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ダンとわたしとお父様
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ダンのプロポーズを受け入れてからは大変だった。
ダンの家の公爵家に挨拶に行った。
トーマス様を始めシェリル様ジェシーはもちろん、ジャック兄さま、マリアンナ様勢揃いの中ご挨拶した。
「シャノン、ダンをよろしく頼むよ」
「やっとわたしの娘になるのね嬉しいわ」
ダンのご両親の二人から許可を頂いてホッとした。
ジャック兄さまとマリアンナ様からは抱きしめられて「おめでとう」と言って頬にキスをしてもらった。
ジェシーはもちろん抱きついてきて、「おめでとう!」と言ってくれた。
◇ ◇ ◇
先生たちにももちろん挨拶に二人で行った。
ノエル様はわたしを抱きしめてくれて
「今度こそ幸せになるのよ、愛しているわシャノン」と言ってくれた。
先生はもちろんニコニコしておめでとうと言ってくれた。
ロイズは、わたしを見て
「シャノン、幸せになってくれ」
と言って、わたしの頭を撫でてくれた。
そしてロイズはダンのところに行き小さな声で呟いた。
「シャノンを泣かせるようなことはするな。一生守ってくれ、頼む」
わたしには何を言っているのかわからなかったけどダンは苦笑いしていたので、何か言われたんだろうと思った。
ダンがロイズにした返事はわたしにも聞こえてきた。
「俺はシャノンを永遠に愛し続けるから大丈夫だ」
わたしはみんなの前で言われたので少し恥ずかしかった。
ロイズは、ダンの肩を叩き笑っていた。
◇ ◇ ◇
ロニーとリーサにも伝えた。
二人は涙をポロポロ流して喜んでくれた。
「シャノン様、幸せになってくださいね。おめでとうございます」
リーサが手を握り締めて祝福してくれた。
ロニーは、いつもの調子で
「シャノン様、ダン様には甘くしては駄目ですよ!最初が肝心です」
と言ったら
「俺はシャノンを大切にするからロニーは心配しないで!」
と、ロニーと言い合いを始めた。
「ダン様は調子に乗せると何するかわからないじゃないですか!シャノン様はわたしの大切な人なのです!ダン様、何があっても守り続けてくださいね!」
「ロニーの分まで俺が守るから大丈夫だ!」
「ダン様は、少しヘタレ気味なので心配なのです」
「失礼な!俺はシャノンだけしか愛せないんだ!何があっても愛し続けるから、ロニーは心配しないで!」
わたしは二人の言い合いを聞いていて嬉しくなった。
「二人ともありがとう。大切に守られてきたのね、わたし」
二人の気持ちがとても嬉しかった。
◇ ◇ ◇
一通り挨拶が終わった。
いや、もう一人いた。
わたしにとって、避け続けた人。
除籍するしないも決めずそのままにしているお父様との関係。
今はまだわたしは侯爵の娘である。
しかし、大学入試の前から会っていないので3年が過ぎてしまった。
わたしの中の父への辛かった思いも寂しさも信用できない気持ちも少しずつ落ち着いてきた。
忘れてしまうことはたぶん一生出来ないけど、心の奥に仕舞い込んでしまうことは出来るかもしれない。
「シャノン、一緒に会いに行こう」
ダンの優しい一言で会う決心をした。
ダンの家の公爵家に挨拶に行った。
トーマス様を始めシェリル様ジェシーはもちろん、ジャック兄さま、マリアンナ様勢揃いの中ご挨拶した。
「シャノン、ダンをよろしく頼むよ」
「やっとわたしの娘になるのね嬉しいわ」
ダンのご両親の二人から許可を頂いてホッとした。
ジャック兄さまとマリアンナ様からは抱きしめられて「おめでとう」と言って頬にキスをしてもらった。
ジェシーはもちろん抱きついてきて、「おめでとう!」と言ってくれた。
◇ ◇ ◇
先生たちにももちろん挨拶に二人で行った。
ノエル様はわたしを抱きしめてくれて
「今度こそ幸せになるのよ、愛しているわシャノン」と言ってくれた。
先生はもちろんニコニコしておめでとうと言ってくれた。
ロイズは、わたしを見て
「シャノン、幸せになってくれ」
と言って、わたしの頭を撫でてくれた。
そしてロイズはダンのところに行き小さな声で呟いた。
「シャノンを泣かせるようなことはするな。一生守ってくれ、頼む」
わたしには何を言っているのかわからなかったけどダンは苦笑いしていたので、何か言われたんだろうと思った。
ダンがロイズにした返事はわたしにも聞こえてきた。
「俺はシャノンを永遠に愛し続けるから大丈夫だ」
わたしはみんなの前で言われたので少し恥ずかしかった。
ロイズは、ダンの肩を叩き笑っていた。
◇ ◇ ◇
ロニーとリーサにも伝えた。
二人は涙をポロポロ流して喜んでくれた。
「シャノン様、幸せになってくださいね。おめでとうございます」
リーサが手を握り締めて祝福してくれた。
ロニーは、いつもの調子で
「シャノン様、ダン様には甘くしては駄目ですよ!最初が肝心です」
と言ったら
「俺はシャノンを大切にするからロニーは心配しないで!」
と、ロニーと言い合いを始めた。
「ダン様は調子に乗せると何するかわからないじゃないですか!シャノン様はわたしの大切な人なのです!ダン様、何があっても守り続けてくださいね!」
「ロニーの分まで俺が守るから大丈夫だ!」
「ダン様は、少しヘタレ気味なので心配なのです」
「失礼な!俺はシャノンだけしか愛せないんだ!何があっても愛し続けるから、ロニーは心配しないで!」
わたしは二人の言い合いを聞いていて嬉しくなった。
「二人ともありがとう。大切に守られてきたのね、わたし」
二人の気持ちがとても嬉しかった。
◇ ◇ ◇
一通り挨拶が終わった。
いや、もう一人いた。
わたしにとって、避け続けた人。
除籍するしないも決めずそのままにしているお父様との関係。
今はまだわたしは侯爵の娘である。
しかし、大学入試の前から会っていないので3年が過ぎてしまった。
わたしの中の父への辛かった思いも寂しさも信用できない気持ちも少しずつ落ち着いてきた。
忘れてしまうことはたぶん一生出来ないけど、心の奥に仕舞い込んでしまうことは出来るかもしれない。
「シャノン、一緒に会いに行こう」
ダンの優しい一言で会う決心をした。
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