上 下
157 / 284
第19章 ヒロト先生の新型ゴーレム開発日誌 1

第154話

しおりを挟む

「絵、絵が勝手に動いてる!いったい何がどうなってるんだっ!? 」
「何っ!何これっ!? どうなってんの!? 」

 リアルではあるものの、単なる"絵"だと思っていた物が突如として動き出し、その訳の分からない現象に目を白黒させて吃驚しているセイリア達。

 しかしスゴイな、マジで"カメラ"と"モニター"じゃないか。魔道具のモニターディスプレイに釘付けになっている面々を横目に、珍しく悪戯っ子のような表情で笑っているメイガネーノの方を見る。

 どうやらメイガネーノの持つあの懐中電灯のようなモノがカメラ部のようだが、彼女が右に左にとそれを動かすことで画像も動くため、その度に大きな声で驚愕の声を上げるセイリア達は画面の方を注視するばかりで、その事にはまったく気が付いていないようだ。

 ふむ、これはが出来るかな?

 俺は人差し指を唇の前に立てて、し~っとメイガネーノに合図を送ると、そ~っとその場を離れる。
 部屋の端まで離れたところでもう一度メイガネーノに向かい、"カメラをこちらに向けろ"とジェスチャーで合図を出した。

 メイガネーノは俺の悪戯の意図にすぐに気が付いたようで、クスクスと小さく笑いながら、俺の方へとカメラを向けてくれた。

 その途端 ーーーー 、

「ヒ、ヒ、ヒロトっ!? なぜヒロトが絵の中にっ!」
「どどど、どういうことだっ?ま、まさか中に吸い込まれたのかっ!? 」
「ひいぃぃぃっ!? ヒ、ヒロト様、今お助けしますぅぅぅっ!! 」

 あっ!ヤベっ!? セイリアの奴、テンパって刀を抜きやがった!?

「わぁーっ!? 待て待て待てっ!違う違う、ここ、ここにいるからっ!セイリア、刀を下ろせっ!」

 慌てて魔道具に向けて刀を振り下ろそうとしているセイリアを抱き止めた。

「えっ!あ、あれ?ヒ、ヒロト様!? よ、よがったあぁ~~~~~~っ!」

 俺の無事な姿を見て安心したのか、刀を放り出して泣きながら抱きついて来るセイリア。
 セイリアの行動に驚いてはいたものの、メイガネーノはまだしっかりとカメラを俺の方に向け続けているため、モニターには俺とセイリアの姿が映っていて、ゼルドやクローレシアは目をパチパチさせながら、何度もモニターと俺達の方を見比べている。

「え?えっ!なんじゃこりゃぁぁっ!? 」
「ヒロトと、セイリアが二人!? 」

 う~~ん?俺としてはまだテレビが液晶パネルではなくで出来ていて"箱型"だった頃の『昭和』の時代、初めてテレビを見た人の「箱の中に小さな人がっ!? 」ってネタがやりたかったんだが……。

 基本、セイリアも気味だということを忘れていた。
 まさか昭和生まれの典型的な思い込み、"調子の悪いテレビは!"的な行動を取るとは…っ!?

 ちなみに"パソコン"が普及し始めた当初、オフィスなんかでもフリーズしたりで調子が悪くなったパソコンを、例の理屈でバンバン叩いているお父さんの姿も多かったり………。
   よく考えれば、精密機器なんだから叩いて治るなんてことはあり得ないんだが、思い込みって怖いね!

 閑話休題それはともかく ーーーー 。

「あ~、取り敢えず、落ち着けお前等。コレはメイガネーノが作った"物の姿形を写し取る魔道具と、その写し取った姿を映し出す魔道具だ。そうだな、メイガネーノ?」
「あ、はい!その通りです。…でもさすがですねクーガ先生、他の人は最初はまったく分かりませんでしたよ?」

 まあ、その辺はさらに高度にしたものが、俺の義体からだにはいくつも搭載してあるからなぁ…。

「いやいや、しかしスゴイじゃないかメイガネーノ、いったいどういう仕組みになってるんだ?」
「ありがとうございます!でも、実はこれも失敗からたまたま偶然出来たモノなんですよね…。本当は、ピカーッ!って強い光を魔道具を作りたかったんですけど、間違って〈魔術回路〉を逆に組んでしまって、光を出すんじゃなくて、ようになったらしくて 」

 …"光を"とは何ぞや?う~む、魔法パゥワの関係した不思議物理はよく分からん?が、多分"吸い込む"ではなくの方が正しいんだろう。

 実際、カメラは人間の目と同じように、光の情報を電気信号に変換することで撮影している。
 "見える"ということは、光の反射を視神経が捉えている訳だ。色の違いは反射の際の光の波長の違いで認識されている。だから夜になり、暗くなると光量が足りなくなる為に"見えなく"なる訳だな。

「面白い!ね、ね、メイガネーノ、私もやりたい!できる?」
「あ、大丈夫ですよ!こっちの魔道具の正面を映したいものに向けるだけですから。どうぞ 」

 初めて見る魔道具に興味を惹かれ、我慢出来なくなったクローレシアが、自分もやりたいとメイガネーノにおねだりを始めた。それをメイガネーノは嫌がりもせず笑顔でクローレシアに魔道具を渡すと、受け取ったカメラの魔道具をあちらこちらに向けてはクローレシアは歓声を上げる。
 それから今は泣き止んで、既に落ち着いたセイリアと二人でお互いの姿を写しあってキャイキャイとはしゃいでいた。

 察するに、メイガネーノの魔道具は正面に着いている水晶?のようなモノが光を集め、〈魔術回路〉を逆転させてしまったこと、取り付けてあったのが〈光属性〉の魔晶石であったことで、偶然カメラのような機能を持った魔道具が出来上がったのだろう。

「そうか、じゃあそっちの姿を映し出す鏡みたいな魔道具はどうしたんだ?」
「こっちはですね~、元々はこんな事に使うんじゃなくて、ほら、ガラスってすぐ割れちゃうじゃないですか、だから、魔晶石を砕いた粉を板ガラスに塗して錬成してみたんですけど…、強度はすごく上がったんですけど曇りガラスみたいになっちゃって、これじゃ使えないな~って机の上に置きっ放しにしていたんです。それで、こっちの魔道具を弄っている時に「光が出ない~!?」ってあれこれ振り回してたら、魔力の充填用に繋げていたコードがガラスに触れて、「あれ?何かが映ってる!?」って。どうですか?面白いでしょう、これ!」

 
 なるほど、ってか"たまたま"多いなっ!?
 "偶然"に愛されているというか、はたまたアフィーのような"発明を司る神"の加護のようなモノを授かっているのか?とにかくメイガネーノの発明は、発想から外れたところでの偶然が重なって成果に繋がることが多いようだ。

 しかし、コレは本当にいい。【魔導強化外殻マギウス アームドスーツ】の外部視認用のモニターカメラにピッタリだ。
 やはりコクピット部の装甲は防御力を上げる為にも厚く、なるべく隙間が無いように閉じてあった方がいい。実は「秀真の國」で【魔導強化外殻】を使用した時には、視覚的には戦車のように細い隙間を外部視認用に開けて、僅かに正面の確認が出来ていただけで、後はセンサー代わりに〈気配察知〉や〈索敵サーチ〉、〈壱乃牙 覚〉をフルに使用して戦っていたのだ。

 俺の目はズーム機能も付いた高性能の義眼である。その為僅かな隙間からでも充分に外部の確認は出来たし、本物の【強化外殻アームドスーツ】のセンサーのように"気"やスキルで外部情報を読むことだって出来たが、そんなことは他の人間には絶対に無理だ。そういった意味でも【魔導強化外殻】の魔法術式は俺にしか十全に扱えないだろう。

 そうなると、【"魔道具式"強化外殻】を造れたとしても周りを確認する為にはコクピットはある程度「開放式」にしなければならないか?と思っていたのだが、このカメラとモニターの魔道具があれば全て解決出来る。

 これは色んな意味で大進歩だ。

「ああ、確かに面白い。俺の目的とするゴーレムにもバッチリだ。ゼルド、お前はどうだ?」
「いや…、どうだ?って言われても、こんな魔道具は初めて見るしなぁ…、けど、面白いとは思うぜ?すぐには思いつかないが、考えれば使い道なんざいくらでもありそうだよな 」
「そうだな、この魔道具の可能性は凄いぞ?メイガネーノ、この魔道具はもう担任には見せたのか?さすがにコレなら評価は貰えただろう?」

 俺の問いに真面目に答えて返すゼルド。初見のモノであるためにはっきりとは言えないようだが、それでもゼルドなりにこの魔道具の有用性や発展性は見出してはいるようだ。
 対して俺の言葉を聞いたメイガネーノは、それまでの嬉々とした表情を一転させて途端に"どよ~~ん"とした空気を纏う。………まさか?

「『面白い、のは認めるが、ただ"写す"だけでは』って言われました……… 」

 "どよ~~ん"とした雰囲気を更に重いものにして肩を落とすメイガネーノ。

「なあゼルド。、この学院の教師は?マジで無能な気がしてきたんだが……?」
「………さすがに俺も心配になって来た。これ程の魔道具を正当に評価出来ないとは……。イラ叔母さんにも教員の質や採用について相談しなきゃならねーな…… 」

 むむ…っ!っと眉根を寄せて表情を曇らせるゼルド。
 だよなぁ…、さっき言った【魔道具式強化外殻】のモニターカメラの他に、街の門などの監視カメラや重要施設の警備用カメラなど、これ程便利で画期的な魔道具ならば、使い道などいくらでも考え付くはずなのだ。

 人材を育てる為の教育機関なのに、育てる側の教師が無能では意味がない。この国の王子でもあるゼルドとしては頭の痛い話だろう。

「ねぇねぇ、メイガネーノ!コレ本当に面白い!…んだけど、音は出ないの?」

 セイリアやラーナちゃんと、お互いにカメラ魔道具を向け合って盛り上がっていたクローレシアだったが、この魔道具の今のところの唯一の欠点である"音声が出ない"ことを指摘してきた。
 こればかりは仕方がないよな?と、思っていたのだが、メイガネーノは「ちょっと待って下さい!」とクローレシアの疑問に即座に反応する。出るのか、音?

「ごめんなさいクローレシア様、それは姿形を映し出すだけで、音は出ないんです。でも、その代わりに?」

 そう言ってメイガネーノが近くの棚から持って来たのは別の魔道具。その魔道具は、大きさが直径二十センチほどの、金魚掬いのを大きくしたような形をしたものが台座に嵌っているという造りで、その数は二つ。
 二つでワンセットなのか、そのうちのひとつをクローレシアに、もうひとつをセイリアへと渡すメイガネーノ。

「じゃあですね、クローレシア様もセイリア副会長も、今渡したに魔力波動を流して下さい 」
「分かった。……こう?」
「 これでいいのか?」

 メイガネーノから渡された魔道具を手に持って、意味が分からないながらも言われた通りに魔力波動を流すセイリアとクローレシア。

 ーーー ブッ、ブブッ!ビイィィィィィィィン……… ーーー

 "ポイ"の輪っかの部分には、金魚掬いの時の紙のように、何かビニールのような、薄くて透けるものが貼り付けてあって、セイリア達が流した魔力波動に合わせて振動し始めた。

「はい、大丈夫です。じゃあですね、セイリア副会長、その魔道具に顔を近付けて、 」
「は?えっ…と、急にそう言われてもな………。え~、『こんにちは』?」

 急に何かを言え、と言われてもそりゃ困るよな。暫し悩んだ挙句、セイリアが口にしたのは無難な挨拶の言葉だったが、セイリアが口を近付けて『こんにちは』と言ったのと同時に、クローレシアの持つ魔道具も振動を始め、驚くべきことが起こったのだった。


 ーーー ブッ ブブッ『ゴン…ビッ…ヂワ…ビビィ…』ーーー


 ………っ!!!? 


「わっ!何か聞こえたっ!? 今のはセイリアの声!? コレも面白いっ!」

 クローレシアが言う通り、ノイズだらけだったしくぐもっていて、非常に聞き取り辛かったが、今のは確かにセイリアの声だった。
 ちょっと待てよ!これって…!?

「へ~、コレは"音の出る"魔道具か?」
「今のはセイリアお嬢様の声ですよね?」
「ビリビリ言って聞こえ辛いですけど、こっちの魔道具とセットで使うとちょっといいかな?って思います。どうですか?」
「うん、面白い!」

 俺の内心の驚きを余所に、作ったメイガネーノを始め"面白さ"だけで盛り上がる一同。

 いやいやいや、おいおいおい…、お前等のか?

 コレは"面白い"で済む代物じゃないぞ………っ!?






しおりを挟む
感想 233

あなたにおすすめの小説

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~

いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。 他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。 「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。 しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。 1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化! 自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働! 「転移者が世界を良くする?」 「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」 追放された少年の第2の人生が、始まる――! ※本作品は他サイト様でも掲載中です。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる

十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

食うために軍人になりました。

KBT
ファンタジー
 ヴァランタイン帝国の片田舎ダウスター領に最下階位の平民の次男として生まれたリクト。  しかし、両親は悩んだ。次男であるリクトには成人しても継ぐ土地がない。  このままではこの子の未来は暗いものになってしまうだろう。  そう思った両親は幼少の頃よりリクトにを鍛え上げる事にした。  父は家の蔵にあったボロボロの指南書を元に剣術を、母は露店に売っていた怪しげな魔導書を元に魔法を教えた。    それから10年の時が経ち、リクトは成人となる15歳を迎えた。  両親の危惧した通り、継ぐ土地のないリクトは食い扶持を稼ぐために、地元の領軍に入隊試験を受けると、両親譲りの剣術と魔法のおかげで最下階級の二等兵として無事に入隊する事ができた。  軍と言っても、のどかな田舎の軍。  リクトは退役するまで地元でのんびり過ごそうと考えていたが、入隊2日目の朝に隣領との戦争が勃発してしまう。  おまけに上官から剣の腕を妬まれて、単独任務を任されてしまった。  その任務の最中、リクトは平民に対する貴族の専横を目の当たりにする。  生まれながらの体制に甘える貴族社会に嫌気が差したリクトは軍人として出世して貴族の専横に対抗する力を得ようと立身出世の道を歩むのだった。    剣と魔法のファンタジー世界で軍人という異色作品をお楽しみください。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。

狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。 街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。 彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!

ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく  高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。  高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。  しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。  召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。 ※カクヨムでも連載しています

処理中です...