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7話
しおりを挟む「団長、だけ、です…っ」
「俺だけ?」
「キスされて…気持ち良くて…その前に抱き留められた時も変な気持ちにな…あんっ」
下着の隙間から指が差し込まれた。やっと直接触ってもらえて期待で肩が震えた。蕩けてグチャグチャになった蜜口をゆっくりと撫で回してくれる。快感で目尻から涙が伝い、視界が潤む。
「下着の上からでも凄かったのに、蕩けてる」
低く掠れた声には隠しきれない悦びが滲んでいた。擦られる度に溢れた蜜が指に絡んでクチュクチュと卑猥な音が出て、羞恥心でどうにかなりそうだ。頭も身体も蕩け出して、碌に言葉も出ないのにテオドールは更に言葉を求めた。
「まだ、答えを聞いてない。俺のことどう思ってる?」
もう答えを言ったようなものだ。それでもテオドールは、はっきりとした言葉を欲しがる。指でいらやしく攻め立てられ、喘ぎ声しか発せないリゼット。なのに煽るようにわざと水音を立てて、秘裂の周辺だけ頑なに撫で回す。もっと奥に欲しいのに、やはりここでも焦らすつもりらしい。
「ああっ…んんぅっ…!」
「キスとここを指で擦られるのは好きみたいだが、それだけ?」
違う、キスされてはしたないくらい下着が濡れたのも、痴態を思い出して興奮してしまうのもテオドールだけだ。
最初は本当に鬱陶しかった。靡かない、まとわりつかない女が物珍しいだけですぐに飽きると高を括っていたのに。リゼットの面白さもない薬草の話を興味深そうに耳を傾けてくれて、楽しそうにしてくれた。興味本位で近づいて、思ったより雑な性格で女らしさの欠片もない、と離れていった男達と違いリゼットに対する関心が物珍しさだけでは無いことを鈍感でも察した。冷酷非情だと言われているが、ふとした時に見せる笑顔にドキリとしたのも、遠征で王都を離れて顔を見せない期間、寂しいと思うようになったのはいつだったか。
今までにも食事や遠出に誘った男は居たけど、受けたのはテオドールだけ。御託を並べて、自分の気持ちを誤魔化し続けた。自分の気持ちにも他者の気持ちにも鈍かったから、今日まで気づかなかった。
もう誤魔化せないし逃げられない。リゼットは喘ぎ混じりで、それでも聞こえるようはっきりと言葉にした
「エヴァンス団長、の、こと、好きです…んんぅ!」
テオドールは満足そうに笑うと、ご褒美とばかりに膣内に指を差し込んできた。待ち望んでいたテオドールを指をリゼットの中は美味しそうに飲み込み、絡みついて来る。テオドールはリゼットの首元に顔を埋めると、耳に舌を這わせてきた。グシュグシュと耳孔を舌で、膣内をゴツゴツとした長い指で優しく犯してくる。耳元から、下からも脳髄が痺れそうなほど大きな水音が聞こえてきて、クラクラしてきた。
「中、熱い、指に吸い付いてきてヤバいな」
砕けた口調を初めて聞いた。ただそれだけなのにキュンと胸が高鳴る。だらしなく口を開いて快楽に溺れつつあるリゼットの耳元で囁く。
「感じている顔、可愛い」
彼からそんな言葉を聞けるとは思っていなかったリゼットは目を見開く。恥ずかしそうに目を細めたテオドールはもう一度「可愛い」と言ってくれる。嬉しくて、リゼットの膣内がキューと収縮して埋まっている指を甘美に締め付けた。
耳を舐めながら、中に入れる指の数を2本に増やし蜜口の上の茂みに隠れていた蕾をテオドールの親指が見つけ出した。普段は慎ましやかなそれは興奮してすっかり膨れ上がっている。指2本を一緒に動かして膣内を擦って、親指で蕾をコリコリと弄られると全身をとてつもない快感が走り抜けた。
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