24 / 32
24話
しおりを挟む「薬が効いていない状態のリゼットがどんな風に感じて、乱れてくれるのか気になったんだよ…最後までは絶対しないから…見せてくれないか?」
低く掠れ切った声で懇願された瞬間、リゼットの中の葛藤はすぐに終わった。どちらが勝ったのか言うまでもなく、リゼットの答えを言う前にテオドールが唇を塞いで何も考えられなくなった。
実のところ催淫作用はごくごく軽いもので、クリストファー曰く大人しい子が自分から深いキスを強請る程度のもの。つまるところリゼットがテオドールを求めたのに薬はほぼ関係がなかったのだ。その事実に興奮し、2人きりで我慢しきれず手を出してしまったテオドールの事情をリゼットが知ることはない。
*********************
ピチャ…チュ…チュク…グチュ…ジュル…淫靡な水音が執務室に響き渡る。ここは壁が厚いし、終業時刻を過ぎているから誰か来ることもない、とテオドールに言われても、正気の状態で職場でこんなことをされている背徳感は消えない。だがそれすらも興奮が増すスパイスとなっている。リゼットは口を掌で覆い、テオドールからの甘い責め苦に耐え続けていた。
「……!」
「…凄いな、この前より濡れてるんじゃないか、もしかして興奮してる?」
「…っ(言わないでっ…!)」
口を必死で抑えているために反論も出来ないリゼットを一瞥すると、テオドールはまた顔を埋めて濡れた音を立て始める。
リゼットは革製のソファーに座らされた状態で、ワンピースのボタンは臍まで外されて肩までずらされ、肌着と下着も捲り上げられている。外気に触れている乳房には薄ら残る痕に加え、テオドールが新たに付けた赤い花が散らされて先端は果実のように尖り切っている。その上散々テオドールの舌で舐めしゃぶられたせいでしっとりと濡れてしまっていた。
スカートは腰まで捲り上げられ、隠すべき場所が明るい部屋で晒されている。尚、隠すべき場所を覆う下着は左足首に引っかかっており、足を大きく左右に開かれ膝裏を持ち上げらているため、完全に恥ずかしい場所がテオドールに丸見えの状態だ。すっかり濡れそぼった秘所にテオドールの舌が這わされ、滴るほどに溢れた蜜を舐め上げては啜っていた。舐めようとするテオドールを最後の悪あがきで止めるため
「汚いから駄目ですっ…!」
と言うとテオドールは何で嫌がるのか分からない、という顔で
「前も言っただろう、汚くないしピンク色で綺麗だよ。それにこんなに濡れてるんだから、舐めないとどうしようもないだろ」
と呟くと柔肉に齧りつかれたので、必死で声を抑えて悶え始めた。最後までしない、と宣言したせいかテオドールは執拗なまでに花弁を舐めては吸い付き、ギリギリまで舌を挿し込まれては中を掻き混ぜるため、その度にキュ、と締め付けてしまう。トロリと溢れる蜜をジュルジュルと音を立てて啜られると、羞恥心と快楽が襲い掛かり頭がクラクラしてくる。
じわじわと乱され続けるリゼットの身体は文字通り蕩けてしまっていた。背を預けているソファーからズリズリと下がって秘所を更にテオドールの眼前に晒す形なってしまい、彼の興奮を煽っている。気にする余裕すらないリゼットは涙目で熱い吐息を指の隙間から漏らすことしか出来ない。
薬が効いていた方が紳士的だったのでは、というほど今のテオドールは意地悪だ。下着を脱がす前「濡れて張り付いているから、形がはっきり分かる」、合間合間に辞めて欲しいと零すと、「そう言う割に溢れているが?舐めてもキリがない、指より舌の方が好きだろう?」、極め付けは「気持ちいいのか教えてくれないなら、ずっとこのままだぞ?ここ、こんなに膨れているのに何もしないの辛いだろ?」と羞恥心を煽ることばかり言うのだ。そして言葉の通り、すっかり膨れて主張している蕾には全く触れてくれない。時々ふっ、と息を吹きかけられるとそれだけで刺激になってしまいピクピク震えるリゼットを目を細めて見上げるだけ。
決定的な刺激を与えられないまま、快楽だけ蓄積されていたリゼットは息も絶え絶えだ。その間も止むことのないテオドールの責め。羞恥心と疼く身体を天秤にかけた結果、掌を口から離したリゼットは意を決して、消え入りそうな声で「気持ちいい…ああっ!」と言った瞬間膨れていた蕾を舐められ、舌が出て行った寂しさで淫らにひくついている膣内に一気に2本挿し込まれた。蕩け切った膣内はグチュン、と音を立てて難なく指を飲み込む。グチュグチュと音を当てて大きく掻き混ぜられる。前回でリゼットな感じるところを知られているため、気持ちいいところを的確にゴツゴツとした指で擦られるとビクビクと身体が震えた。
「んん!」
「…ドロドロだな、感じやすくて可愛い。リゼット、焦らした分何度でも達してくれていいぞ」
「んっ…ああぁ!」
お預けを食らっていた身体は蕾を尖った舌先でつつかれ、奥まで埋め込まれた指で引っかかれると呆気なく絶頂した。テオドールは言葉の通り、何度もリゼットを高みに導いてくれた。その度に背中を仰け反らせ、打ち上げられた魚のようにピクピク震えるので途中からテオドールが立ち上がり、抱き締めながら指だけで責め続ける。顔を真っ赤に染め上げ、涙目で見上げるリゼットの額や頬に口付けていると「…唇にも」と強請る声が聞こえたので、興奮し切っていたテオドールは荒々しく唇を塞ぎ、奥まで掻き回すと蕩けていた襞を更にほぐした。
蜜が飛び散る勢いで指を出し入れされ、耳朶をねっとりと嬲られながら「乱れた姿、凄く綺麗だ」と熱っぽく囁かれるとぎゅーとテオドールの指を食い締めてリゼットは達した。ビクビクと痙攣するリゼットの背中を撫でて、指を引き抜いたテオドール。ぐったりと背をソファーに預けるリゼットをテオドールは棚からタオルを取り出して、甲斐甲斐しく世話をしてくれる。
宣言通り、最後まではしなかったテオドール。服を綺麗に整えたリゼットに「落ち着いたら送って行く」と伝えると執務室を出て行こうとする。彼の向かう先は何となく分かった、チラチラと視界に入っていたから。
だからソファーの前を通り過ぎるテオドールの腕を掴んだ。
61
お気に入りに追加
408
あなたにおすすめの小説
巨乳令嬢は男装して騎士団に入隊するけど、何故か騎士団長に目をつけられた
狭山雪菜
恋愛
ラクマ王国は昔から貴族以上の18歳から20歳までの子息に騎士団に短期入団する事を義務付けている
いつしか時の流れが次第に短期入団を終わらせれば、成人とみなされる事に変わっていった
そんなことで、我がサハラ男爵家も例外ではなく長男のマルキ・サハラも騎士団に入団する日が近づきみんな浮き立っていた
しかし、入団前日になり置き手紙ひとつ残し姿を消した長男に男爵家当主は苦悩の末、苦肉の策を家族に伝え他言無用で使用人にも箝口令を敷いた
当日入団したのは、男装した年子の妹、ハルキ・サハラだった
この作品は「小説家になろう」にも掲載しております。
黒の神官と夜のお世話役
苺野 あん
恋愛
辺境の神殿で雑用係として慎ましく暮らしていたアンジェリアは、王都からやって来る上級神官の夜のお世話役に任命されてしまう。それも黒の神官という異名を持ち、様々な悪い噂に包まれた恐ろしい相手だ。ところが実際に現れたのは、アンジェリアの想像とは違っていて……。※完結しました
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
【R18】人気AV嬢だった私は乙ゲーのヒロインに転生したので、攻略キャラを全員美味しくいただくことにしました♪
奏音 美都
恋愛
「レイラちゃん、おつかれさまぁ。今日もよかったよ」
「おつかれさまでーす。シャワー浴びますね」
AV女優の私は、仕事を終えてシャワーを浴びてたんだけど、石鹸に滑って転んで頭を打って失神し……なぜか、乙女ゲームの世界に転生してた。
そこで、可愛くて美味しそうなDKたちに出会うんだけど、この乙ゲーって全対象年齢なのよね。
でも、誘惑に抗えるわけないでしょっ!
全員美味しくいただいちゃいまーす。
私は5歳で4人の許嫁になりました【完結】
Lynx🐈⬛
恋愛
ナターシャは公爵家の令嬢として産まれ、5歳の誕生日に、顔も名前も知らない、爵位も不明な男の許嫁にさせられた。
それからというものの、公爵令嬢として恥ずかしくないように育てられる。
14歳になった頃、お行儀見習いと称し、王宮に上がる事になったナターシャは、そこで4人の皇子と出会う。
皇太子リュカリオン【リュカ】、第二皇子トーマス、第三皇子タイタス、第四皇子コリン。
この4人の誰かと結婚をする事になったナターシャは誰と結婚するのか………。
※Hシーンは終盤しかありません。
※この話は4部作で予定しています。
【私が欲しいのはこの皇子】
【誰が叔父様の側室になんてなるもんか!】
【放浪の花嫁】
本編は99話迄です。
番外編1話アリ。
※全ての話を公開後、【私を奪いに来るんじゃない!】を一気公開する予定です。
地味女で喪女でもよく濡れる。~俺様海運王に開発されました~
あこや(亜胡夜カイ)
恋愛
新米学芸員の工藤貴奈(くどうあてな)は、自他ともに認める地味女で喪女だが、素敵な思い出がある。卒業旅行で訪れたギリシャで出会った美麗な男とのワンナイトラブだ。文字通り「ワンナイト」のつもりだったのに、なぜか貴奈に執着した男は日本へやってきた。貴奈が所属する博物館を含むグループ企業を丸ごと買収、CEOとして乗り込んできたのだ。「お前は俺が開発する」と宣言して、貴奈を学芸員兼秘書として側に置くという。彼氏いない歴=年齢、好きな相手は壁画の住人、「だったはず」の貴奈は、昼も夜も彼の執着に翻弄され、やがて体が応えるように……
借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる
しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。
いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに……
しかしそこに現れたのは幼馴染で……?
【R18】愛され総受け女王は、20歳の誕生日に夫である美麗な年下国王に甘く淫らにお祝いされる
奏音 美都
恋愛
シャルール公国のプリンセス、アンジェリーナの公務の際に出会い、恋に落ちたソノワール公爵であったルノー。
両親を船の沈没事故で失い、突如女王として戴冠することになった間も、彼女を支え続けた。
それから幾つもの困難を乗り越え、ルノーはアンジェリーナと婚姻を結び、単なる女王の夫、王配ではなく、自らも執政に取り組む国王として戴冠した。
夫婦となって初めて迎えるアンジェリーナの誕生日。ルノーは彼女を喜ばせようと、画策する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる