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人類を継ぐ者
42.倒錯の女神
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確かに美奈ちゃんは訳の分からない早業で勝ったのは勝ったんだけど、なんかインチキ臭かったんだよな。
「あー、最初負けたじゃん?」
「最後には勝ったのよ!」
そう言って誇らしげに胸を張る美奈ちゃん。
由香ちゃんは何の話をしているのか、ポカンとしている。
「昔、2台のタブレットで時間を競ったんだよ」
「先輩もやってみれば分かるわ!」 そう言って悪だくみをする美奈ちゃん。
「二次方程式の答えを早く回答した方が勝ち、って話?」
「そうそう、応京大生なら赤ちゃんに負けちゃダメよ!」
ナチュラルにハードルを上げる美奈ちゃん。
「いやいや、シアンはまだ●の数しか答えられないんだから勝負はまだ先……」
「誠さん! 由香ちゃんばかり贔屓してる~!」
俺を非難の目で見る美奈ちゃん。
「いや、シアンにはまだ解けないって……」
「やってみなきゃわからないじゃない! 私の時はぶっつけ本番でやらせたくせに!」
「いや、また日を改めてね……」
しどろもどろの俺を見て、由香ちゃんは、
「誠さん、大丈夫ですよ、二次方程式解けばいいだけですよね?」
「そ~う、そう! 簡単よ!」
「あ~……。じゃ、やるだけやってみるか? シアンにはまだ無理だと思うけど……」
由香ちゃんに予備のタブレットを渡した。
「シアン、難しいかもだけど解いてみてごらん」
俺は競争の準備を整えた。
「では、用意……スタート!」
タブレットの画面に二次方程式の問題が出る。
画面をじっと睨む二人。
マウスの時の学習回路がどこまで生きてるかだよね、大幅に構造変わっちゃったからそのままじゃ動かないと思うんだよな。
二人とも必死に画面を睨む。
「あー、これは答えの選択肢を代入しちゃえば速いのね!」 そう言って暗算し始める由香ちゃん
その隣でシアンがおもむろに正解をタップ!
ピンポーン!
「え!?」
由香ちゃんが思わずシアンを見る。
一度解き方が分かったシアンは無敵だ。
ピンポーン!ピンポーン!ピンポーン!ピンポーン!ピンポーン!ピンポーン!ピンポーン!
あーあ……。
由香ちゃんは唖然として凍り付いた。
「シアンちゃん……あなた……」
「先輩! 応京大生として勝たなきゃダメですよ!」
美奈ちゃんがニヤニヤしながら言う。
「こんなの勝てる訳ないわよ……」
由香ちゃんがしょげる。
「私は勝ったわよ! ね、誠さん?」
「まぁ、確かに勝った……かな?」
「何よその歯切れの悪い言い方!」
膨らむ美奈ちゃん。
「え? 美奈ちゃん本当にこれに勝ったの?」
「そうよ! 血の滲む苦労を重ねて圧勝したのよ!」
「あー、勝敗はあまり関係ないよ、要はシアンがちゃんと成長してるかどうかを体感してもらうための……」
「何言ってんの!? 勝負は勝たなきゃダメなのよ!!!」
妙にこだわる美奈ちゃん。
「じゃぁ美奈先生! 模範演技をお願いします!」
由香ちゃんが美奈ちゃんの手を取ってお願いする。
「え?」
墓穴を掘る美奈ちゃん。
「確かにそこまで言うなら、勝者のお手並みを見せた方がいいかと……」
俺も控えめに追い込む。
「い、いいわよ! その代わり、私が勝ったら『シアンのママ』の称号は貰うわよ!」
また意地悪な事を言い出した……。
「え!? そ、それは……」
うつむく由香ちゃん。
「勝負は命がけよ! 何かご褒美が無きゃできないわ!」
美奈ちゃんは意地悪な笑顔でにっこり笑う。
由香ちゃんはしばらくうつ向いていたが、意を決して顔を上げて美奈ちゃんを見た。
「……。いいわよ、その代わり、負けたらオフィスで誠さんにベタベタするの止めてね」
美奈ちゃんの表情がこわばる。
なぜそこで俺が出てくるんだ?
「え!? ちょっ……」
言いかけた俺の言葉をさえぎって美奈ちゃんが言う。
「ベタベタって何?」
「ハグしたりキスしたり、良くないと思うわ」
なんだかヒートアップしてきた、マズい感じがする。
「先輩だってこないだハグしてもらってたじゃない!」
「誠さんからするのはいいの! 女の子から頻繁に行くのはちょっと見苦しいわ」
「ふ~ん、じゃ、条件を変えるわ、私が勝ったらいつでもどこでもベタベタするわよ! 負けたらやらない! これでどう?」
俺はたまりかねて口をはさむ
「ちょっと待って、二人とも、冷静に……」
「誠さんは黙ってて!」「誠さんは黙ってて!」
二人がハモりながら、有無を言わさない圧力で俺をにらむ。
「は、はぃ……」
由香ちゃんは美奈ちゃんをにらむと、
「いつでもどこでもベタベタって猫じゃないんだから、おかしいわよ」
「実際にベタベタするとは言ってないわ、権利の問題よ。負けたらダメだと禁止されるなら勝ったら自由にやらせてって話」
しばらく由香ちゃんと美奈ちゃんはにらみ合った。二人の間には見えない火花が激しくバチバチ飛び散っている。
俺はおろおろするしかなかった。
由香ちゃんが口を開く。
「……。分かったわ、その代わり相手はシアンじゃなくて私がやるわ」
「え? 先輩が?」
ちょっとバカにした感じで笑う。
「私だって応京大生よ、舐めると火傷するわよ!」
いつになく強気である。でも、前回の美奈ちゃんの高速回答の姿を見てる俺としては、由香ちゃんが勝てるとは思えない。
「いやいや、由香ちゃん、美奈ちゃんの回答速度は異常だよ。普通にやったら絶対勝てないって」
「強敵なのは知ってるわ。でも、女には逃げてはいけない勝負と言うのがあるの」
いや、逃げていいと思うんだけどな……。
「ただ、1問勝負、新問題にして」
由香ちゃんは美奈ちゃんを見て言った。
「ふぅん、考えたわね……、いいわよ」
美奈ちゃんは余裕の笑みを浮かべる。
え? 美奈ちゃんは新問題でも大丈夫なのか?
俺はてっきり正解を暗記してたんだと思ったんだが……。
「誠さん、早く準備して!」
由香ちゃんに急かされて、新しい問題を作ってタブレットにセットした。
雨降って地固まるという事もあるしな、まずは正々堂々戦ってもらうのが一番かもな。
俺はタブレットを一台ずつ渡した。
二人はそれぞれ目を瞑って何かを思っている。勝負は一瞬で決まる、精神の集中具合が勝敗を分けそうだ。
「はい、準備は良いかな?」
二人はゆっくりと頷いた。
「俺としてはこんな勝負は……」 そう言いかけたら
「いいから早くやって!」「いいから早くやって!」
また二人にハモられた。
実はこの二人、息ピッタリじゃない?
オホン!
軽く咳払いをして――――
「それでは始めます……」
張り詰めた緊張感が部屋中を覆う。
「用意! ……スターッ」
ピンポーン!
由香ちゃんのタブレットが鳴り響く。
えっ!?
俺も美奈ちゃんも唖然とした。
俺が開始の信号をタブレットに送ったと同時に、由香ちゃんは回答をタップしたのだ。
「はぁ!?」
思わず固まる美奈ちゃん。
無言で力強くガッツポーズする由香ちゃん。
「私、この手の勝負で負けた事ないの……」
満面の笑みで美奈ちゃんを見る。
「ハッ、ハハッ、、ハッハッハ、ハッハッハッハッハー!」
美奈ちゃんが笑いだした。
俺は由香ちゃんに聞く。
「問題見ずに押したよね?」
「え? ちゃんと問題見て、解きましたけど何か? 私の勝ちですよね?」
にっこりと笑顔で返す由香ちゃん。
いやいや、解けないって。問題表示とほぼ同時だったから、最初から押すボタンを決めていたのだろう。決め打ち。
勝率は50%、すごい賭けに出たな。
「うん、まぁ、文句なく由香ちゃんの勝ちだけど」
美奈ちゃんは延々と笑っている。
「ハッハッハッハッ……ヒー、おかしい!」
「何がそんなにおかしいのよ!」
憤慨して由香ちゃんが言う。
美奈ちゃんは居住まいを正すと、急に真剣な目で由香ちゃんを見て言った、
「先輩! 先輩の漢気に惚れました! 付き合ってください!」
いきなり愛の告白を始めた。
「え? 何? いきなりどうしたの?」
うろたえる由香ちゃん。
「私、人間に勝負で負けたのは初めてかも知れない。ビビッと来ました、先輩!」
人間にって……まぁ確かに前回はAIのマウスだったけど……。
「え? 私は……そういう気はないから女性とは付き合えないのよ」
必死に逃げる由香ちゃん。
「えー? 女同士も……いいものよ。ふふふ」 そう言いながら危険な眼で由香ちゃんの手をガシッと掴む。
さすがにまずいので、
「美奈ちゃん、そういう嫌がる事しちゃダメだよ」
「そ、そうよ、気持ちは嬉しいけど私には応えられないわ」
「えーっ!? この気持ち、どうしたらいいの?」
由香ちゃんの胸に飛び込む美奈ちゃん。
「柔らか~い……。せんぱ~い、もう離さない……」
美奈ちゃんは仕方なくハグし、困った顔を俺に向ける。
俺は肩をすくめて首をかしげた。
心のままに生きるというのはこう言う事だよね。
本人は良いかもしれないけど周りは大変だわ。
「あー、最初負けたじゃん?」
「最後には勝ったのよ!」
そう言って誇らしげに胸を張る美奈ちゃん。
由香ちゃんは何の話をしているのか、ポカンとしている。
「昔、2台のタブレットで時間を競ったんだよ」
「先輩もやってみれば分かるわ!」 そう言って悪だくみをする美奈ちゃん。
「二次方程式の答えを早く回答した方が勝ち、って話?」
「そうそう、応京大生なら赤ちゃんに負けちゃダメよ!」
ナチュラルにハードルを上げる美奈ちゃん。
「いやいや、シアンはまだ●の数しか答えられないんだから勝負はまだ先……」
「誠さん! 由香ちゃんばかり贔屓してる~!」
俺を非難の目で見る美奈ちゃん。
「いや、シアンにはまだ解けないって……」
「やってみなきゃわからないじゃない! 私の時はぶっつけ本番でやらせたくせに!」
「いや、また日を改めてね……」
しどろもどろの俺を見て、由香ちゃんは、
「誠さん、大丈夫ですよ、二次方程式解けばいいだけですよね?」
「そ~う、そう! 簡単よ!」
「あ~……。じゃ、やるだけやってみるか? シアンにはまだ無理だと思うけど……」
由香ちゃんに予備のタブレットを渡した。
「シアン、難しいかもだけど解いてみてごらん」
俺は競争の準備を整えた。
「では、用意……スタート!」
タブレットの画面に二次方程式の問題が出る。
画面をじっと睨む二人。
マウスの時の学習回路がどこまで生きてるかだよね、大幅に構造変わっちゃったからそのままじゃ動かないと思うんだよな。
二人とも必死に画面を睨む。
「あー、これは答えの選択肢を代入しちゃえば速いのね!」 そう言って暗算し始める由香ちゃん
その隣でシアンがおもむろに正解をタップ!
ピンポーン!
「え!?」
由香ちゃんが思わずシアンを見る。
一度解き方が分かったシアンは無敵だ。
ピンポーン!ピンポーン!ピンポーン!ピンポーン!ピンポーン!ピンポーン!ピンポーン!
あーあ……。
由香ちゃんは唖然として凍り付いた。
「シアンちゃん……あなた……」
「先輩! 応京大生として勝たなきゃダメですよ!」
美奈ちゃんがニヤニヤしながら言う。
「こんなの勝てる訳ないわよ……」
由香ちゃんがしょげる。
「私は勝ったわよ! ね、誠さん?」
「まぁ、確かに勝った……かな?」
「何よその歯切れの悪い言い方!」
膨らむ美奈ちゃん。
「え? 美奈ちゃん本当にこれに勝ったの?」
「そうよ! 血の滲む苦労を重ねて圧勝したのよ!」
「あー、勝敗はあまり関係ないよ、要はシアンがちゃんと成長してるかどうかを体感してもらうための……」
「何言ってんの!? 勝負は勝たなきゃダメなのよ!!!」
妙にこだわる美奈ちゃん。
「じゃぁ美奈先生! 模範演技をお願いします!」
由香ちゃんが美奈ちゃんの手を取ってお願いする。
「え?」
墓穴を掘る美奈ちゃん。
「確かにそこまで言うなら、勝者のお手並みを見せた方がいいかと……」
俺も控えめに追い込む。
「い、いいわよ! その代わり、私が勝ったら『シアンのママ』の称号は貰うわよ!」
また意地悪な事を言い出した……。
「え!? そ、それは……」
うつむく由香ちゃん。
「勝負は命がけよ! 何かご褒美が無きゃできないわ!」
美奈ちゃんは意地悪な笑顔でにっこり笑う。
由香ちゃんはしばらくうつ向いていたが、意を決して顔を上げて美奈ちゃんを見た。
「……。いいわよ、その代わり、負けたらオフィスで誠さんにベタベタするの止めてね」
美奈ちゃんの表情がこわばる。
なぜそこで俺が出てくるんだ?
「え!? ちょっ……」
言いかけた俺の言葉をさえぎって美奈ちゃんが言う。
「ベタベタって何?」
「ハグしたりキスしたり、良くないと思うわ」
なんだかヒートアップしてきた、マズい感じがする。
「先輩だってこないだハグしてもらってたじゃない!」
「誠さんからするのはいいの! 女の子から頻繁に行くのはちょっと見苦しいわ」
「ふ~ん、じゃ、条件を変えるわ、私が勝ったらいつでもどこでもベタベタするわよ! 負けたらやらない! これでどう?」
俺はたまりかねて口をはさむ
「ちょっと待って、二人とも、冷静に……」
「誠さんは黙ってて!」「誠さんは黙ってて!」
二人がハモりながら、有無を言わさない圧力で俺をにらむ。
「は、はぃ……」
由香ちゃんは美奈ちゃんをにらむと、
「いつでもどこでもベタベタって猫じゃないんだから、おかしいわよ」
「実際にベタベタするとは言ってないわ、権利の問題よ。負けたらダメだと禁止されるなら勝ったら自由にやらせてって話」
しばらく由香ちゃんと美奈ちゃんはにらみ合った。二人の間には見えない火花が激しくバチバチ飛び散っている。
俺はおろおろするしかなかった。
由香ちゃんが口を開く。
「……。分かったわ、その代わり相手はシアンじゃなくて私がやるわ」
「え? 先輩が?」
ちょっとバカにした感じで笑う。
「私だって応京大生よ、舐めると火傷するわよ!」
いつになく強気である。でも、前回の美奈ちゃんの高速回答の姿を見てる俺としては、由香ちゃんが勝てるとは思えない。
「いやいや、由香ちゃん、美奈ちゃんの回答速度は異常だよ。普通にやったら絶対勝てないって」
「強敵なのは知ってるわ。でも、女には逃げてはいけない勝負と言うのがあるの」
いや、逃げていいと思うんだけどな……。
「ただ、1問勝負、新問題にして」
由香ちゃんは美奈ちゃんを見て言った。
「ふぅん、考えたわね……、いいわよ」
美奈ちゃんは余裕の笑みを浮かべる。
え? 美奈ちゃんは新問題でも大丈夫なのか?
俺はてっきり正解を暗記してたんだと思ったんだが……。
「誠さん、早く準備して!」
由香ちゃんに急かされて、新しい問題を作ってタブレットにセットした。
雨降って地固まるという事もあるしな、まずは正々堂々戦ってもらうのが一番かもな。
俺はタブレットを一台ずつ渡した。
二人はそれぞれ目を瞑って何かを思っている。勝負は一瞬で決まる、精神の集中具合が勝敗を分けそうだ。
「はい、準備は良いかな?」
二人はゆっくりと頷いた。
「俺としてはこんな勝負は……」 そう言いかけたら
「いいから早くやって!」「いいから早くやって!」
また二人にハモられた。
実はこの二人、息ピッタリじゃない?
オホン!
軽く咳払いをして――――
「それでは始めます……」
張り詰めた緊張感が部屋中を覆う。
「用意! ……スターッ」
ピンポーン!
由香ちゃんのタブレットが鳴り響く。
えっ!?
俺も美奈ちゃんも唖然とした。
俺が開始の信号をタブレットに送ったと同時に、由香ちゃんは回答をタップしたのだ。
「はぁ!?」
思わず固まる美奈ちゃん。
無言で力強くガッツポーズする由香ちゃん。
「私、この手の勝負で負けた事ないの……」
満面の笑みで美奈ちゃんを見る。
「ハッ、ハハッ、、ハッハッハ、ハッハッハッハッハー!」
美奈ちゃんが笑いだした。
俺は由香ちゃんに聞く。
「問題見ずに押したよね?」
「え? ちゃんと問題見て、解きましたけど何か? 私の勝ちですよね?」
にっこりと笑顔で返す由香ちゃん。
いやいや、解けないって。問題表示とほぼ同時だったから、最初から押すボタンを決めていたのだろう。決め打ち。
勝率は50%、すごい賭けに出たな。
「うん、まぁ、文句なく由香ちゃんの勝ちだけど」
美奈ちゃんは延々と笑っている。
「ハッハッハッハッ……ヒー、おかしい!」
「何がそんなにおかしいのよ!」
憤慨して由香ちゃんが言う。
美奈ちゃんは居住まいを正すと、急に真剣な目で由香ちゃんを見て言った、
「先輩! 先輩の漢気に惚れました! 付き合ってください!」
いきなり愛の告白を始めた。
「え? 何? いきなりどうしたの?」
うろたえる由香ちゃん。
「私、人間に勝負で負けたのは初めてかも知れない。ビビッと来ました、先輩!」
人間にって……まぁ確かに前回はAIのマウスだったけど……。
「え? 私は……そういう気はないから女性とは付き合えないのよ」
必死に逃げる由香ちゃん。
「えー? 女同士も……いいものよ。ふふふ」 そう言いながら危険な眼で由香ちゃんの手をガシッと掴む。
さすがにまずいので、
「美奈ちゃん、そういう嫌がる事しちゃダメだよ」
「そ、そうよ、気持ちは嬉しいけど私には応えられないわ」
「えーっ!? この気持ち、どうしたらいいの?」
由香ちゃんの胸に飛び込む美奈ちゃん。
「柔らか~い……。せんぱ~い、もう離さない……」
美奈ちゃんは仕方なくハグし、困った顔を俺に向ける。
俺は肩をすくめて首をかしげた。
心のままに生きるというのはこう言う事だよね。
本人は良いかもしれないけど周りは大変だわ。
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