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12話

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陸に打ち上げられた魚みたいにピクピクと全身を震わせ、乱れた呼吸を整えている間に先生はズボンも下着を脱ぎ捨て、裸になると手早くゴムを付け、私の中心に昂りを押し当てた。圧倒的な大きさのものがいよいよ挿入ってくる。さっき受け入れる決心をしたとはいえ、やはり身体は緊張で強張る。それを先生も分かっているのか、すぐに挿入れることはせずクチ、クチと入り口の浅い所や陰核に擦り付けてきた。

硬いもので敏感な粒を擦られると1人でに腰が跳ねて、もっとと言わんばかりに自分から押し付けるというはしたない真似をしていた。だが決定的な快感を与えられることがなく、身体に熱が燻り逆に苦しくなってくる。

先生はそんな私の反応に、意地悪気に口角を上げて観察している。が、呼吸は荒く瞳も劣情を孕んでいるのでかなり無理をしているのが何となく分かった。

何故先に進まないのだろうと潤んだ視界が紅潮した先生を映す。

しかし、やはり限界が近かったのか緩く擦っていた昂りの先端がヌプ、と蜜口に入り込んでくる。私は突然の衝撃に引き攣った声を漏らした。

けど先生は何も言わず、苦しそうな顔でゆっくりと腰を進めてくる。

「いっ…!…あっ…やっ…!」

最初に感じたのは圧迫感、遅れてやってきたのは内側が引き攣るような痛みだった。

目で見た時より、今私の中を犯しているものは大きい。十分に濡れていたとはいえ、メリメリと押し広げながら進んでくる昂りは苦しさと痛み、そしてほんの少しの快感を与えてくる。が、手放しで気持ちいいと感じる余裕はまだない。

「…っ、きつ…力抜け…」

「む…り、おっきい…」

両の目からはポロポロと涙が溢れてくる。行けると思ったが、早速挫けそうになってきた。

はあ、はあと荒い呼吸を繰り返す先生はそんな私に啄むようなキスを繰り返し、然りに髪を撫でたりして意識を逸らそうとしてくれる。

苦しいし痛いし熱い。けど先生は私以上に何かに耐えるような顔をして歯を食いしばっている。

慎重に、私にこれ以上の痛みを与えない為に腰を進めている。多分、欲望のまま突き入れないようにしてくれているのだ。

あそこまで勃ち上がった状態だと、早く動きたくて仕方ないはずだ。でも私に必要以上の負担をかけないように我慢してくれている。

私もきついけど、先生も同じくらいきつい。そう思うとこの痛みにもどうにか耐えられる気がしてくるのだから、不思議。

チラリと結合部に目をやると、まだ半分しか埋まってない。

もう全部収まったと思ったのに。私は愕然とした。

「ま、まだはんぶん…」

すると、黙ってた先生が応える。

「…悪い、痛いよな…?やっぱり抜いた方が」

「だ、だめ」

腰を引こうとする先生を私は咄嗟に止めた。

「このまま、つづけてください」

「いや、でも」

「い、痛いですけど、それよりも先生ともっと深く繋がりたい…」

好きな人と身も心も深く結ばれたい、というのは私の夢だった。それが叶いそうなのに、辞めるのは嫌だ。さっきまでは苦痛が何よりも上回っていたが、今は先生との繋がりを求める渇望の方が勝っている。

先生は目を見開き、汗で張り付いた前髪を掻き上げた後大きく息を吐いた。



「…分かった。けど無理はするなよ、痛かったらちゃんと言うか背中に爪立てろ」

「は、はいっ…」

先生が進むスピードを上げた。確かにゆっくりするより、早く挿入れてしまった方が良い気がする。

相変わらず鈍い痛みを伴うが、後半分と思えば耐えられる。それでも顔を顰めて荒い呼吸を繰り返す私に先生は徐にキスしてきた。捩じ込まれた肉厚の舌に自分の舌も呼吸すらも絡め取られ、くぐもった声を漏らす私の身体を突然、鋭い快感が走り抜けた。

「んーー!んぅ…っ」

先生の手が結合部の上、陰核をキュと摘み捏ね出した。与えられた刺激に私の身体はビクビクと跳ね、じんわりと蜜が滲んでくる。それが潤滑油となったのか、剛直の進みが良くなり遂にコツン、と子宮口に亀頭が当たる感覚がした。だが先生は最後の仕上げとばかりに更に腰を押し進め、亀頭をめり込ませる。下から押し上げられる圧迫感が凄い。

未だに私の口腔内に居座っていた先生はやっと唇を解き顔を上げる。何処かホッとした表情だ。

「全部挿入った…ありがとな、頑張ってくれて」

優しく微笑みながら、また髪を撫でる。この仕草が子供と思われてるのでは、と少し不満だったが子供相手にこんなことをするわけもない。その事実に些細な不満は消し飛んだ。

「痛くない?」

「痛みはそんなに…それより、お腹苦しい…」

「あー、やっぱり。腹ちょっと膨らんでるし、きついか」

先生が大きな手でお腹を撫でる。私もお腹を見ると、確かに少し膨らんでるような気が…。あんなのが収まってるならこうなってもおかしくはない。だが、何故だろう。普通に撫でてるだけなのに、いけないことをされてる気分になるのは。

やがて撫でてるだけの先生の手が、突然お腹を優しく押した。その瞬間私は甘ったれたような、か細い喘ぎ声が出てしまった。

「ひぅ…!お、おさないで…」

「悪い、痛かった?ここまで俺の埋まってるんだな、と思ったら興奮して」

謝っといて悪びれてない先生は、わざわざ手のひらを当ててどこまで自分のが挿入っているのか教えてくれる。無駄に色気たっぷりの声で。

更に悪いことに私の脳裏にはさっきの凶器の如き先生の先生が蘇った。あれが今自分の中を隙間なくみっちりと埋めている…。

はしたないことを考えたせいか、膣内が収縮し先生を締め付けてしまった。先生が低い呻き声を出し、眉根を寄せ困ったように笑う。

「…いやらしいこと考えただろ?今締まった…」

「考えてないっ…」

涙目で否定すると「ふーん、まあそういうことにしといてやる」と不遜に言った後深く嘆息し目を閉じた。それから先生はすぐに動こうとはせず、私が慣れるまで待ってくれる。段々息が荒くなり、無理してるのが痛いほど伝わってきた。

散々心配させてしまったからだろうけど、何だか申し訳なくなってきた。圧迫感にも慣れて、痛みも殆ど感じない。だから動いていい、と言おうとしたら先を越された。

「…そろそろ動いていいか?じっとしてるのキツくなってきた」

私の返事を聞く前にゆるゆると律動を開始する。ずっと留まっていたものが急に動き出し、襞に絡みついて擦れる。グチュ…グチュと淫猥な水音と共に膣内を行き来する剛直が奥を優しくノックすると、緩やかな快感を身体が拾い始めた。


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