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第17章 強制レベルアップ祭り in 魔の森

第128話 side 三人娘

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 ーー ハッハッハッハッハッ! グァルルルルゥッ!ーー

 荒い呼気と共に、いくつもの獣の足音が駆ける。だが、それは決して無秩序ではない、統制されたひとつの陣形。リーダーであるボスの号令一下、如何様にも変化し、獲物へと襲い掛かる。全てが計算された”狩りハンティング”の疾走であった。

 駆けているのは〈ランクD〉上位の魔獣〈スパイク ウルフ〉、野生の狼の二倍はある四メートル程の体長に、その背には体毛が硬質化した大小様々な円錐状の棘を生やしているのがその名の由来だ。
 単体での強さこそ〈ランクD〉ではあるが、彼等の強さは軍隊の如き統率の取れた”群れ”でこそ発揮される。群れそのものが一匹の魔獣であるかのように統率された動きで狩りを行い、時には〈ランクB〉下位の魔獣すらその牙の前には餌食になると言う。その為群れとして見た場合には一気に適正ランクは跳ね上がり、その討伐適正ランクは〈ランクC〉。だがその適正ランクである〈ランクC〉パーティですら、複数のパーティが協力して事に当たらねば全滅の危険すらあるという油断ならない魔獣だ。
 そしてこの群れを率いるのは五メートルを超す体躯を持つ上位種〈ハーケン ウルフ〉。円錐状のスパイクではなく、さらに大きく長く、その名の通り凶悪なハーケン状になった物が体側や背中にズラリと並んでいる。
 これらはもはや防御用だけではなく、すれ違いざまに獲物の身体を引き裂く立派な武器としても機能する鋭さを備えていた。討伐適正ランクは単体で〈ランクC〉、間違いなく森の王者の一体である。

 だが、その森の王者たる〈ハーケン ウルフ〉は、焦燥感に駆られていた。なぜなら、彼の率いる群れは非常に”飢えて”いたからだ。

 原因は、数日前から彼等のテリトリーである森に入って来た複数の人間達。元々この森に住まう魔獣達よりも、更に強いその気配、迂闊に手を出せば自分達の群れに危険が及ぶだろう。

 本来なら魔獣にとって人間など量の少ない肉の塊にしか過ぎないが、ここは【魔の森】の中深部、わざわざ旅人が迷い込むような場所ではない。デイジマを拠点とする冒険者達とて素材採集の為に足を踏み入れるのはせいぜい『秀真の國』のある森の表層部の一番奥ぐらいまでだ。

 〈ハーケン ウルフ〉が選んだのは潜伏。ここまで踏み込んで来るのは演習と間引きを兼ねた狩りを行う【秀真武士団】のみ。だが、ダークエルフ達は、いつも最長でも三日ほどで引き揚げて行くからだ。
 前回狩りをしたのはもう何日も前だが、その程度ならば耐えられると踏んだのだ。

 意外に思うかもしれないが、野生の獣は狩りを行う際には驚くほど慎重だ。これは狼だけに限らず、ライオンや熊など猛獣と呼ばれる肉食獣ですら極力無理を避ける。
 理由は簡単、いくら狩りが成功しようとも、死に物狂いになった獲物の予期せぬ反撃によって、自らが大怪我を負ってしまっては何にもならないからだ。

 少々の怪我ならばいい。だが、その怪我が元で死んでしまったり、傷が癒えたとしても後遺症が残ってしまうようでは、厳しい自然の世界では子孫を残すことは疎か、生き延びることさえ出来ない。弱ってしまえば今度は自分が他の捕食者の餌と成り果てる。弱肉強食、それが不変の自然の掟だ。

 その中でも特に狼系、いや、犬科の野生動物は無理に仕留めようとはせず、統率された動きで淡々と獲物を追い詰めて行く。時には何十キロと休ませること無く追い詰め、もはや抵抗どころか身動きすら儘ならぬほど獲物を疲れさせたところで、やっと襲い掛かるのだ。

 また、犬科の動物は社会性が高く、非常に群れの仲間を大切にする。群れが危険にでも曝されない限り、無謀な戦いを挑むことはない。”餓狼”などの狼の凶暴なイメージは、人が森を拓き、狼達の生息域を奪ったことで、飢えた狼が家畜や人を襲うようになったからであり、特に飢えていなければ、逆に危険を避けようとするのが普通なのだ。

 とはいえ、今回に限っては彼は判断を間違った。人間達が、一向に森から出て行かないのだ。強く、賢い彼の群れは五十匹を超える大所帯だ。幸い発情期や子育ての時期ではない為、そこまで無理に狩りをする必要は無いが、それでも空腹に耐え兼ねた若い雄達が諍いを起こすようになってきていた。

 森を吹き抜ける風が、人間達の匂いを運んで来る。依然として自分達を遥かに凌駕する強い気配は森の中にいくつも点在しているが、バラけた気配の中でも弱い個体がいることに気が付いたのだ。
 
 ーー この匂いは人間の雌が三匹……?ーー

 ボスにとって最も重要な事は群れを飢えさせない事。判断を迫られた彼は、敢えて危険を犯すことを承知で、とうとう狩りを行うことを決意したのだった ーーーー 。

 
 

 
 魔力によって研ぎ澄まされた一陣の風が吹き抜ける。

 ーー ゴトッ、ゴトゴトッ!ゴトリッ! ーー

 の周囲を取り囲み、飛び掛かろうとしていた〈スパイク ウルフ〉達の首が数匹まとめて落ちる。だが、”風”はそれだけに止まらなかった。

「《千刃嵐舞ストーム エッジ》!」

 緩やかなウェーブの銀髪をたなびかせ、前に進み出たダークエルフの少女の嫋やかな唇が唱えたのは、竜巻の巻き起こす風を千にも勝る刃へと変える力ある言葉。

 ーー ギャウウゥゥゥンッ!? ーー

 魔力によって力を与えられた旋風つむじかぜは、一瞬にして暴風孕む竜巻と化す。しかもただの竜巻ではない、刃の竜巻だ。
 
 凄まじい殺戮の暴風。しかし、少女の攻撃は、まだここからが本当の仕上げだった。
 オーケストラの指揮者のように、フワリと両手を上げた少女の腕で、ブレスレットのように腕に通された無数の戦輪チャクラムが、場違いなほど涼しげな音を立てる。
 
「行きなさい…!」

 ーー シャララララララランッ!ーー

 舞うように腕を一振りした少女の両腕から、次々と風の中へと戦輪が放たれていく。 
 
 恐るべき暴風によって全てを薙ぎ倒し、天高く吹き飛ばしてしまうなど、様々な被害をもたらす竜巻トルネード。だが、この被害の中でも最も恐れられているものは何か?

 それは、巻き揚げられた石や、砕かれた無数の破片が散弾の雨のように無数に叩きつけて来ることだ。その威力はただのコンクリートの破片が防弾ガラスすら貫く事すらあるという。
 
 暴風に曝され、吹き飛ばされないように耐えることしか出来ない魔狼達。獲物を逃がさぬように、密集していたことが、返って被害を拡大させてしまった。無数の風の刃と戦輪が、十重二十重と取り囲んでいた餓狼の群れをを呑み込んでいく。
 それはまるで巨大なミキサー。次々と襲い掛かる風と鋼鉄の刃が魔狼達を切り裂き、ズタズタの肉片へと変え、暴風によって紅い竜巻となって巻き上がり、生き残った者達の毛皮をが濡らしていく。

 飢えた魔狼達があれほど求めた血の味は、皮肉にも自分達の兄弟の、姉妹の、家族の血の味だった。

 ーー グァルルルルゥッ! グアァァッ!! ーー

 暴風が止んだのを見計らい、一瞬にして多数の仲間の命を奪われ激昂した〈ハーケン ウルフ〉が、〈スパイク ウルフ〉達に一斉攻撃を命じる咆哮を上げる。

 怒りに燃えた〈スパイク ウルフ〉達は、憎っくきダークエルフの少女を引き裂き、喰い殺さんと殺到するが ーーー 、

 次に前に出て来たのは、ふさふさとした尻尾と、先の黒い大きな耳をピンと立てた狐人族の若い女性。

 だが、その美しいかんばせからは、凄まじい形相で殺気を漲らせて迫る餓狼の群れを前にしても微塵の恐れも感じられない。

「《爆連火砲ガトリング フレイム》」

 スッっと上げた両手に構えるのはショートソード。その刀身を取り巻くように、十センチ程の炎の矢が何本も浮かび上がり、刀身を中心として回転を始める。そしてーーー、

ファイアッ発射!! 」

ーーキュキュキュキュキュキュンキュンキュンキュンキュンッ!! ーー

 ーー ギャンッ!? キャイィィィンッ! ギャウンッ!! ーー

 目にも留まらぬ速さで、連続で放たれていく炎の矢。刀身の周りを回転する炎の矢は、発射された先から生成され、また次々と撃ち出されて行く。先日の〈雷角牛魔サンダーホーン ミノタウルス〉に放った《炎槍フレイムランス》のように爆発こそしないものの、炎の矢はまさにガトリングマシンガンの一斉掃射のように、襲い掛かろうとした〈スパイク ウルフ〉達をまとめて貫き、薙ぎ払っていく。

 辺り一面に、血臭と毛皮と肉の焼け焦げる匂いが立ちこめる。驚くべき光景だった。いったい誰がこの状況を想像出来ただろうか?
 本来であれば、捕食者であるはずの狼の魔獣。しかも五十匹を超える規模の群れが無残にも蹂躙され、哀れな犠牲者と成り果てるしかないはずだった少女達こそが無数の屍の山を築き、その中で悠然と立っている姿など!?

 次々と討ち倒され、残るは群れのボスである〈ハーケン ウルフ〉と側近である数匹の〈スパイク ウルフ〉のみ。

 本当ならば、刃の風を受けて初手を失敗した時点で、彼等は撤退を選択するべきであった。飢えと渇き、さらには強い仲間意識による怒りが、警鐘を鳴らす本能による判断を誤らせてしまったのだ。

 彼等は知らなかった。野生動物は威嚇の為に自らを強く見せる事はあるが、人間は逆に敵を欺く為に弱く見せる事があるということを。故に彼等は気付けなかった。判断を誤ったその時に、既に死神の鎌へと己の首を差し出していたということを。

 そして彼等に最後の破滅の歌を奏でる歌姫が、風のように舞い出ずる。
 その髪色はダークエルフの少女のような銀色。だが、その頭頂には彼等と同じ狼の耳。そして背後にはフサリとした銀色に輝く尻尾が揺れる。

 音も無く駆け出した銀狼族の少女は、舞の仕種のように顔の前で両腕を交差させる。その両手で開くのは氷で出来た扇……いや、扇状に開いた何本もの氷の刃だった。

「〈氷弔華〉飛び苦無クナイ!」

 交差した両腕を開くように投げ放たれた氷の苦無が、冷たい光の輝きを引きながら〈スパイク ウルフ〉の身体に突き刺さる。だが、四メートルを超える体長の〈スパイク ウルフ〉から見れば、それは少々大きな棘と変わらない。僅かな痛みを与えただけで、先程からの攻撃に比べれば微々たるものだ。

 多少は身構えたものの、大した攻撃力は無いと判断した魔狼達は、今度こそその牙で少女を引き裂かんと飛び掛かろうとするが……、

 ーー ギャンッ!? ギャイィィィンッ!ーー

 突如として氷の苦無の刺さった箇所から鮮血が噴き上がる。それは見る間に凍り付いていき、形造ったものは正しく〈氷華〉。ただしそれは美しくも恐ろしい鮮血で作られた紅の華。

 やがて〈氷華〉が根を伸ばすかのように魔狼の全身が凍り付き ーー ビキッ! ーー 硬質な音を立てて砕け、崩れ落ちる。後に残る物は魔獣の残骸と〈氷弔華〉の名に相応しき、弔いの紅い氷の華一輪だけであった。

 銀狼族の少女は、魔獣の残骸を跳び越え、ただ一匹残った〈ハーケン ウルフ〉へと駆ける。

「〈夢幻氷身影分身〉」

 そう呟いた途端、少女の背後に銀色の煌めきが広がる。まるで彼女の髪が広がり伸びたかのような錯覚に陥るが、それは白銀に輝く冷気だった。

 しかし、〈ハーケン ウルフ〉が己が目を疑う光景はそこからだった。駆ける少女の背後にたなびく冷気が段々と人の形となっていき、銀狼族の少女と寸分違わぬ姿を形造ったのだ!?
 その数は七人、合計八人となった少女が〈ハーケン ウルフ〉の周りを縦横無尽に跳び、駆けながら先程の氷の苦無を無数に放っていく。

 〈ハーケン ウルフ〉も、ただ漫然と座して攻撃を待つばかりではない、獣特有の反射神経を駆使して氷の苦無を避け、隙あらば少女へと反撃を試みるのだが……?

 ーー カシャアァァァンッ! ーー

 どれほど上手くその牙や爪で八人の少女の内のひとりを捉えようと、儚げな音とともに輝く氷の粒となって砕け散るばかり。
 姿は八つ、されど気配はひとつ。しかし、鍛え抜かれた彼の五感どころか、〈気配察知〉などの”第六感”を以ってしても少女の本体を見つけ捕らえることが叶わないのだ。

 周囲を跳び回る少女達はさらに舞の速度を上げて魔狼の長を翻弄する。飛来する氷の苦無は数と密度を増し、避けきれない刃がその身体へと突き立っていく。
 〈ハーケン ウルフ〉はそれでも何とか反撃を試みるが、傷を受けた場所から徐々に徐々に、その身体を氷の根が蝕んでゆく。

 やがて ーーー、

 凍て付いた身体は全く動かなくなり、冷気によって彼の意識も朦朧となる。霞む視界の中、ひとりに戻った銀狼族の少女が静かに正面へと立つのが見えた。

「〈氷弔華 夢幻百花繚乱〉」

 厳かに、詠うように紡がれた最期の言葉と共に、一本の氷の刃が放たれ、〈ハーケン ウルフ〉の眉間へと突き刺さる。

「散華……!」

 ーーー カシャアァァ…ァ…ァンッ……! ーーー

 何もかもが凍り付き、森の王者であった〈ハーケン ウルフ〉は儚い響きだけを残して砕け散り、薄氷となって風に舞う。
 
 風に吹かれ、薄氷が銀狼族の少女の周りを舞い踊るその光景は、恐ろしい魔獣の”成れの果て”とは思えぬほどに美しく、少女の言葉通り”百花繚乱”の花びらが風に舞い散るかのようであった ーーーー 。






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