私と神様と時々おっさん

京花の奮闘記

京花のとある１日⑦

　…最近私ついてないな…まぁそのうちいい事あるか♪♪
　近くの公園でまったりするのだ…
　……ん？公園に穴がある？？
　底が見えない…心なしか温ったかい蒸気が…何だろコレ？？

　しばらくして男がやってきた。男は木にロープをくくりつけ、スコップ片手に穴に入っていくのであった…

　…めっちゃ…気になる…
　作業中悪いけど聞いてみよう…
　すいませーん！！すいませーん！！

　……チミチミ、ちょっと邪魔しないでよ…作業の邪魔だよ。

　すいません…でも気になっちゃって…何をしているんですか？？

　…私はね…海外旅行が好きだから穴を掘っているんだよ。

　え？？言っている意味がわかりません？？

　だから、穴を地球の裏側まで掘ってブラジルまで貫通させてるの…そしたらいつでもブラジルにいけるでしょ。

　…この人…トリニクおじいさんより猛者かも…汗
　しかも真っ直ぐな目…本気なんだ…
　でも仮にブラジルまで掘って穴に落ちても重力で真ん中あたりで止まってブラジルにも日本にも戻ってこれないのでは？？

　……。言われてみればそうだ…君は天才だな…危うく無駄骨になる所だったよ…ありがとう…

　いえいえ私たまたま気付いただけで♪♪


　はたからみたら２人の会話は凶気そのものだった…

　　　　　　　　　作:花雨







　その数ヶ月後、公園は温泉施設になっていた…。
　その温泉の名前はブラジル温泉と名付けられた。
　名前の由来は男と京花にしか知りえないものであった…