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《四歩》セカンドオピニオン
しおりを挟む水卜「~…って言われてさー」
僕「へぇー」
水卜「でね、~…」
珍しく患者が来ない
今日は月曜日
12:24
平日の始めという事もあって、
月曜日はいつもこんな感じだ。
そして今日は手術もない!
ゆっくり午前中のカルテを書いて、
ご飯だ!
水卜「ちょっと先生? 聞いてます?」
僕「…あっ! うん! 聞いてる!」
お昼の事ばかりで全然聞いていなかった…。
そして、
あの女性の高笑いを聞いてから3日が経っていた。
その日から最後まで残ることはなく、皆と同じくらいで退勤ができていた。
だから全然気にしていなかった
なんなら忘れていた。
患者さん「〇〇病院で抗生剤もらってて…」
僕「他に内服してる薬はありますか?」
よく来るのだ
他の動物病院に通院しているが、
まったく良くならず
本当にこの治療法で合っているのかを疑って、改めて診察を希望している患者さんのご家族。
つまり、
【セカンドオピニオン】
高度な医療を提供しているうちの病院へのセカンドオピニオンは、ほぼ毎日と言っていいほど来る。
そして、そのだいたいの患者さんは重症だったり…
患者さん「ずっと吐いてて…」
僕「詳しく検査させて下さい。まずは血液検査から、」
患者さん「はい、お願いします」
………………
………
…
水卜「……OVERですね」
僕「…OVERだな……」
Lipの値があまりの高値の為、機械では測定不可を示す。
Lipの高値は 膵炎 を示していた
これは今すぐ点滴が必要だ…
もっと言うと入院をしてほしい…
患者さん「…やっぱり……」
僕「やっぱり、といいますと?」
患者さん「絶対何かあると思ったんです…」
見付けてくれた事へ感謝の言葉をいただいたが、入院は希望されなかった…
年齢も年齢で、延命などは望まないようだ。
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