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第27章 幼い皇女と帝国に立ち込める暗雲

第251話 幕間 Arcobaleno nell' oscurita (arancione e azzurro )

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「皇女殿下に御退場頂くのは、どうやら失敗したようですね?」


 金色の精緻なアラベスク模様の美しい白壁に、その一枚だけでいったい何家族が数年は暮らせるのか?というほど毛足が長く雅やかな赤い絨毯の敷き詰められた豪華な部屋。

 しかし、美しいだけではなく、重厚な時の積み重ねを感じさせるそんな一室に差し込むのは、眩く輝く朝の光ではなく、煌々とした、寒々しささえ感じるような青い月の光。

 そんな部屋の中に響いたのは、発した言葉の内容とはまるで正反対の、まだを残した少女の声だった。

 声の主は瀟洒な造りの椅子に腰掛けた、年の頃十歳前後の文字通りの少女である。しかし、オレンジ色がかった金色の髪は煮詰めた濃い蜂蜜を流したかのように艶やかに輝いて少女の白いかんばせを彩り、その身に着けたドレスと相まって、まるでビスクドールのような儚げで透き通るような美貌を少女に与えていた。

 月明かりの差し込む部屋の中、ゆったりと腰掛けた椅子の片方の肘掛けに両手を重ね、そこに頬を預けるようにして、可愛らしく少女は問いかける。

「いえ!お待ち下さい、きっとまだ連絡の者が到着しておらぬだけにございます。暫く、今暫くお待ち下さい‼︎ 」

 その声に応えたのは、初老に差し掛かった男の声だった。

 男の身形は上等。ひと目見ただけで貴族階級、しかもかなりの上位に位置する爵位の者だと分かるものだ。そして年齢こそ老いの入り口を迎えているものの、その容貌は良く言えば精悍、悪し様に言うならば狡猾な隙のない眼差しで、それは男が貴族社会という権力の魔性の巣窟に於いても尚、時に謀り、時に力で薙ぎ倒しながら長い間周りの者を震え上がらせて来た事を如実に物語っていた。そんな巌の如き貌の男。

 男の名は「ドース・アー・イクッチ」、前国王妃の父にして、アイルーグラウド王国のみならず"帝国"にも多大な影響力を持つ大公爵である。

「お願いでございます!殿下、何卒、何卒!わ、わたっ、私をお見捨てにならないで下さいませ…っ‼︎ 」

 そんな男が、年端も行かぬ少女が座る椅子の前に這い蹲り、恥も外聞も無く、額を床に擦り付ける様にしながら、必死になって懇願の声を上げる姿は、一種異様な雰囲気を醸し出していた。

「うふふ…、いったい何をそんなに怯えていらっしゃるのイクッチ卿のおじ様?あなたは庶子である私をこんなにも引き立てて、可愛がって下さっている。今回のことも、全て私のためにして下さったことなのでしょう?そんな優しい大恩あるおじ様を、この私が見捨てるだなんて、そんなことあるはずがありませんわ 」

 と、見ている者の方が蕩けてしまいそうな笑みを浮かべて、可笑しそうに笑う少女。しかし、僅かに揺れる燭台の灯りに照らし出されたその笑顔は、年の頃には不釣り合いなほど蠱惑的な妖艶さが漂っていた。

 伏した状態から、ハッと顔を上げ、その妖しい笑みを見た瞬間、ドースの背筋から腰骨にかけて、ゾクリとした甘い痺れが駆け下りていく。

「おぉ…、おおっ!何という慈悲深くお優しいお言葉…っ⁉︎ 様!その御厚情に報いるためにも、このドース、命果つるまで姫様に忠誠を捧げまするぞ…っ‼︎ 」

 感極まった表情のドースは膝立ちのままアランシォーネの足下までにじり寄り、小さな靴に包まれたその脚先を恭しく包み込む様に両の手の平に乗せると、何度も何度も、恍惚の表情でアランシォーネの靴に恭順の口付けを繰り返すのだった。


 ………だが、口付けに夢中なドースは気付かない。自分を見詰めるアランシォーネの表情が、まるで穢らわしいを見るような、見下した侮蔑に満ちたものである事に。
 ドースは気付かない。アランシォーネのその瞳の奥が、憎しみの色に染まり、憤怒の炎が燃え盛っている事に。

 そしてドースは。既に老境に差し掛かっている筈の己の股間が痛いくらいに屹立し、ズボンの前すら汚している程の状態にまでなってしまっているということを。

 ーーー ペチャ、ピチャ、ジュルリ… ーーー

 暗い室内に、ぬめりを含んだ湿った水音だけが小さく響く。もはやドースの行為は接吻などという恭しいものではなかった。舌を長く伸ばして一心不乱にアランシォーネの靴を舐めしゃぶるその姿は、犬のように、ではなく、もはや。そこにはその場に居るだけで周りの者を震え上らす大公爵の威厳など、どこにも残ってなどいなかった。

 暫くはドースの好きにさせていたアランシォーネだったが、いつまでも飽きる事なく靴を舐め続けるドースに業を煮やしたか、優しく話しかけながら、自分の足を掴むドースの手から、取り上げるようにスッと足を引き抜いた。

「あぁ………っ⁉︎ 」

「……さて、おじ様。わたくし少々疲れましたので、そろそろ休ませてて頂きますわ 」
「…っ!も、申し訳ありません、姫様。それではこれにて失礼致します。ごゆっくりお休み下さい…!」

 情け無い声を上げて、尚も未練たらしく手と舌を伸ばそうとするドースに、そうピシャリと言い切って、それ以上の行為を拒否するアランシォーネ。
 そこでやっと正気に返ったのか、だらし無く弛みきっていた表情を元に戻したドースは、急いで体裁を取り繕うと慌てて部屋を退出していった。


「………ふん!ド変態の豚野郎がっ‼︎ 」

 バタンッと音を立ててドアが閉まったのを確認してから、今まで我慢していた嫌悪感を丸出しにして、アランシォーネは罵倒の言葉を吐き捨てた。

「あああぁっ!ベロベロベロベロ舐めやがって気持ち悪い…っ!せっかくの靴をジジイの臭っさいつばで汚しやがって、こんなの、もう履けないじゃないかっ‼︎ 」

 アランシォーネは、色が変わるほどを吸って重たくなってしまった靴を脱ぐと嫌そうに摘み上げて、思い切り壁へと投げ付けた。

 先程までのお姫様然とした雰囲気の時とはガラリと口調が変わり、口汚ない言葉でドースのことを罵るアランシォーネ。いや、口調だけではない。その表情や目付き、仕草すら、アランシォーネのそれは、大人の隙を突いて強かに生きる、まるでスラムの子供の様であった。

「おやおや、はしたないですよ、姫殿下?」
「煩いよ、 。いいから、それ、捨てといてよ 」

 部屋の隅、青い闇の中から、染み出したように現れたのは、名前の通り青い制服に身を包んだひとりのメイドだった。

 いつからそこに居たのか?否、彼女は最初からに居た。常に主人の側に控え続ける一流の使用人ともなれば、主人の負担とならぬ様、極力その存在感を薄く出来る。とは言うが、彼女のはまったく次元が違う。"殆んど"どころか一切の気配を消し、部屋の隅に蟠る影に同化するその技術は既に、〈隠行〉とでも呼ぶべきレベルである。
 事実、先程までこの部屋の中に居たドースは、彼女の存在にはまったく気付いていなかった。

「捨てるんですか?あらあら勿体無い。それ一足で、ひと家族が何ヶ月暮らせるのかご存知ですか?」
「だから煩いってば!そんなに言うなら、アッズーロにやるよ。持っていけば?」
「御冗談を。そんな変態の臭っさい唾汁が付いた靴なんて要りませんよ」

 "勿体無い"と自分で言っておきながら、その言葉をあっさりと翻して、要らないと言い切るアッズーロ。
 
 "絶世の美女~"とまでは言わないまでも、それなりに整った容姿の美人ではあるのだが、この物言いがしれっと出てくるあたり、やはりなかなかをしているようだ。

「……とはいえ、このままにしておいてもただのゴミですから、片付けておきましょう 」

 そうアッズーロは呟くと、アランシォーネが投げ捨てた靴に近寄り、指でそれを摘み上げた。

 ーーー ギュパンッ!ーーー

 瞬間、アッズーロの手元で小さな破裂音が響き、摘み上げていた部分だけを残して靴が消失する。

「おっと!はいけませんよ?」

 ーーー ギュパッ…!ーーー

 不思議な一言とともにアッズーロが破片から手を離すと、もう一度同じような音と共に残りの破片も跡形も無く消え失せてしまった。
 
 起こった現象だけを言うならば、ヒロト達が使う〈アイテムボックス〉のような《空間魔法》に酷似しているが、ヒロト達がアイテムボックスを使用する際には、手の中の物も全てが収納されるので、今の様に一部分だけが残るなどという事はないし、"破裂音"なども無い。
 何より、アッズーロが言った"食べ残し~"という意味深な言葉の意味とは…?
 
「ふん、やっぱり自分だって要らないんじゃないか。で、ジジイの手下共は失敗したんだろ?」

 と、そこで事の一部始終を冷めた目で見ていたアランシォーネが、ほら見ろ、と言わんばかりの呆れた口調で文句混じりに話しかけた。

「そうですね、時点で失敗したと見ていいでしょう。何やら王城から追加で護衛の一団も出て行ったようですし、皇女殿下が無事なのは間違いありませんね 」
「…チッ!………散々大口を叩いておいて、いいザマだね 」
「いくら大手の組織といえど、国に飼い慣らされた狗程度では、こんなもので仕方がないんじゃないですか?」

 またもアランシォーネの嫌味などさらっと流して、淡々と話したいことだけを喋るアッズーロ。
 自分の嫌味がまったくアッズーロに通じない事へのせめてもの抗議に、アランシォーネは盛大な舌打ちをひとつ鳴らしてから、仕方なくアッズーロに合わせて話しを続ける。

「もう少し役に立つかと思ったけど、所詮、貴族なんてたかる糞蝿共の手下じゃ、この程度か 」
「姫殿下?あの変態ジジイ達が糞で蝿なのは間違いありませんが、その言い方だと姫殿下が"汚物"という事になってしまいますよ?」

 さらに口汚くドースを、いや、貴族という者達を罵るアランシォーネであったが、アッズーロはその言葉の揚げ足を取って、アランシォーネを揶揄おうとする。
 それを聞いたアランシォーネがムキになって言い返してくると思っていたアッズーロだったが、アランシォーネの反応はアッズーロの予想していたものとはまるで正反対のものだったのだ。

「"汚物"で充分さ、。ママは……、糞虫貴族の所為で幸せを奪われてしまったのに、僕が…、僕を孕んだ所為で壊れてしまった…。僕がいなければ、糞虫共がいなければ、僕なんか生まれて来なければ、ママは今頃幸せだったはずなのに………っ‼︎ 」

 それまで勝気だった表情をクシャリと歪め、自虐的な、それでいて泣きそうな笑みを浮かべたのだ。
 その顔は、まるで親と逸れてしまった幼い子供のそれ。それはアランシォーネが初めて浮かべた、年相応の表情であった。

 てっきりアランシォーネが食って掛かってくると予想していたアッズーロは、そんなアランシォーネの浮かべた表情を見て、こちらも初めて驚きの表情を浮かべたが、すぐにその色も消してニヤついた表情を

「おやまあ、どうしたんですか?『橙の二番』「〈魅了〉のアランシォーネ」ともあろう人が、何をみたいに?もしかして、ママが恋しくなっちゃいましたか?」
「…っ⁉︎ う、煩いよ『青の五番』!この"快楽殺人鬼"がさ!お前はいいよな、ただ人を殺せればいいんだろっ、ええ?「〈虚喰い〉のアッズーロ」‼︎ 」

 アッズーロの揶揄いにハッと我に返ったアランシォーネは、羞恥のためか僅かに頬を染めながらも調子を取り戻してアッズーロへと言い返す。

「ええ、そうですよ?貴方に付いていれば、沢山、たぁ~くさん、貴族共を殺せると思ったから、護衛なんて面倒な仕事を引き受けたんです。普段偉そうに威張り散らしている連中が、豚の様に醜く命乞いをするのを嬲り殺す時ほど、楽しいことはありませんからねぇ?」
「ふん!お前なんかと意見が合うのは嫌だけど、そこだけは大賛成さ。皆んな、皆んな皆んな死んじゃえばいいんだ。ママを不幸にしたこんな世の中は、一度全部ブッ壊れちゃえばいいんだよ!」

 狂気を孕んだ笑みをアランシォーネとアッズーロは交わし合う。

「さて、その為にはまず、【怨王】様から託された御役目、この国エイングラウド帝国を手中に収めませんとね?」
「そうだね、その為ならいくらでも変態ジジイ共に愛想を振りまいてやるさ 」
「ロゼルダのヴァイオレットの方にも動きがあったようですし、ヴェルデの報告にあった高性能なゴーレムの事も気になりますが、私達は私達で、一刻も早く計画を進めなければなりません 」
「やっぱり皇女殿下に御退場頂くには、誰よりも"聖女"が邪魔だよね。【怨王】様の計画の、最も障害となりそうなロードベルク王国を、帝国と"聖国"。更には東側の小国群を巻き込んで混乱に陥れる。その為にはさっさと聖女を排除しないと。アッズーロ、頼んだよ 」
「はい、お任せ下さい殿 」


 二人は不意に笑みを消し、まるで聖句を唱えるようにして同じ言葉を口にする。

「「世界に破滅を!混沌の世の到来を!」」


「「この世の総てを【怨王】様に奉じよ…‼︎ 」」


 各地で、各国で、ゆっくりと蝕まれていく世界。今宵、その場面を見ていたのは、青く輝く月の光のみであった ーーーー 。









 
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