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第16章 冒険者な日々〈ヒロトのいない日〉
第112話 side セイリア
しおりを挟むイラヤ学院長による”全校放送”から三日後、学院内にある修練場でセイリアはただ一人修練用の”木刀”を下げ佇んでいた。
だが、視線を下に下げれば、手にした得物や装備は様々であったが、累々として倒れ伏す多くの者達の姿があった。
「嘘……だろ…っ!? 」
「セ、セイリア様がこんなに…お強いなんて……っ!? 」
僅かにその体が上下しているところを見ると命に別状な無さそうだが、呻き声ひとつ上げてない事から、倒れているその全員が、完全に意識を刈り取られているのが分かる。
「………………次っ!」
ふっ、とひとつ短く息を吐いてセイリアが叫ぶ。開始よりまだ三十分ほどしか経過していない。しかし、ここまででセイリアは挑戦して来た生徒達の約六割を撃破していたのだった。
当初、統制会の仕切りによって行われた事前の会議では、一対一、もしくはパーティで挑みたいという者以外は、セイリアひとりに対して一回生から順に一学年、一クラスずつに挑戦ということで決定していた。
だが決闘当日、修練場中央で彼女の使い魔と聞く”黒猫”のみを従えて佇むセイリアが、入場して来た生徒達に向けてこう言い放ったのだ。
ーー「貴様等、私を舐めているのか?」ーー
それを聞いた生徒達は皆驚愕する。普段のセイリアとはあまりにも違う物言いだったからだ。
「これは私と貴様達との真剣勝負。なればこそ、対等の勝負でなければ意味が無い!一回生のたかだか一クラス程度では勝負にすらならん!学年全員で掛かって来ないかっ!! 」
闘技場のフィールド内にいた一回生達は戸惑う。規則には厳格だが、基本セイリアは優しい先輩のはずだった。それが、ある意味傲慢とすら取れる様な態度で、自分達では弱過ぎると言っているのだ。オロオロする一回生の姿に、セイリアはわざとらしく大きな溜め息を吐くと、再び口を開き、入場して来た一回生だけで無く、修練場全ての者達に叩き付ける様に叫ぶ。
「……まだ分からないようだな……? ……よかろう、今日ここに集まった全ての生徒達よ聞けっ! 今日のこの勝負には、私は今後の人生を賭けてこの場に来ているのだ!然るに、何だ貴様等のその”緩い態度”は!我が想いは、既にこのピアスと共に在る。その私の”想い”を絶たんとするならば、誰であろうと容赦はせん!それでもこの私に挑むのならば、相応の決意と気迫で臨むのが礼儀であろう!恥を知れっ!! 」
セイリアから放たれる”怒り”の魔力波動とその言葉に、修練場に集まった生徒達の多くは衝撃を受ける。
自分達は、セイリアを相応しく無い男から奪い返すつもりでいた。セイリアにしてみても一時の気の迷いであり、それを正す自分達こそが正義なのだと勝手に盛り上がっていた。だが、セイリア本人にしてみれば”邪魔者”は自分達の方、しかも、多数居る挑戦者に対してセイリアはたったひとり、その内誰かが勝つだろうと、今日という日の決闘を、まるで何かの”イベント”の様に捉えて何処か浮わついて、真剣勝負となど考えていなかった事を思い知らされたのだ。
「貴様等が私如きを慕ってくれるのは嬉しく思う。だが!私のこの想いは誰にも邪魔はさせん!貴様等全てを倒し、我が「愛しき御方」への”想いの証”とさせてもらう。分かったら全員で掛かって来いっ!! 」
裂帛の気合いを以って叫ぶセイリア。その叫びに、観客席からひとりの男が立ち上がる。
「すまなかった、セイリア三回生! この場に居る全学院生徒を代表して、この統制会会長ゼルド・ラグ・ロードベルクが謝罪しよう!貴様の決意は分かった。だが、元より横紙破りは承知千万、ここに集った者共とて、伊達や酔狂で集まった訳では無い!そこまで言うのならば、見事全員を撃ち破り、その想いを押し通してみせるがいい。だが、こちらとて簡単には負けん、ここに集いし者達の貴様を慕う”想いの強さ”を刮目して見るがいい!これよりは真の真剣勝負、まずは一回生、全員フィールドに出よっ!! 」
『『『『『雄応ぉぉぉっ!! 』』』』』
セイリアの怒りの声に意気消沈しかけていた生徒達だったが、ゼルドの言葉に、セイリアの邪魔をする為の闘いでは無く、自分達の想いの丈を打つける為の闘いであると心を入れ替え再び…いや、それ以上に闘志を漲らせ、フィールドへと飛び出して行く生徒達。
「相分かったっ! ならば、ここからはどちらの”想い”が上回るか、全身全霊、我が力の全てを以って私が諸君等に挑む。いざ尋常に……勝負っ!! 」
先程までと違い、気迫に満ちた顔、顔、顔。その姿を見回したセイリアは満足気に頷くと、ニヤリと口元を不敵に吊り上げて勝負の雄叫びを上げるのだった…… ーーーーーーーー。
ーーーそして現在。修練場内にただひとり立つセイリアに、観客席に集まった生徒達は皆息を呑むばかりだ。
そうこうしている内に、このままでは埒が開かないと、急遽四・五回生が連合して出場を決め、フィールドに入場後すぐ様布陣を張り、威力・物量両面でセイリアを押し潰す作戦に出た。
まるで騎士団や魔法師団が巨獣を相手にするかの様な対応だが、これまでの三回生までの戦いでは、正に”鎧袖一触”、数の違いを歯牙にも賭けぬセイリアに対して、擦り傷どころかその場から動かす事すら出来なかったのだ。
上級生の意地に賭けて、せめて”対等”、不様な戦いをする訳にはいかない、と、全戦力を以ってセイリアに当たる決定をしたのだ。
ーー「撃てえぇぇぇぇぇっ!! 」ーー
戦闘開始の合図と共に生徒達から放たれる多種多様、過剰とも思える程の各種《属性攻撃魔法》。さすがに上級生ともなれば、《火弾》ひとつ取っても、呪文の詠唱速度や魔力操作によって魔法の威力が違ってくる。
一瞬フィールド内は攻撃による余波で巻き上がった砂塵に包まれるが、上級生達は誰一人油断していない。何故なら、先程までの下級生達との戦いではセイリアの展開した《旋風防壁》を、誰一人突破する事は出来なかったのだから。
上級生達は、次弾の魔法を詠唱しつつ、砂塵の向こうに居るであろうセイリアの魔力波動を注視する。
ーー ゴバァァッ!! ーー
凄まじい風の音と共に、まるで爆風に千切られたかの様に砂塵が吹き飛ばされて行く。予想通りセイリアは無傷。セイリアの周りで、先程より更に密度と勢いを増した風が唸りを上げている。
ーー「ゴーレム部隊、押し潰せっ!! 」ーー
既に《土人形創造》の詠唱を終えていた《土属性》魔法の得意な生徒達によって、五メートルを超す巨体が幾つも立ち上がり、”質量”というその最も単純にして明快な攻撃方法でセイリアに殺到する。だが ーーーー!?
ーー ギャリギャリギャリギャリギャリッ!ゴギンッ!! ーー
セイリアの風に阻まれたゴーレム達の拳が、腕が、まるで巨大なグラインダーに掛けられたかのように、砕け散って行く!
「何だ…っ!? いったい何がっ!? 」
先程までは、三メートルに満たない様な小型のゴーレムばかりであったが、風に弾き飛ばされる事はあっても砕け散る様な事は無かった。いったいどうなっているのかと驚愕しきりのゼルドの問いに、イラヤが解を示す。
「良く見なさいゼルド。アレはさっきまでの《旋風防壁》とは似て非なるモノです 」
イラヤの言葉に再度ゼルドは目を凝らし、魔力波動の流れを探る。すると、セイリアの纏う風の流れが、幾重にも上下左右を反転させながら渦巻いているのが見えた。
「……っ! アレは……っ!? 」
「気付きましたかゼルド?威力も密度もまだまだですが、アレは【黒き武神】の得意技《龍旋風舞》の応用です。本来は敵軍目掛けて巨大な竜巻を撃ち放つ技ですが、それを幾重にも折り畳み、自身の周りに纏う事で十重二十重の防壁と為しているのです。しかも一定方向だけで無く、幾重にも反転させる事で、防壁がそのまま攻撃にもなっているのですよ 」
「【黒き武神】の…っ!セイリアはそこまで腕を上げているのかっ!? 」
「そして…、見なさい、もう決着しますよ?」
「何ぃ……っ!? 」
イラヤの方を向いていたゼルドが、その言葉に驚きフィールドを振り返った時であった。崩れていくゴーレムの姿に不利と見た上級生達が、先程に倍するほどの各種属性魔法を一斉に撃ち放ったのだ。
魔法によって生み出され、それ一発で軽く人ひとりを粉々に出来るほどの威力を持った炎が、水が、風が、岩が、次々と着弾して行く。観客席の生徒達も、さすがにこれだけの猛攻を浴びせられてはセイリアも無事では済むまいと固唾を呑んで戦況を見守るが、ゼルドの目はそこを見てはいなかった。ゼルドの視線は、派手な攻撃が吹き荒れるフィールド、その凄まじさに皆が目を奪われている中央では無く”その足下”にあった。
「……いかんっ!? 」
「……ノア、《影荊捕縛》」
いつの間にかセイリアの足元から放射状に”影の荊”が一切の厚みも持たぬまま生い茂り、セイリアの命と共にひとり残らず上級生達を拘束したのだ。
「なっ!何だこれはっ!? 」
「影の…荊っ!? くぅ…っ!動けないっ!? 」
「切れない…だと!? くそぉぉぉぉぉっ!! 」
捕らえられた生徒達は皆、”影の荊”を振り解き逃れようと踠き、手に持った得物で攻撃を加えようとするが、確かに拘束されているにも関わらず、身体の上を這う”影の荊”には一切触れることすら出来ないのだ。
一切の身動きを封じられ、苦悶の声を上げる上級生達。しかし、そんな上級生達の奮戦も虚しく、セイリアの口から紡がれる最期の呪文。
ーー「《千裂龍咆》……っ!! 」ーー
更に勢いと密度を増したセイリアの”風の龍”が遂にその蜷局を解き、全周囲に向けてその強烈無比なる顎門を開いたのだ。
『『『キャァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!! 』』』
『『『うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぉぁぁっ!? 』』』
”影の荊”に絡め取られ身動きも出来ない上級生達に、千に分かたれた風龍の牙が襲い掛かる。
ーー ドガガガががががガガガががががガガガガガガガガッッ!!!! ーーー
強烈な風に吹き飛ばされ、次々とフィールドの外壁に叩き付けられていく上級生達。
やがて暴威を振るった風龍の雄叫びも鎮まり、修練場に静寂が訪れるが、観客席の生徒達はゼルドも含め誰もが目前の出来事を信じられず一声も発することが出来なかった。
「……まさか…、まさかここまでとは……っ!? 」
震える声で、搾り出すように漸くそれだけを呟くゼルド。
ザインが学院を卒業してより、学内ランキングでは常に無敗を誇り、名実共に最強は自分であった。だが、あの敗戦からこっち、いつの間にか自身が驕っていたことを思い知った。
だからこそ、セイリアの現在のレベルを知らされ、しかもあの【蒼い疾風】達と共にヒロトから訓練を受けているとも聞いていた。当然自分よりも強くなっていると思っていたし、レイナルドからの薫陶もあって舐めているつもりなど毛頭なかった。
それでもまだ、何処かで見縊っていたのだろう、”まだ其れ程の差では無い、追い付けるはずだ”と。
実際、ゼルドが決闘を辞退したのも、罷り間違ってセイリアを追い込んでしまい、万が一にもセイリアが負ける事があってはいけないという、どこか上から目線の考えがあったのも事実であった。しかし、蓋を開けて見ればセイリアの実力は遥か高みまで達し、自分とは”隔絶”とも言える程の差が開いていたのだ。
「……くっ!俺って奴ぁ、どこまで……っ!? 」
ギリッ!っと、歯が砕けんばかりに歯を噛み締めるゼルド。震える拳も固く握り締められ、どれほど強く握っているのかその拳からは血が滴っていた。
そんなゼルドの拳を、優しく包み込む様に重ねる手の平があった。
「イラ叔母さん…… 」
「ゼルド?」
「……笑ってくれ、イラ叔母さん。”英雄の末”だ、学院最強だと言われていても、俺には正しく実力を見分ける目すら持っちゃあいなかったんだ…… 」
完全に心が折れて項垂れるゼルドに、イラヤは優しく声をかける。
「悔しいのですね、ゼルド。ですが、それはとても大切な事。己の弱さを知り、それでも尚立ち上がり続ける事が、一番大事なことなのです。……ひとつ私から提案なのですが、どうですかゼルド、アナタが今、一番敵わないと思っている相手に、恥を忍んで”教えを請うてみる”というのは?」
イラヤの言葉に ハッとし、顔を上げるゼルド。そんなゼルドを優しく微笑んで見詰めるイラヤ。
「”敵わない相手”……、アイツに…、俺が……っ!? 」
ゼルドは脳裏に、ひとりの男の姿を思い浮かべる。嘗て王宮で未熟にも侮り噛みつき、”ヒギンズ領急襲作戦”では指導教官として近衛騎士団と共に厳しく指導を受けた男。黒髪の冒険者の姿を。
「俺が……、俺も……っ!」
視線を修練場中央に佇むセイリアに移し、さっきまでとは違った意味で拳を握り締めて呟くゼルド。
そんなゼルドの姿を、我が子を見る慈母のような表情で優しく見詰めるイラヤだった……。
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