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第27章 幼い皇女と帝国に立ち込める暗雲

第242話

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「なあザイン、何やっちゃってんの?【英雄王】? ってか、マジ話なの?」
「んむ…っ⁉︎ あ~、一応本当の話らしい。ロードベルクこっちの記録でもそのくだりが残っているのは知っている。何でも、ジークランス王に帝国本土への逆侵攻を止められた周辺諸国の代表達が、せめてもの腹いせに高額の賠償金を帝国に要求したんだそうだが、それに対してエリザビュート陛下は ーー『国の興亡は世の常。としてならある程度の額は用意しよう。それが不満と言うならば、帝国はいつでもお相手させて頂く。だが、覚えておくといい。数に頼んだ力押ししか出来なかった能無し共と、私が直接指揮を執る帝国軍を同じにしない事だ。そこなジークランス陛下のお陰で大分兵力は減らしたが、どうという事はない。さて、どうされるかね?』ーー と、代表達の圧には全く屈せず、毅然として言い放ったそうだ 」
「そりゃスゴいな、それじゃどっちが不利な状況なのか分からない 」
「ああ、エリザビュート陛下のあまりに威風堂々とした振る舞いと迫力に、逆に代表達の方が呑まれてしまったようだ。…が、外交戦というモノは舐められたら終わりだ。気圧されながらも引き下がれない代表達と、一歩も引かないエリザビュート陛下が一触即発の空気になったところで、その様子を見ていたジークランス陛下が呵々大笑と大笑いされた後に ーー『いいな!ただ美人なだけじゃなくて、格好いいよアンタ!どうだ、いっそのこと皇帝なんざ辞めて、俺の嫁になってくれねぇか?』ーー と、代表達の事など御構い無しに、そう宣ったそうだ…… 」
「女皇帝陛下もスゴいが、お前のご先祖も大概スゴいな………!」

 圧倒的不利な状況でありながら、並み居る各国代表を向こうに回しても弱気をまったく見せなかった女皇帝もスゴいと思うが、あわや交渉決裂かっ?という緊迫した雰囲気の中で、敵方の総大将に向かってプロポーズとは⁉︎

「しかし、そーりゃその場に居た各国代表達は怒るよりも焦っただろうなぁ、ヘタをすればの誕生だ 」
「うむ。口では『不謹慎だ!』とか何とかジークランス陛下に意見する言い方をしていたそうだが、全員顔面はびっしり汗まみれ、真っ青になっていたそうだ 」

 だよなあ。そんな事になれば、後ろ盾に頼んだはずのロードベルクが一瞬で最大の敵に回ることになってしまう。必死になって止めたんだろうな、きっと。

「で、今現在"超大国"が誕生してないってことは、女皇帝陛下は求婚を断ったんだよな?」
「はい。エリザビュート様は ーー『大変魅力的な申し出だが、謹んでお断りしておこう。で、帝国内もだいぶ風通しが良くなったのでね、悠長に新婚生活を楽しんでいる暇など無いのだよ 』ーー と、お断りになられたそうです 」

 うん、正論。ってか、それはジークランスさんも一緒だろうに。ま、だからこそ強烈な個性を持った者同士、支え合えるであろうパートナーが欲しかったのかもしれないけどな。

「エリザビュート様は配偶者を得ようとなさらず、生涯独身を通されたのですが、後年、だいぶお歳を召されてからの話ですが ーー『本当に惜しい事をした。あれ程の男はひとりも居らんかった。形振り構わず受けておけば良かったかのう?まあ、来世に期待じゃ。縁があれば再び巡り逢えるじゃろうよ』ーー と側近の者に笑いながら仰っていたそうです 」

 スゴいな。おそらくだが、女皇帝は政治的混乱や後継者問題を避ける為、また、その後の女性王族の皇帝位継承を確実にする為に、自分の"女の幸せ"を捨てて生涯を賭けたんじゃないだろうか。正に偉人、益々以って凄い人だと思う。大輔の例を見る限り、こちらの世界ではどうやら"生まれ変わり"が確立しているようなので、エリザビュートさんには今度こそ女の幸せを掴んでもらいたいと思うが、意外とレイラ王妃とかがその生まれ変わりだったりしてな。ははは~~!

 ………………………………まさか、な?


「帝国の成り立ちや国としての形態は分かった。話の腰を折って悪かった。…で、ザインはともかくそんな大事な立場であるエリアスちゃんが、殆んどお供や護衛も連れずに、こんな帝国領の外れにある街へ?」

 思わぬところで面白い話しを聞くことが出来たが、それとエリアスちゃんがここにいる事はまったく関係無いだろう。この子がそんな大層な身分なら、護衛の数がでは少な過ぎる。にしてもその理由が知りたい。
 ま、既にのフラグは立ちまくってるようだけど。

「貴様っ!さっきから馴れ馴れしいぞ無礼者‼︎ 御身分をお隠しになっていた時ならばいざ知らず、きちんと皇女様であることを明かされた今は、貴様のようないち冒険者如きが軽々しく口を利いて良いお方ではないのだ!控えろ、下郎…っ痛だだだだだ………っ‼︎⁉︎ 」
「無礼なのはアナタです。本当に捻じ切りますよ?」

 う~~ん、ビューク君の残念さはブレないね。けどまあ、護衛であるビューク君からすれば、今日初めて会った俺はまったく信用など出来ない相手。しかもエリアスちゃんはやんごとなきお方なのは間違いないので、申し訳ないな。

「ビューク、いい加減になさい。よく状況を見るのです。詳細はともかく、ザイン殿下と親しくお話しをされている時点で、クーガ様がロードベルク王国においてひとかどの人物なのだと分かるはずです。アーニャ様が仰る通り、無礼なのはむしろアナタの方ですよ 」
「そ、そんな⁉︎ 殿下…!」

 うん、やっぱりこの子は大したもんだ。見たところチェヂミと同じくらいだろうに、見るべきポイントをきちんと見れている。

「まあそう怒らないでやってくれ。俺にも覚えがあるが、護衛ってのは常に気を張っていなきゃいけなくて大変なんだ。彼は一生懸命に自分の勤めを果たそうとしているだけさ 」
「ありがとうございます。クーガ様にそう言って頂けると気が楽になります 」
「そうだな?ビューク君の懸念を解消するにも、エリアスちゃんの事を聞く前に、まずは俺の自己紹介をした方がいいか。アリシアさん、君はどこまでを話してる?」

 このままビューク君を警戒させたままだと話しが面倒臭いし、自分の身の上を明かしてビューク君が心配するようなものの類いでは無いという事を証明した方が早いだろう。
 その際、同郷であるアリシアが自分の事をもう話していれば更に手っ取り早いのだが、もし彼女がそれを望んでいないのなら勝手にバラしてしまう訳にはいかないので、確認してみる。

「アリーシャ 」
「ん?」
「「アリシア」じゃなくて「アリーシャ」。もうそれで通っているから、これからはそう呼んでちょうだい。それから玖珂さんの方が歳上なんだから、"さん"付けもしなくていいわ 」
「そうか、分かった。じゃあアリーシャ、俺も"ヒロト"でいい。誰かと話す時に、「玖珂さん」だと伝わらないかもしれないからな 」
「分かったわ、ヒロトさん。それでだけど、ここに居るエリアス様、ビュークと、エリアス様のお父様である国王陛下。あとは女皇帝陛下と帝国の一部上層部は私が"地球から来た"事は話してあるわ。だから余計に『聖女』なんて呼ばれることになってしまったんだけど 」

 なるほどな、俺達のような世界の壁を越えて来た者、すなわち異世界転移して来た者を、イオニディアでは【来訪者】、もしくは〈女神の客人〉と呼び、一応"邪なモノ"は世界の壁を越えることが出来ないと言われているらしいからな。そりゃ聖女呼びされても仕方ない。

「そっか、なら説明もしやすいな。ところでアリーシャは自分の身体の事、義体については話してあるのか?」
「エリアス様を救けた時に、刺客の刃を受け止めてしまったの。だから、"右手と両目"は魔道具のようなモノ、って話してあるわ 」

 そりゃ益々話は早い。論より証拠、百聞は一見に如かず。実際に目の前でして見せた方が手っ取り早い。

「アリーシャ、は出来るか?」
「有線?……ああ、そういう事ね。出来るわ 」
「よし、じゃあ情報交換の意味も込めてお互いの電脳をリンクさせて欲しいんだがいいか?」
「…分かったわ。私としてもまだまだこっちの世界の情報は足りないしね、お願いするわ 」
「ありがとう。見せたくない情報は閲覧禁止にしといてくれればいいからな。……じゃあ、コレを……… 」

「う…わっ⁉︎ な、何だはっ?何なんだお前はっ⁉︎ 」

 耳の後ろにあるカバーのロックを解除して、シュルルル…ッ!とケーブルを引きずり出すと、それを見ていたビューク君の口から驚きの声が上がる。だが、驚いているのはビューク君だけではない。エリアスちゃんやザイン達も驚きに目を見開いている。
 
 おお~~、皆んなだなぁ~~。ま、仕方ないわな。義体化が珍しくもない現代地球ならともかく、頭の横からをズルズルと引きずり出せばマトモな人間には見えないだろう。

「クレアさん、ザイン、トーレス。それからエリアスちゃんにビューク君、よく聞いてくれ。俺もな、実はアリーシャと同じ世界地球から来た【来訪者】なんだよ 」

「「「「「………えっ⁉︎ 」」」」」

 俺の告白を聞いた五人が驚きに固まる中、自分の耳の後ろに擬装してあるカバーをズラし、有線用のデバイスにケーブルの先を接続させるアリシア改めアリーシャ。

「ん…っ⁉︎ 」
「ああ、割と情報量が多いと思うからゆっくりな。…と、まあ、俺達の居た地球はな、魔術も魔法も存在していない…いや、太古の昔にはあったのかもしれないが、俺達の居た時代では物語の中にしか無かった。その代わりに錬金術から魔術要素を除いて物理現象を追求した「科学」という技術が発展していてな。それで文明を発達させた世界なんだ。それで……、」

「ま、待て待て、待ってくれ!一度に言われても理解が及ばん!と、言うか、は何なんだ⁉︎ 」

 説明を続けようとしたところで、いっぱいいっぱいの顔をしたザインがケーブルを指差しながら悲鳴を上げる。いかん、ちょっと説明を急ぎ過ぎたかな?

「コレか?ふむ…?順を追って話すとだな、さっき言った科学技術の中に、病気やケガ、事故などで欠損した人間の身体を機械、こちらでいう魔道具のような人工物で補う技術があるんだ。"義体化"と呼ぶんだが、その技術によって、アリーシャは身体の一割程度、俺は身体の約八割を義体化しているんだ。そして、その魔道具は俺達のにも入っていて、この紐みたいな物を繋げる事で、口に出さなくてもお互いの情報を交換したりする事が出来るのさ 」

 俺の告白に、ザイン達はアングリと口を開けて、ただただ驚くばかりだったが、ハッと我に返ったのか慌てて問い掛けて来た。

「わ、分かった。いや、全然分からんが、取り敢えずクーガ殿とそちらの聖女様が〈女神の客人〉だという事は理解した。成る程、色々と疑問に思っていたことがあったが、それならクーガ殿の色々規格外な部分も納得が出来る。それで、この事は親父達は…?」
「ああ、おっさん国王やレイラ王妃、爺さん達秀真の関係者やここに居るソニア達なんかにはもう話してある。当然セイリアにもな」
「そう…。でも、ザイン君が言った通り、ヒロト君が〈女神の客人〉だったのは逆に納得なんだけど、その…、目の前で見せられてもまだ信じられないよ、君の身体が作り物だなんて 」
「そうですね、アリーシャ様の右手もそうですが、とてもそのようには見えません。私の目には、まったく生身のままにしか見えません 」

 ザイン、トーレス、エリアスちゃんの順に、口々に驚きを言葉にする。まあ、な?現代地球の義体技術は完璧だ。いくらサイボーグだからといって、多くの作品に見られる漫画表現のように、身体に分割線が走っていたり、コードが体表に露出していたりなんて事はなく、黙っていれば普通の人間にしか見えない。

「俺達の元居た世界でも、『高度に発達した科学は魔法と同じ』なんて言われてたくらいだからな。パッと見じゃあ分からないのは当然だ。だが、この身体の中身はちょっと違うかもしれないが、ほら、そこに居るSD…じゃない、「ココア」と一緒な感じなんだよ 」

 ま、実際には俺の身体を構成するのは最新の生体部品やらでかなり違うんだが、例え易く、かつ分かりやすくていいだろう、と、俺は壁際で佇むアリーシャがココアと名付けたSDを指差してそう答える。

「それで、その今やっているのは…?」
「さっき言ったろ?このケーブルで、俺とアリーシャの頭の中にある"電脳"っていうモノを直接繋いで、お互いに情報のやり取りをしているんだ。これで、お互いが今までに経験して来た事なんかを短時間で知ることが出来る。見た物、聞いた事なんかも全部な。凄いだろ?」
「何て言うか、とんでもない技術ね。……ねえヒロト君、やっぱり一度解剖させてくれない?」
「くれねぇよ!ふざけんな‼︎ 」

 魔導具研究の第一人者としての好奇心やら探究心を刺激されたのか、またトーレスが物騒な事を言い始めた。

「そんな事言わないで!ちょっとだけ、ね?"先っぽだけ"だからっ‼︎ 」
「だから先っぽって何がだっ⁉︎ 」

 口ではトーレスに文句を言いながら、実はちょっとだけ助かった。仕方のないことかもしれないが、皆んなさっきまでもの凄くを見る目になっちまってたからなぁ…。


 を繰り広げなから、少しだけトーレスに感謝する俺なのだった ーーー。












 
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