上 下
240 / 284
第26章 邂逅、帝国の聖女

第237話

しおりを挟む

「貴様っ!その御方に何をするつもりだっ!その手を離せぇっ‼︎」

 昼下がりの通りに響き渡った怒声。それは若い男の声だった。

 ダダダッ!と石畳みを駆ける音が聞こえ、ひとりの青年が俺を突き飛ばすようにして少女と俺の間に割って入り、庇うようにして少女を背に隠しながら俺を睨み据え、腰の剣に手を掛ける。

「ビューク…⁉︎ 」
「探しましたよエリアス様!私が来たからにはもう大丈夫です、お下がり下さい!」

 あ~~、やっぱりどこかのお嬢様だったか~~。で、察するにこの「ビューク」と呼ばれた青年はこの少女の護衛だろう。

 か事故かは知らないが、護衛対象であるこの少女を見失い、必死になって大慌てで探し回った挙げ句にやっと発見してみれば、見知らぬ不審者(俺)が手を伸ばしている場面。

「ビュ、ビューク、違うの!この人は…!」
「ご安心下さい、エリアス様には指一本触れさせませんっ‼︎ 」

 ………うん、これダメなやつだ。今のやり取りでも分かる通り、本来なら彼より上位であるはずの少女とですら話が通じていない。まあ、前後のやり取りを全く見ずに、いきなり見覚えのない男が護衛対象に手を伸ばしているのを見れば、そりゃあ焦るわな?

 きっと普段の彼は、このエリアスという少女に忠義を尽くす良い護衛なんだろう。そんな護衛の彼が、よりにもよって最も大切なはずの護衛対象を見失ってしまったのだ。俺も公安部隊の隊員だった頃、何度も任務でSPの真似事をしたことがあるからその心情は慮って余りある。
 この青年の場合、自分が叱責される事よりも、自分が目を離している間に少女に何かあったら⁉︎と、そちらの方が気が気ではなかったのではなかろうか?ちなみに俺だったら後から親父に折檻を食らうことの方がドキドキだっただろうが。
 街中を駆けずり回り、焦りまくった焦燥感に、護衛対象を見つけた安堵感。加えて俺に対する警戒心と不埒な者から必ず守ってみせるとの使命感。それらがない混ぜとなって、今や彼の脳内はアドレナリンなどの脳内物質がドパドパな状態だろう。つまりは極度の興奮状態。酔っ払いと同じである。まともに話が通じるわけがない。

 さらに言うなら、彼は俺に対して"恐怖"も感じている。いや、今の段階ではか?

 しかし、このビュークという青年、身形みなりこそ部分部分を金属製のプレートで補強したやや品質の良い革鎧という、少々稼ぎの良い冒険者が着るような極一般的な装備を身に着けて〈ランクD〉あたりの冒険者を装ってはいるが、さっきの割って入った時の身のこなし、抜刀の姿勢への淀みの無い所作や、僅かでも抜刀距離を稼ぐ為に半身になったこの構えといい、恐らく我流ではなくどこかの流派の剣技をきちんと修めた剣士。それもなかなかの手練れのようだ。見た感じうちのゼルド辺りといい勝負かな?
 
 お陰で詳しくは分からなくとも、俺との実力差を肌で感じ取ってしまったが為に、余計に警戒心が煽られてしまっている感じだ。

「………ッと!」

 そんな感じでビューク君を観察していると、やにわに彼の身体の筋肉に力の脈動を感じ、一瞬で前に出て間合いを詰める。

「な…っ⁉︎ 」

「おいおい物騒な奴だな。こんな人気の多い往来で、そんなを振り回すつもりか?」
「く…っ!」

 ビューク君の目が驚きに見開かれる。
 
 何をしたかといえば、簡単なことだ。彼の抜刀する動きよりも速く踏み込んで、剣を抜く際に、剣の柄頭を手で押さえ、動きを封じただけだ。

「兄貴…!」
「大丈夫だソニア。それよりまだ他にも居るかもしれん。俺のことより、おっちゃんや周りに被害出ないように警戒しろ 」
「分かったよ!」

 ビューク君もなかなかの使い手のようだが、言っちゃあ悪いがの腕で俺をどうにかすることなど出来はしない。それが分かっているソニア達は、一瞬だけ俺の状況を確認した後、すぐ様周りを警戒する動きへと切り替えた。

「やめなさいビューク!違うの⁉︎ その人は……! 」
「ダメですエリアス様、お下がり下さいっ!」

 少女が慌ててビューク君を止めようとするが……、ダメだ。ビューク君の無駄に高い忠誠心と使命感が、悪い方向に全力で仕事をしてまったく聞いちゃあいねえ。

「じゃ…っ‼︎」

 おおっ⁉︎ ビューク君の修めている流派は、やはりかなり実戦的な流派らしい。剣を封じられたとみるや柄から放し、掌を返した右手が"熊手"の形になって俺の顔面目掛けて飛んでくる。…なるほど、

 "目潰し"と聞くと普通誰の頭に浮かぶのは、二本の指を立てた所謂ピースサインの形にして、正面から相手の目を"突く"目潰しだろう。確かにそれも目潰しには違いないが、実はハッキリ言って、これ、かなりの上級者向けの方法である。
 戦国時代の雑兵のメインウェポンが「槍」であったことからも分かるように、"突く"という動きは、強力でありながらも〈振りかぶり→振り下ろす〉といった"刀で斬る"動作に比べて遥かに単純で技術も少なくて済む優秀な攻撃方法のひとつだ。(だからといって槍より刀の方が優れている、という訳ではない。前田利家や加藤清正など、槍使いで有名な武将も数多く存在する )

 だが、よく考えて欲しい。ーー"目潰し"ではーー?

 ーーそう、答えは「目」だ。

 バカな質問だと思わないで欲しい。目潰しで狙う場所は当然、目。だが、逆に考えてみてくれ。そう、目潰しで狙う場所など、のだ。

 武術やスポーツに限らずとも、ゲームのようなものでさえ、"対人戦"は相手が何をどうして来るのか?は分からない。まあ、それが面白さではあるのだが、攻撃パターンは人それぞれ。流派によってその傾向はあるだろうが、状況を判断し、技を操るのもまた個々の人間。
 格闘ゲームで例えるなら、同じ動き、同じ必殺技、全て同じ性能を持っているはずのキャラクターであっても、プレイする人間が違えばその動きは全く違ってくる。
 これは、CPUであればプログラム通りの決まったパターンがある為動きを読み易いが、人が相手となった場合、その相手が"今までどんな戦いを経験してきたか"でまったく動きが変わってしまう。

 そう、同じ流派、同じ程度の力量の者同士であっても全くの別モノ。実際の戦いの中でその人間が経験してきた事によってどう判断されるかで千変万化してしまうのだ。

 だからこそ武術に限らず相手の動向を見切り、見定める事と並び、次はどう動いて来るのか?を予測することが重要になってくるのだが、そんな一瞬の攻防の中で指を二本立てて腕を引けば「これから目を狙って目潰ししますよ~!」と、声高々に自ら宣言しているようなものだ。
 狙う軌道、動きまでを全て予測されてまず避けられる。どころか、起死回生を狙ったのに、逆に手痛すぎる反撃を貰ってしまうだろう。

 ならば、もしも起死回生とまでは行かずとも、僅かな隙を得る為や牽制として目潰しを狙いたいならばどうすればいいか?

 答えはビューク君のように、目を"突く"のではなく、
 何といっても攻撃の意図を読まれ難いし、上手くすれば指先が目に入って短時間でも相手の視覚を奪ったり阻害することが出来る。もし意図を読まれてそこまで行かずとも、回避か防御の動きさえ取らせることが出来るなら次の一手への充分な牽制となるだろう。

 面白い…っ!まさかこの異世界に来て、まるで戦国時代の組み打ちの様な返しをされるとは思わなかった。ヤベェ!どこかの戦闘民族じゃないが「オラわくわくして来たぞ!」って感じで楽しくなって来ちまった!

 次はどんな手で来るのか?そう考えながらビューク君の払う目潰しを軽く上体を反らしたスゥェーバックで躱したが、ビューク君の動きは止まらない。

「チッ!…いぁッ‼︎ 」

 と、右手を振るった身体の捻りを反動に、後ろに引いていた左脚が回し蹴りとなって襲い掛かって来た。しかも基本通り意識を分散させて避け辛くなるよう脇腹狙いだ。

「ぃよ…っと!」

 しなるようにして襲い掛かってきた左回し蹴りを一歩下がり回避するが、ビューク君は一瞬の停滞も無く更に身を捻って回転を加速させ、俺の側頭目掛けて後ろ回し蹴りが連続して襲い掛かってくる。うん、なかなかいい動きだ。だが、この程度ではまだ食らってやらん。
 グンッ、と伸びてくる蹴りを大きくバックステップで更に下がって躱す中で、ビューク君の右手が腰に伸びるのが背中越しに見えた。間合いが空いた事で、いよいよ剣を抜くか?と思ったのだが、彼の右手に握られていたものは………、スローイングナイフ⁉︎

 おいおい、"敵認定"早過ぎだろうっ⁉︎ そんな物がまともに当たれば怪我じゃ済まないぞっ⁉︎ 俺が何の関係も無い一般人だったら?と、間違っていた時の場合の事とか考えないのか⁉︎

 ……いや、…?

 ビューク君は、俺が"もしも"一般人だった場合に間違って負傷、殺傷してしまった時に発生する自分に対する責よりも、に少女に降りかかるかもしれない脅威リスクを排除する"もしも"を選んだんだ。

 俺も嘗て経験した事があるから分かるが、護衛というのは本当に大変な仕事だ。何しろ
 攻撃する側であれば標的ターゲットは決まっている為苦労は少ないが、護衛は"誰が味方で誰が敵なのか?"の判断を常に迫られる事になる。この線引きが本当に難しく、どんなに優秀なSPであっても頭を悩まされる非常に厄介な問題なのだ。

 この覚悟と判断。ビューク君は優秀なだけでなく、エリアスという少女か、彼女の家に対して己が身を厭わぬ程の高い忠誠を誓っているようだ。
 俺はここまで計三度、彼の攻撃を躱した。だが、それでビューク君は余計に覚悟を固めてしまったのだろう。自分よりも強いとしても必ず俺を倒す。実力差が想定以上で敵わないとしても、自身の身を犠牲にしてでも俺を留めて少女をする時間を稼ぐ、と。

 スローイングナイフが二本、回転によって更に加算された勢いのまま、ビューク君の手から俺に向かって投げ放たれるが、その二本ともを右手の指に挟んであっさりと掴み取る。

「く…っ⁉︎ やはりこれでもダメか!」

 悔しそうにしながらも、半分は予想していたらしいビューク君の様子を見ていると、頭の中でアイの〈警告アラート〉が鳴り響いた。

『〈警告アラート〉!マスター、七時の方向、〈敵性魔力反応〉です!』
『ああ、ありがとうアイ。 』 

 アイの〈警告〉に頭の中だけで応え、今今掴み取ったばかりのビューク君のスローイングナイフをアイが報告した方向に向けて軽く放ってやる。

「《麻痺矢スタン アロー》! ……えっ⁉︎ 」

 ーーー バヂィィィィィンッ‼︎ ーーー

 直後に短い詠唱によって放たれた《雷属性》の魔法が、ように放り投げたナイフに当たって眩い紫電のスパークの火花を散らして地面へ落下した。

「アリーシャ様っ‼︎ 」
「ビューク、エリアス様を連れて下がりなさい。この男の相手は私がします!」
「しかし…っ!」
「口答えは許しません!早くっ‼︎ 」
「く…っ⁉︎ 」

 やっぱり仲間が居たか…。今のところおっちゃんや周りに被害は及んでいないが、ソニア達に周辺警戒をさせておいて正解だったな。

 白いローブのフードを目深に被りその表情は伺えないが、新しく現れたのは女のようだ。しかも、ビューク君に有無を言わせず命令を出したところを見ると、彼より上位の人間に間違いないだろう。

 しかし………、ビューク君がどこまでやるのか見てみたい、と、ちょっとした悪戯心を出してしまった所為で完全に敵認定されてしまったようだ。
 しまったなぁ…、後でおっちゃん達に謝らなきゃなぁ……。

 ん~~っと自分で状況をややこしくしてしまった事を反省しながら、ポリポリと頭を掻いて取り敢えずは解決策を模索する。

「え~~と…、ここまでモメてから言うのも何だが、こちらに戦う意思は無い。周りに迷惑だしそろそろやめないか?お宅らの大事なお嬢さんに、勝手に食べ物を食べさせようとしたのは謝るよ。悪かった 」

 地球式にはなるが両手を上に上げて、ビューク君にも新しく現れたアリーシャ?という女性に戦う意思が無い事を示してみるが…?

「悪いわね、まだ使ってはいないけれど、アナタが魔法を使えた場合、両手を上げられた程度では『戦う意思は無い』と言われても信用できないわ。それに、そこのビュークの攻撃を苦も無くあしらったばかりか、アナタは死角から狙ったはずの私の《麻痺矢》までも難なく防いでみせた。そんなアナタに何の保証も無く警戒を解くなんて無理な話しよ 」

 うっ、ご意見ごもっとも。俺でもそれは無理な話だ。

「まあ、そりゃなあ…。じゃあ、どうしたら信用してもらえるのかな?」
「簡単よ。。【ココア】‼︎ 」

 ーーー ブウゥゥゥゥゥゥゥゥンッ!ーーー

 アリーシャという女性の鋭い声が通りに響くと、低く唸るような音と共に、建物の屋根からが飛び降りて来た。

「何っ⁉︎ゴーレム………か?」

『違いますマスター!この!これは……、この子は〈ASDアーマード・サポートドロイド〉ですっ⁉︎ 』
『はぁ……っ⁉︎ 』

 突如として目の前に現れた"モノ"。それは馴染み深い"地球"の〈ASDアーマード・サポートドロイド〉だった ーーーー 。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 いつもお読み下さりありがとうございます!

 もうお判りですよね?(笑)
しおりを挟む
感想 233

あなたにおすすめの小説

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~

いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。 他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。 「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。 しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。 1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化! 自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働! 「転移者が世界を良くする?」 「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」 追放された少年の第2の人生が、始まる――! ※本作品は他サイト様でも掲載中です。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる

十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

食うために軍人になりました。

KBT
ファンタジー
 ヴァランタイン帝国の片田舎ダウスター領に最下階位の平民の次男として生まれたリクト。  しかし、両親は悩んだ。次男であるリクトには成人しても継ぐ土地がない。  このままではこの子の未来は暗いものになってしまうだろう。  そう思った両親は幼少の頃よりリクトにを鍛え上げる事にした。  父は家の蔵にあったボロボロの指南書を元に剣術を、母は露店に売っていた怪しげな魔導書を元に魔法を教えた。    それから10年の時が経ち、リクトは成人となる15歳を迎えた。  両親の危惧した通り、継ぐ土地のないリクトは食い扶持を稼ぐために、地元の領軍に入隊試験を受けると、両親譲りの剣術と魔法のおかげで最下階級の二等兵として無事に入隊する事ができた。  軍と言っても、のどかな田舎の軍。  リクトは退役するまで地元でのんびり過ごそうと考えていたが、入隊2日目の朝に隣領との戦争が勃発してしまう。  おまけに上官から剣の腕を妬まれて、単独任務を任されてしまった。  その任務の最中、リクトは平民に対する貴族の専横を目の当たりにする。  生まれながらの体制に甘える貴族社会に嫌気が差したリクトは軍人として出世して貴族の専横に対抗する力を得ようと立身出世の道を歩むのだった。    剣と魔法のファンタジー世界で軍人という異色作品をお楽しみください。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。

狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。 街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。 彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!

ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく  高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。  高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。  しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。  召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。 ※カクヨムでも連載しています

処理中です...