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7話…※
しおりを挟む短い絶頂を繰り返すヴィオラはその度にアルフレッドを食い締め、自分を貫いているものの形をはっきり意識してしまう。アルフレッドは自分のものに淫らに絡みついて引き抜くたびに出て行かないで、と締め付けるヴィオラをより強く抱き込んで真っ赤になった耳朶を甘噛みする。どこもかしこも敏感になったヴィオラの身体は些細な刺激も甘い痺れに変換されてしまい、「んん…っ」と苦悶の声を零す。
擦られて貫かれて、息も絶え絶えのヴィオラ。頭がおかしくなるくらい心も身体を満たされていたが、どうしても足らないものがあった。それがどうしても欲しくて、アルフレッドの耳元で甘い声で強請る。
「もっと、上から…突いて…お願いっ」
アルフレッドと隙間なく密着して、下からガツガツ穿たれるのも気持ちが良い。しかし、上背のある彼にのしかかられて押し潰されながら、猛ったもので貫かれたら…と卑猥な想像をしてしまった。きゅぅ、と中は淫らに蠢き彼を締め付ける。下から突かれるのがこれほど気持ちいいのならば、上から突かれたら、どれほどの快楽の波に飲み込まれるのか期待せずには居られない。ヴィオラはとっくに羞恥心を捨て去り、自らの欲望を曝け出すようになっていた。
アルフレッドは「いいよ」と囁き耳にキスを落とすと繋がったまま、ゆっくりと机にヴィオラを寝かせると覆い被さってくる。彼の頬は上気し、琥珀の瞳には滾らんばかりの熱情、独占欲、狂愛、色んな感情がゴチャ混ぜになっていた。ああ、これだ、これが見たかった。ヴィオラで昂って、欲情して、溺れ切っているアルフレッドの顔。アルフレッドはヴィオラに軽くキスをして
「背中痛めると悪いから、早く終わらせる…」
そう呟くと上から押し潰すように貫き、茂みに隠れる蕾を指でこねる。頭のてっぺんから足の先まで快楽が突き抜けて、ブンブン頭を振り乱して目の前のアルフレッドにしがみ付く。さっきと違う場所に屹立が当たるため、別の快感が齎される。このアルフレッドの逞しい肉体で押し潰されながら突かれるのが一番気持ちがいい、と口の端からダラダラ涎が垂れる。
「ひやぁぁぁ!…っきもち…いぃ…もっと突いてっ…」
「っ、お前俺をおかしくさせたいのかっ!」
チッ、と舌打ちすると獣みたいに腰を振りたくるアルフレッド。敏感な蕾と膣内、両方を責められたヴィオラの襞は精を搾り出そうと蠢いている。ヴィオラとアルフレッド、どちらの限界も近い。悟ったアルフレッドは唇が触れ合いそうな距離で、ヴィオラに問う。
「ヴィオラ、中に出して良いか…?」
中に出す…?蕩けていたヴィオラの脳内にその言葉が反芻する。それは、アルフレッドの精をこの身で受けると言うこと。精とは子種。つまり、中に彼が精を放つとヴィオラは子を孕むかもしれないのだ。
勿論アルフレッドとの子供は欲しい。けれど、今でいいのか。一瞬だけ悩んだが、すぐ答えは出た。
「中に出して…」
ヴィオラの頭の中から自分の将来のことや今の生活のことは全て抜け落ちていた。頭の中にあるのはアルフレッドの精をこの身に受けたい、そして出来れば彼の子供を産みたい、それだけだった。
ヴィオラの一大決心を聞いたアルフレッドは心底嬉しそうに微笑んだ。
「分かった、じゃあ中に出すな…あ、避妊薬飲んでるから妊娠することはない、そこは安心してくれ」
「…え」
熱に浮かされていた頭が徐々にクリアになる。
「さっき飲んでた小瓶の液体、あれがそう。飲むと半日生殖機能を無くすんだ」
女性用避妊薬の存在は知ってても、男性用があるのは知らなかった。いや、今重要なのはそれではなく。
「…なんでそれを持って来るんです学園に」
「いや、ヴィオラがもしプロポーズ受けてくれたら、多分舞い上がってそのまま抱きたくなるだろうなって、念の為な」
「…そこは今は置いておきます、まず先に言ってくれませんか…」
「俺も中に出したいってなって薬のこと思い出したんだよ、ん?じゃあヴィオラは避妊してないのに中に出して欲しいって…」
「っ…!」
そうだ、今自分はとてつもなく恥ずかしいことを。顔を掌で覆うが、すぐにアルフレッドに剥がされる。
「うわ、顔真っ赤」
「見ないで…っ」
「無理だな、こんな可愛いヴィオラの顔、目に焼き付けないわけにはいかないだろ。なあ、ヴィオラは自分の将来とかそういうの全部かなぐり捨てて、中に出して欲しい、俺との子供が欲しいって思ったのか?」
そうだけど、事実だけども。聞き返さないで欲しい、恥ずかしくて居た堪れなくて逃げ出したい。組み敷かれた状態でもがくも、上から押さえつけられグイ、と奥まで優しく突かれてキスされると大人しくなった。宥めるように何度も軽い口付けを繰り返す。
「ごめん、もう言わないから落ち着いてくれ」
「…思いました」
「ん?」
「アルとの子供が欲しい、熱いの中に出して欲しいって思いました…この先のこととか頭から抜け落ちてましたっ」
顔を真っ赤に、プルプルと震える様は初めて会った時のヴィオラを思い出させた。淫らな行為に耽っているのに、アルフレッドの脳裏にはあの日の無垢で純粋なヴィオラの姿が。彼女はもう無垢では無い、アルフレッドが踏み荒らし花を手折ったのだ。ヴィオラを自分のものにしたことに微塵も後悔はしていなかったけど、自らの心の中に湧いて来た背徳感と罪悪感が混ざり合った結果…屹立の重量が増した、著しく。
「あぁん、何で…」
「ヴィオラが可愛くて、エロいこと言うからこうなったんだ…妊娠しないけど、孕ませるつもりで突く…ヴィオラの中に俺の注ぐから、全部飲んで」
甘さを煮詰めて、欲情を滲ませた低い声。それを皮切りに、ラストスパートだと言わんばかりに激しい律動を再開させた。アルフレッドは上から体重をかけ、ヴィオラの華奢な身体を押し潰しながら腰を叩きつけ、蕾をぐりぐり捏ねる。一際大きな快楽の波に飲み込まれたヴィオラは全身を痙攣させて盛大に達した。中を穿つ屹立が形を変えるほど強い力で食い締められると、アルフレッドが奥歯を噛み締めてクッ、と呻く。
ドクン、と大きく脈打った屹立から熱い飛沫が最奥に放たれた。ドクドクと、注がれるものは酷く熱い。アルフレッドはぴったりと腰をつけたまま、何度も腰を揺さぶる。放たれた白濁液を一滴も溢すな、全て飲めと奥へ奥へと注ぎ込もうとしている。結合部から飲み込みきれない精が溢れそうになると更に腰を押しつけられ、絶頂の余韻から戻って来れないヴィオラは甘い声で鳴く。ヴィオラの膣内は注がれた精を全て飲み込もうと貪欲に蠢いていた。生殖機能を失った白い残滓。これがヴィオラの胎の奥で実を結ぶことはないけれど、アルフレッドから放たれたものは一滴残らずこの身に受けたい、全部注いでと腰を揺らした。
「あ…ぅ…」
「言っただろ、全部飲んで。ヴィオラ、好きだ、好き、愛してる」
「わ、私も…好き、大好き」
愛の言葉を譫言のように囁きながら、アルフレッドはヴィオラの顎を掴み噛み付くように口付けた。挿し込まれたアルフレッドの舌にヴィオラは自らのそれを絡めて、どちらのものか分からない唾液を啜る。クチュクチュと舌を絡め合いながら、息をするのも忘れて互いの唇を貪り合った。
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