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第1章 月森ヶ丘自由学園

- 前兆 -

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    キキーッ

           バタンッ…

「涙はいないのか、ふん!まぁいい。悪いことは言わん。大人しく言うことを聞いた方が身の為だぞ?」

車から下りた学園長は、ニヤつきながら、自分の手下に銃を下ろすように指図する。その光景に目を見張るも、シフォンは学園長のその行動に、さらに警戒を強めた

「貴方が………!! しつ…た、隊長は…何処なんです!?それにスクワットは!!?」

そのシフォンの言葉に、学園長はニヤッと笑う

「くっくっ…スクワット?そんな男、とっくにくたばっとるわ!!もはや、奴がいなくなった今、全ては私のモノに……もう誰にも邪魔はさせん!!」


   パチンッ!

シフォン達を嘲笑うと学園長は指を鳴らす


それに、学園長の部下が黒い布で目隠しした少年を連れてくる‥

「ッ!?し…隊長っ!!!」

それは、明らかに岬だった。そんなシフォンの慌てぶりに学園長らは、ほくそ笑んだ

「くっくっ……今から仲間に殺されようとされている気分はどうだね?」

ニヤリと口の端を釣り上げると学園長は、部下に岬の目を覆う黒い布を外すように指図する。ふらっ‥と、おぼつかない足で、佇む岬に学園長は命令した。

「さぁっ!霧島君、彼らを殺すんだ。…この銃を使ってね… 」

あーはっはっは…と笑う学園長にシフォンは唇を噛み締める


「さぁ!私の忠実なる人形よ、奴らを殺せ!!!」

学園長の言葉が言い終わるや、岬は今まで閉ざしていた瞼をスゥーっと開き、焦点の合わない瞳で一度瞬きし、再度、目を開けたとき…


───岬の目は据わっていた…。
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