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報告します
しおりを挟む「おめでとう! 嬉しいわ」
「ジルベルト! やればできるじゃないか!」
フローリア様とルシアン様に婚約前提のお付き合いをする事となった。と話をしました。
「ありがとうございます……」
恥ずかしいけれど、二人には聞いてほしいし祝福の言葉を貰って嬉しい。
「それでいつ婚約するの?! ジルがダメだったらお兄様を紹介しようと思っていたのよ」
「それは、それだけは……やめてくれ」
いやいや、公爵家に嫁になんていけないでしょ! 無理無理! ジルベルト様に激しく同意した。
「それなら……従兄弟でも」
「ジルベルトを揶揄うのはやめてやってくれ。良かったな。オフィーリアもジルベルトをよろしく頼むな。僕で力になれる事ならなんでもするからな」
ジルベルト様と目が合い、頷いた。
「本当にいいですか! お願いがあります」
「ん、どうした? 勢いが……凄いな」
「ルシアン様にしか頼めませんもの!」
「それは妬けちゃうわよ! 私ではダメなの?! 何か欲しい物でもあるの?」
フローリア様が何が欲しいの! 婚約の記念のプレゼントならなんでも買ってあげるわよ! と言ってくれましたがそうではなくて……それにフローリア様の言うなんでもって怖いわ。
「次の学年からは成績順でクラス分けがあるじゃないですか! ルシアン様、フローリア様、ジルベルト様と同じクラスになれたら楽しいだろうと思って……今の成績だと絶対とは言えないのです。それに私の先生も領地に行ったままで勉強は頑張りますけれど、足りないところを補填してもらいたくて……」
ガリ勉反対! と言っていた過去の自分に喝を入れたい! 今のまま上の中の下なら問題なくAクラスなんだろうけれど、上位者のお茶会に参加したい生徒たちがガリ勉を始めているって聞いた。なんでまた私達の学年は優秀な人が多いのよっ!
「あぁ、そんなことか。お安いご用だ。皆で同じクラスだと楽しいだろうな。任せてくれ、オフィーリアのAクラスを約束しようではないか」
最高の味方を手に入れました!
「やったなオフィーリア」
「うん! ルシアン様ありがとうございます」
「それは大事ね! 今のままでも大丈夫だと思うけれど念には念をって言う事ね!」
次のテストで今のまま成績をキープ出来れば問題はないのだけど、公爵家と侯爵家の子息令嬢はAクラスが決定しているといっても過言ではない。勿論私達とは子供の頃から教育されている内容が違うと思うけれど忖度も……ある! 大きな声では言えません!!
「よろしくお願いします!!」
ジルベルト様なんてBクラスでも良いよ。僕もBクラスに志願すれば良いだけの話だよね。って言ったの! そうですね、お願いします。なんて言うわけないでしょうが! ちょっとケンカに(初めて)なりそうだったわ! バカにしてっ! って言うと笑って私ならそう言うと思ったって言ったの。ジルベルト様を私のレベルに合わせるわけにいきませんから、それなら私がレベルを上げるしかない! 使えるものは使うし、こんな頭ならどれだけでも下げて見せましょう!
「もうすぐ社交界デビューもあるしその前に婚約しちゃわないとね」
私が狙われる! って言われているけれど、ジルベルト様の人気が凄いの! ジルベルト様は本当に優しいし笑った顔とか照れた顔とか本当に……カッコイイの! だから……不安になる。私の取り柄といえばよく食べてよく寝ることだし……成績だってちょっと普通より良いくらいでフローリア様やルシアン様に比べたら至って普通の子だし……
「オフィーリアどうしたの? お菓子を食べすぎてお腹でも痛いの?」
……今日はそんなに食べていませんよ?
「どうした?」
「早く婚約しないとジルベルト様が誰かに取られるかと思って……」
「ははっ、それはないだろう! ジルベルトはずっとオフィーリア一筋なんだから舞い上がっていて他の令嬢なんか眼中にないぞ」
「……ずっと?」
「……それは追々説明するけれど、ルシアンのいう通りそれはない」
「そうよね。ジルから好意を持つなんて始めてでなくって? この私にも惚れなかったんだから自信持ってジルに好かれれば良いのよ」
「……確かに。フローリア様のようなステキな方がいるのに……身分違いの、」
「話にならない! どんな想像しているかわからないけれど、絶対にない。ルシアンに殺される」
「フローリアはジルベルトのタイプではない。オフィーリアが良いんだとさ」
……そ、そうなんだ。それなら私は絶対にジルベルト様を裏切るようなことはしない!
「あ、婚約の話なんだけど、来月のオフィーリアの誕生日会で発表出来れば良いかなと思っているんだ。二人とも来てくれるかい?」
「「もちろん! 喜んで!!」
誕生日パーティーのドレスは注文していたのだけど、ジルベルト様がプレゼントしてくれるって話になり、明日デザイナーさんと打ち合わせをする事になっている。
フローリア様とルシアン様がパーティーに来てくれたら華やかになりそうだわ……たかが伯爵家の娘のパーティーに来てくれるなんて、嬉しいなぁ。
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