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秘密の味

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 とりあえず、俺は一気に水を煽って中身を空にすることにした。それを手に取ったままキッチンへと戻る。

 途中で抜け出したため、何だか物足りない感じがする。何かないかと探してみる。

 すると、やけに小洒落た包みを見つけた。全く思い出せないでいたので開けてみることにした。

 そこには、テディベアの形をしたボトルが入っており、よく見るとウイスキーが入っているようだ。

 こんなものをどうしたのかと思い返してみると、いつだか金森さんがくれたものだった気がした。小さいボトルではあるが、度数はそこそこあるようだ。

 今日はこれだけにしておこう。

 ウイスキーの入ったボトルと空にしたばかりの濡れたコップを手にし、俺はソファへと戻る。

 反対側の空いている場所に座り、ほんの少しだけ入れる。独特の香りが漂ってくる。

 ウイスキーは香りから楽しむ。確か、金森さんが教えてくれたことだった気がする。
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