の取った行動を後悔することになろうとは、このときの僕は知りもしなかった…。



ーーーーーーーー…
ーーーー…


 - 英国・王宮-




王宮政務室、そこには王を筆頭に大統領を含めた臣下たちと、位の高い貴族たちが近辺の報告などの議会を行っていた。


もちろん、そこにはヒューやジルタニアス、クリフェイドの父に当たるアクシオンもシュバルク公爵として出ていた




「ーーということで、私からの報告は以上です」


「…な……なんだと…っ!?」

「シュバルク公爵?」



が、報告を訊いていた王はシュバルクの様子がいつもと違うことに気付く。

いつもは真面目に耳を傾けるシュバルク公爵、もといアクシオン…  そのアクシオンが今日に限って恐い顔で… いや、何やら深刻そうな顔で俄に眉間に皺を寄せていた。しかも、ひたすら険しい表情で机を睨むアクシオンの様子に、その場にいる周りの者たちも怪訝な顔をする。



はっ…!と我に返ったアクシオンは、『いえ…何もありません』と言って再び無言を貫く。


が、またしばらくと経たぬうちに…


「だったら、その怪しい理事長室に入る前に息子を早く捕まえろっっ!!!は?なにっ!!?怪しい連中がつけてる!?だったら、早く捕まえんか!!!息子に何かあったら、どう責任取るつもりだ!!」


今度は、いきなり怒鳴り出した。


見兼ねたアクシオンと同僚で公爵より一つ下の位につくマーカー・レイジェント侯爵がアクシオンの肩を叩く

「アクシオンっ!!」


いきなりのことに驚いたアクシオンは手に隠し持っていたトランシーバーを床に落としてしまった…。


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