64 / 74
ORDER-2 ホワイトソーダ
▽きみと僕とアイツのはじめての。 -4-
しおりを挟むそのまま首筋に口づける。
ーーチュ、チュウッ…と音をたてながら舐るように首から少しずつ下がり、鎖骨の筋をつつぅと滑らかな動きで、まるで甘い甘い砂糖菓子を味わうかのように舌の先と表で愛ぶり続ける。
「んっ、あっ…そ、うた……
はぁっ…だめ、あっ」
その愛撫からはずっと、欲しくて欲しくて堪らなかったという強く熱い想いが絶えず発せられているようで、全身が蕩けそうなほど、求められる悦びに満たされて気持ちが良くて仕方がなくて。
「ン……あっ、痛、…んっんっ」
「好きだよ、深月、すごく……綺麗だ。
深月………」
胸の上の薄い皮膚を舌と上唇で挟むように強く吸う。
チク、チクン、とまるで小さな棘で刺されているような痛みが伝わってきて、その度に、深月は不思議で仕方なくなる。
どうしてこんなにも。
はじめて、だとか、わからないだなんて言いながらーー……
まるで、何度も何度もこの、自分の身体のすべてに触れたことがあるかのような。とても知り尽くしているような仕草と愛撫を繰り返すのだろうか。
とても混乱してしまい、つい、情けない顔で「んっん、」と声を出してしまう。
そんなことを考えていると突然、シーツに押さえつけられていた右手が解放される。
重みを感じなくなった手首に何故か不安さが募る深月が目を開けようとしたその時。
胸元まで降りてきた篠原の唇に、胸の突起を摘まれる。
「ん、!っあ…っそう…たっ…あ、あっ待っ」
「はぁ……っ深月、乳首、可愛い……気持ちいい?……ねぇ、深月」
「んんン……っは、ぁっ…」
舌先から唾液を垂らし擦り付けるよう舐り口に含んでチュチュ、と強く吸っては、また周りを舌で這いながら……顔をやたらと大袈裟に動かして見せるので、その荒々しさにひたすら昂ってしまう。
大きな手のひらで脇腹から腰のくびれを撫でながら少し前に浮き上がる肋骨の皮膚をなぞり、さらにその上へ。右側の桃色に染まる突起にたどりつくと、親指の腹でクリクリ、と押しては離し、きゅきゅ、と摘む。
「あっ、はぁ、だめ、だめ…っ……そうたっ…
それ、気持ちいい……ダメ……やだ…」
「気持ちいいんだ。
ーーーなのに、だめなの?本当に?」
「~~~………っ……」
そうわざとらしく意地悪く見上げる。
左手と、唇と舌を使いさらに強く激しく深月の反応をうかがうように愛撫を繰り返す。
「ねぇ、んっん……待って、蒼太」
問いかけに篠原は動きを止める。
「ーーーなに?」
「そう、た……なんで、こんなにいろんなこと……。
ーー本当に、はじめて……?」
深月が潤んだ目で問いかける。
自分だってそんなに経験がある方では無い、だけれど。
本来ならば、未経験者と経験者では明らかに違いが出るのが当たり前のはずだ。
(なんでこんな、手慣れてるというか……
やりたい事全部、解っててし尽くしてるみたいに。
まるで俺の身体、ずっと前から……知ってる、みたいに)
「………………」
篠原は少し黙った後、深月の胸のそば、上目遣いにじっと見上げるとふふ、と笑う。
「知りたい?ーーーどうしてなのか」
「ーーーえ?……あっ!」
ーーーグイッ
突然二の腕を掴み引き上げられたかと思うと、うつ伏せの状態へマットレスのうえ、身体を押さえつけられる。
「ちょっと……な、何して」
突然四つん這いにされ驚きとともに背後へ視線を向けようとするが、真上に居る篠原の刺さるような視線にどきりとして押し黙ってしまう。
「教えてあげようか。
アイツと、俺の秘密……」
深月の白く繊麗な背中をまるで見惚れるかのように眺めると、ゆっくり覆い被さるよう身体を近づけ頸に鼻を擦り付ける。
「こんな風にさ………毎晩。
ずーーーっと…深月のこと夢の中で………」
耳の裏側にチュ…とキスをして、
“めちゃくちゃに犯しまくってたからだよ”
そう囁いた。
11
お気に入りに追加
29
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
腐男子(攻め)主人公の息子に転生した様なので夢の推しカプをサポートしたいと思います
たむたむみったむ
BL
前世腐男子だった記憶を持つライル(5歳)前世でハマっていた漫画の(攻め)主人公の息子に転生したのをいい事に、自分の推しカプ (攻め)主人公レイナード×悪役令息リュシアンを実現させるべく奔走する毎日。リュシアンの美しさに自分を見失ない(受け)主人公リヒトの優しさに胸を痛めながらもポンコツライルの脳筋レイナード誘導作戦は成功するのだろうか?
そしてライルの知らないところでばかり起こる熱い展開を、いつか目にする事が……できればいいな。
ほのぼのまったり進行です。
他サイトにも投稿しておりますが、こちら改めて書き直した物になります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる