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第26章 邂逅、帝国の聖女

第232話

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「よし、通行を許可する 」

 ここはエイングラウド帝国領最東端にある城塞都市「ベインズティンガス」その守衛門。

 そう、俺達は今「獣王闘国」を離れ、ロードベルク王国とは因縁浅からぬ国、通称"帝国"を訪れていた。

 大陸西側に位置するエイングラウド帝国は、六百年前の〈大戦乱〉に於いて大陸の覇権を握らんと周囲の国々を侵略。瞬く間に征服、併呑。または属国化して西側の覇権を得ると、更に東征を果たすべくロードベルク王国に侵攻した。

 ロードベルク王国は全軍を以ってこれに当たるも、勢いに乗り、精強たる帝国軍の前に緒戦を次々と敗退。しかもその中で王と王太子が深手を負い、敢え無く次々と戦死してしまった。

 残る王族は放蕩の末に冒険者に身をやつしていた第二王子「ジークランス・リグロス・ロードベルク」ただひとりであった。

 当時の貴族達は慌てて即位させたものの、"粗暴で野蛮"と悪名高かったジークランスにはあまり期待していなかった。その為、ジークランスが即位して間も無くは帝国へと寝返ったり、また戦後は帝国へと恭順する意思を内々に打診した貴族も少なくなかったという。

 だが、即位したジークランスは国軍だけでなく冒険者時代からの人脈もフルに使って軍を再編成。帝国の進軍を見事に阻んで見せた。

 そこへ、ジークランスが冒険者時代にパーティを組んでいたダークエルフ、「ジェイーネ・ラル・キサラギ」、後の【黒き武神】が、当時はまだ王国領とはされてなかった「魔の森」周辺の少数民族を併合して義勇軍として参戦。ジェイーネ率いる義勇軍は、少数精鋭の寡兵であったがそれぞれが万夫不当、一騎当千の働きで並み居る帝国軍を次々と撃破、ジークランスをたすけ劣勢にあった王国軍と共に国境線まで帝国軍を撃退させたばかりか、当時帝国と王国の間にあり、王国を攻める橋頭堡として既に墜とされていた小国領まで攻め入った。

 緒戦に於いて、その圧倒的な武力と大兵力によって終始戦いを優位に進めていた帝国だったが、このロードベルク王国の反攻によって総戦力のおよそ四割近くを失い、侵攻から一転、撤退に次ぐ撤退の末、今度は防衛に努めなければならなくなった。

 しかも、帝国の災難はそれだけでは終わらない。『帝国敗走』の報が広がるや否や、"敵の敵は味方"と、帝国に侵攻され、属国とされた周辺諸国が同盟を組み、一斉に反旗を翻したのだ。

 その為、ロードベルク王国へと侵攻する前とは一転、途端に帝国周辺全てで戦火の火の手が上がるという、所謂"四面楚歌"の状態に陥ってしまった帝国は、既に滅亡させて併呑して自領土とした地はともかく、伸び切って拡大した戦線を縮小して占領国からは手を引かざるを得なかった。

 しかし、さすがに元より強大な軍事国家であった帝国である。如何に周辺諸国が同盟を組もうと防衛に専念したことで、一気に攻め込まれるような事にはならなかったが、一時期の勢いは完全に止まり、簡単には身動きが取れない膠着状態となった。

 その隙に周辺国家はロードベルク王国へと打診。内容は当然『ロードベルク王国を旗頭に掲げ、共に帝国を討つべし』である。

 だが、ジークランス王はこれに待ったをかけた。

 ーーーー曰く『自領まで追い返したと言っても今だ帝国の力は強大。如何に連合を組んだとて、攻め入れば手痛い反撃に会うだろう。況してや今はこちらも戦で兵も民も疲弊した状態。これ以上の損耗は、各国家共に存亡の危機にも関わる。ここは領土を取り返しただけで良しとして、和平交渉をするべきだ 」と。

 だが、このジークランス王の言葉には、周辺諸国のみならずロードベルク王国の貴族達も揃って不満を唱えた。なぜならば、ここまでは単なる"防衛戦争"であり、このままではのだ。
 彼等はこのまま帝国領内へと攻め入るべきだと主張したが、ジークランス王は頑としてこの意見を変えることはなかった。

 まあ、としてはそう記載されてはいるが、実際にその場に居た【黒き武神爺さん】によれば ーーーー 、

『ああ"んっ?ふざけた事言ってんじゃねーぞ?何処も彼処も戦でボロボロなクセに、帝国と戦う余裕がどこにあるっつーんだ?テメェ等、ウチロードベルクの尻馬に乗って、自分達の利益が欲しいだけだろうが。これ以上民に負担をかけるようなマネしてんじゃねぇっ‼︎ もう手打ちだ手打ち!まだガタガタ吐かすってんなら、帝国の前に、ゴラァっ‼︎ 』

 ーーーー と、まあ、居並ぶ国内貴族や各国代表に対して、と恫喝で黙らせたらしい。

 勿論純粋に、後々の脅威を払拭したいとの思いもありはしただろうが、それだけでは終わらないのが国や貴族という物。ほんの僅かでも己の利益となるモノを得ようと、あくまで帝国領内へと侵攻して利益を削り取らんとする国内貴族や各国代表だったが、帝国の撤退は、元を正せばジークランス王やその仲間であった爺さん達英雄の予想外の大反撃にあったからであり、逆に言えば無くば周辺諸国だけでなくロードベルク王国も落とされていただろう。

 現在の膠着状態も帝国が英雄達の力を恐れたが故。その最大の要因であるジークランス王や英雄達にそっぽを向かれては、帝国に勝つどころか、ジークランス王が撤収した後には再侵攻され、また占領されてしまうかもしれない。何より強大な帝国軍を撃滅し、退かせた力と敵対するなど考えたくもない。

 それらを考えた上で、ロードベルクの国内貴族や各国代表達は渋々ながらでも口を噤むしかなかった………。



 ……んで、なぜこんな話しを長々としたかと言えば、今俺達が辿り着いた「ベインズティンガス」こそ、六百年前の〈大戦乱〉において、エイングラウド帝国とロードベルク王国、並びに周辺諸国との"停戦条約が結ばれた街"という歴史があるんだそうな。

 元々この街は国境近くに位置しているものの、都市と呼べるほどその規模はそれほど大きくはなく、どこか中途半端な規模の街である。これは、戦略上の役目としては的な役割を負わされていた街だからなのだそうだ。
 どういう事かと言えば、戦略的に重要な要衝となるのは実はその次の街であり、要はこのベインズティンガスが攻められている内に、次の街で完璧な防衛体制を取る為の"時間稼ぎ"とする為に、わざわざを作ったという事らしい。

 戦略的には正しいのかもしれないが、何も知らない街の住民からしてみれば堪ったものじゃない。まあ、こんな考え方は封建社会だから出来ることで、現代地球では絶対無理だな。

 ……しかし、条約ね……。帝国にしてみれば万全を期した上での侵攻作戦だっただろう。首尾よく西側周辺諸国を支配下に納め、全大陸制覇に向け満を持しての東征が、完全に予想外な形でロードベルク王国に頓挫させられてしまった。これは帝国にとって完全に不本意な結果である。

 弱味は見せられないが、周囲を敵に囲まれた状態でこのままロードベルク王国…いや、"英雄達"に攻め込まれてもマズイ。プライドと現実問題でのそんなギリギリの選択が、終戦ではなく"停戦"だったんだろうな。

 ようは、『いや、俺等負けてねーし 』ってやつだ。

 戦闘は停止するが、いつでも巻き返すことは出来るんだぞ?という意思表示は残して周辺諸国を牽制していた訳だ。
 現に、帝国が周辺各国と"終戦協定"を結んだのは、〈大戦乱〉後六百年間も経った近年になってやっとなんだそうな。

 その契機となったのが、現エイングラウド帝国皇太子「ベルファスト・ルガス・エイングラウド」と、ロードベルク王国第一王女「マリーベル・リグ・ロードベルク」の婚姻だった。

 "停戦状態"と言っても、六百年という長い時間の間、何も常に緊張状態にあったという訳じゃない。確かにとして停戦という形にしてはいたものの、両国は互いに国交を深め、近年では嘗て戦争状態にあったとは思えないほどに交流が盛んになっていた。
 そんな中、両国の融和政策の一環として、第一王女のマリーベルが留学生として帝国の学院へと赴いた際にベルファスト皇太子と出会い、恋に落ちた。そこで、両国の政府はこれを良い機会と捉えて長年の停戦に終止符を打つ決定を下した。そしてその両国の友好の象徴としてベルファスト皇太子とマリーベル王女の婚姻を大々的に執り行い、その席で帝国皇帝アベリストヴィズから、祝賀の言葉と共に終戦宣言が発せられたのだ。

 結婚式自体は当然ながらエインズグラウド帝国の帝都「ロンズドゥン」の大聖堂で行われたが、マリーベル王女の輿入れの際に、ベルファスト皇太子が自らマリーベル王女を出迎える場所として選んだのが、嘗て"停戦条約"が締結されたここ「ベインズティンガス」であり、以後、「ベインズティンガス」はと呼ばれているそうな。

 これによって、長きに渡る戦争はやっと終結を迎え、漸く"仮初め"ではなく本当の平和が訪れた、という訳だ。ま、実のところは帝国としても良いだったんだろう。
 意地を張ったはいいが、"停戦"ということは、ということになる。ご存知だろうが、軍隊というモノはだいたいにおいて維持に相当な金のかかる金食い虫だ。本当ならさっさと軍備を縮小してその予算を国内に振り向けたかったんだろうが、停戦状態ではなかなかそんな訳にはいかない。だから皇太子と王女の婚姻は、面子を保ったまま戦争を終わらせる"良い口実"、まさに「渡りに船」だった訳だ。

 六百年も経てば嘗ての恨み辛みもほぼ薄れている。そんなこんなで、その恩恵を受けた周辺各国もやっと緊張状態を解除することが出来、さあ、これから本格的に国家繁栄だ!と取り組み始めたところで例の【黒い魔獣】騒ぎである。

 しかし、長い停戦状態にあった西側諸国はいつまた戦火の火の手が上がってもいいように、軍隊の練度を維持していたお陰で大陸の東側諸国に比べて魔獣被害は比較的少なかったという、世の中何が功を奏するかは分からない物である。

 さて………。んで、なんで俺達がそんな歴史ある街「ベインズティンガス」を訪れているのかといえば、婆さんからのの為である。つまり、先頃"調査"の為に帝国へと出向していたロリ婆ァ……、もとい、トーレスを迎えに来た訳なんだが……。

 俺達は、ここに来る前に出向いた「獣王闘国」で、ある事件に巻き込まれた。その事件とは、謎の組織による「獣王闘国」王都「アニマポリス」襲撃、並びにその混乱に乗じての"獣王暗殺"である。

 どうやらその組織こそが、例の【黒い魔獣】による一連の事件の黒幕のようなんだが、その際にそいつらの幹部らしき連中と接触。その異様な能力によって少なくない被害も受けはしたものの、俺達は獣王闘国の戦士達と協力し、何とかその陰謀を未然に防ぐことが出来た訳なんだが………。

 そいつらが名乗った名前が、このイオニディアではなく、どう考えても俺の記憶にある地球に縁のある名前であったのだ。

 襲撃の手口といい、名前といい、謎は深まるばかりだ。

 しかも、その時に連中が使った兵器は、俺が魔道具によって再現しようとした【強化外殻】を、で再現したものだった。

 そちらも何とか撃退したものの、その後婆さんからの連絡で、その"人型の魔獣"とでも言うべき形状の〈生体式強化外殻〉は、獣王闘国で事件を起こす前には帝国領内、もっと詳しく言えばこの「ベインズティンガス」近郊で活動していたらしく、運悪くその調査に訪れていたトーレス達がこれに遭遇。トーレス自身は無事だったらしいが、調査隊は壊滅という多大な被害を受けたという。
 
 現在トーレスはその調査隊の生き残りと共に「ベインズティンガス」の冒険者ギルドの支部に身を寄せているそうで、婆さんからのの依頼が、そのトーレスと調査隊の生き残りを迎えに行って欲しい、というものだったのだ。

 その為、俺達は急遽ロードベルクへの帰還の予定を変更して、こうしてトーレス及び調査隊の生き残りを迎えに来た訳だ。

「ふ~ん?思ったより活気がある街じゃないか 」
「そうですね、もともとはもう少し小さな街だったらしいですが、先のマリーベル王女殿下とベルファスト皇太子の御結婚から、ロードベルク王国との貿易の窓口の街として、どんどん発展してきてるみたいですよ、ヒロト兄さん 」
「"両国友好始まりの地」ねぇ………?ま、これ以上無いプロパガンダだわな 」

「あっ!ねえねえ、ヒロト兄ィ!あったよ、冒険者ギルド‼︎ 」

 そんな話をしながら街中を歩いていたところで、マーニャが目的の冒険者ギルドの建物を見つけたようだ。

「あそこにトーレス様が居るのかい兄貴?」
「婆さんの話だと、そういう事らしいがな。取り敢えず行ってみようぜ 」

 外であれこれ話していても始まらない。と、いう事で、まずは冒険者ギルドに入り、ベインズティンガス支部の受付嬢さんに聞いてみたところ、この建物内ではなく街にある【金の若木亭】という宿屋の方に滞在しているとの事だった。

 ま、当たり前だよなぁ、冒険者ギルドにも一応の宿泊施設があるとはいえ、それは初心者や低ランク冒険者がになってしまったりした時の救済用施設で、本当にベッドがあるだけの簡素な小部屋しか無いからな。

 そこで改めてその【金の若木亭】へと向かった俺達だったが、そこで俺達が目にしたモノは我が目を疑う光景だったのだ………⁉︎





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 明けましておめでとうございます。旧年中は大変に多くの皆様に応援して頂き、本当にありがとうございました。

 本年も何卒宜しくお願い致します。
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