サイレントキラー

第二章 追撃の捜査網

真鍋 遼太郎と言う男

　本条　麗乃は不敵な笑みを浮かべるのだが何か、今起きてる状況に違和感を感じた……
　何かがおかしいのだ……
　それは本条　麗乃の思い描く確実に起こるはずの未来の現実が違ったからだ。
　実際に目の前に起きた現実は真鍋　遼太郎は宝生が首を切られた瞬間にとっさに、体が動き出し直前まで直線的な動きで本条　麗乃に掴みかかろうとしたのだが、直前に体を捻り逆に麗乃の首を締め上げたのだ。
　本条　麗乃の誤算は宝生の首を切る事によって、真鍋　遼太郎のその度胸と迅速な行動力を利用して、その迅速な行動をつまりは正確無比な行動が手に取るように予想できたのだが、真鍋　遼太郎と言う男はそこだけは測れない超動物的な感覚が備わっているのだ。
　そこには膨大なデータで予想するスーパーコンピューターでも答えが出ない真鍋　遼太郎と言う男の計り知れない意外性であった。

　『……くくく！！………お前………何故………回避できたんだ……何なんだお前は……！！　』

　『……たくよ………。このまま締め上げさせてもらうぞ……このクソ女！！
　宝生…大丈夫か…！？今この女、締め上げたらすぐに医療班呼んでやるからよ！！
　……しっかり首抑えとけ！！
　　』

　『………真鍋さん……。
　すい…ません……俺……。もう…駄目かもです……血ぃ…いっぱい出てるし……　』

　『…何言ってんだバカ！！
　まだ…喋れるじゃねぇか…動脈切れてたら喋れねぇし、もう死んでるよお前……。　
　不幸中の幸いだよ…たくっよ！！面倒くせぇなぁ……
　俺から言わせればそんなもん軽傷だよ…軽傷！！　』

　『……ははは…真鍋さんは…こんな……時でも…辛口なんだからな……♪♪……。　』

　そして真鍋は犯人サイレントキラー　本条　麗乃の首を締め上げて気絶させるのであった。

　数分後、医療班と所轄の刑事などがすぐに駆けつけサイレントキラーは逮捕されるのであった。
　宝生　透の首の傷は重傷ではあったが致命傷にはならず、すぐに緊急手術を施して銛王町中央総合病院に入院する事になった。

　そして事件の真相はまだ解決はしていないが、サイレントキラーは真鍋　遼太郎の手によって捕まえられた……

　その３日後………。
　◆銛王町中央総合病院◆